シャンル:ユーティリティ 作者:Zaheer Abbas Merali氏
ライセンス:GPL URL:http://live.gnome.org/Istanbul

Istanbulは,デスクトップ画面の動きを録画するソフトである。マウスの動きを含めた操作手順を録画できるので,マニュアル作成などで役立つ。録画フォーマットは一般的なOgg Theora Video形式。Helix Playerなどで再生できる。

 デスクトップ画面を記録したい場合にはどうすればよいだろう。例えば,画像処理ソフトのGIMPを起動し,そのメニューから[ファイル]-[取り込み]-[画面取り込み]を選べば,全画面あるいはウインドウ単位で,デスクトップ画像を取り込める。

 あるいは,GNOMEを使っているのなら,「スクリーンショット・ボタン」をパネルに張り付けてそこから画面をキャプチャしてもよいだろう。全画面にしか対応しないものの,手軽に画像を保存できる。

 しかしながら,これらの方法では,静止画像しか記録できない。Istanbulは,マウス・カーソルの動きを含めた画面の操作状況を,動画として記録できるソフトだ(写真1)。GNOME,KDE,XFCE上で動作し,録画した結果はOgg Theora Videoフォーマット*1の動画として保存される。Ogg Theora Videoフォーマットに対応した「Helix Player」や「Totem動画プレーヤ」などの再生ソフト(いずれもFedora Core 5に含まれる)を使うことで,録画したファイルを簡単に再生できる。

写真1 Istanbulで録画した動画をTotem動画プレーヤで再生

Istanbulをインストールする

 IstanbulはFedora Core 5用のFedora Extrasレポジトリに含まれるため,Fedora Core 5ユーザーであれば,以下のコマンドを実行するだけで導入できる。

 ただし,Debian GNU/LinuxやFedora Core 4などでは,レポジトリからパッケージを入手することはできなかった(2006年4月18日時点)。そのため,ソース・アーカイブ(istanbul-0.1.1.tar.bz2)からコンパイルする必要がある。

 Fedora Core 4の場合,GStreamer関連のモジュールを別途インストールしないと,コンパイルができない。そこで,/etc/yum.repos.d/gstreamer.repoというファイルを作成し,図1の内容を書き込んで保存する。次にyumコマンドを実行する。

図1 /etc/yum.repos.d/gstreamer.repoへの記述内容
[画像のクリックで拡大表示]

 次にソース・アーカイブを展開し,コンパイルする。