音狂時代(32) 洋楽徒然語り① スモール・フェイセス、そしてスティーブ・マリオット

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ネタはいくらでもあるんですが、「企画」に詰まってしまって、
1ヶ月以上、このカテゴリーの更新が止まってしまいました。
その間、何故か、キンクスのことをアップしたときのだけが、
やたらアクセス伸ばしていますが、何があったのでしょう?

さて、「音狂時代」・・もう企画考えるのやめます。
こっからは、単純に、私の音楽視聴歴の中で、お気に入りだったものを、
思いつくままにピックアップして、あれやこれや語っていきます。

ということで、その第1回は、The Small Faces(スモール・フェイセス)
60年代のUKビートロックグループで、
ロンドンを代表するモッズグループでもあります。

60年代のイギリス、特にロンドンの平たく言えば「不良」の流行スタイル、それがモッズです。
モッズを代表するバンドと言えば、The Whoがまず挙げられますが、
彼らの場合は売り出す戦略としてモッズのスタイルを取り入れた部分が多いのですが、
スモール・フェイセズの場合は、メンバーそのものが生粋のモッズ。
すなわち、モッズ野郎たちが結成したバンドです。
グループ名の「フェイス」は、モッズの隠語で、「かっこいいやつ」「リーダー格」を表し、
そこに、メンバー全員が小柄だったというこもあって、「スモール」をひっつけました。150427c2c622.jpg
メンバーは左から、ロニー・レーン(b)、スティーヴ・マリオット(Vo.g)
イアン・マクレガン(ky)、ケニー・ジョーンズ(dr)

高校時代に買ったレコードが、初期の所属レーベルだった、デッカ時代のベスト盤。
そこのライナーノーツ(日本語)に「スモール・フェイセスが好きだなんて、
よっぽどUKロックが好きなんだね。僕と同じわけだ」
みたいなことを書いていて、
(確か、大鷹俊一さんだったと思うけど)
当時の日本のロックファンでも、そんなには手を出さないバンドだったわけです。

私が20歳前後の頃は、映像で見ることは殆どできず、
その音だけ聴いていたわけですが、
まず、何よりもマリオットのボーカルがかっこよかった。
いわゆる、ハイトーンシャウトで、当時聞いていた中では、
一番ソウルフルな白人ボーカルの一人でした。

まずは、高校時代の私と同じように、音だけで。
「What'cha gonna do about it」



バンド自体はデビューから人気を博してはいたんですが、
自分たちのやりたい音楽とレーベルの方針が乖離するなので、
途中で、当時ストーンズのマネージャとして活躍しつつ、
独自のレーベルを設立した、アンドリュー・オールダムのイミディエイトに移籍しました。
そして、このイミディエイト時代のベスト盤も輸入盤で持っていた(当時、日本盤はなかった)んですが、
こちらのほうは、ロンドン時代のソウルフルな演奏やマリオットのボーカルに加え、
ロニー・レインのセンスが前面に出た、牧歌的なサウンドや、
軽妙なメロディーの曲も多く。
どちらかと言えば、私はこのイミディエイト時代が好きです。

その中でも特に好きな「Lazy Sunday」



この曲が収録されていたアルバム「Ogdens' Not Gone Flake」は、
タバコの缶を模したレコードジャケットもお洒落です。

で、ここから「動く」スモール・フェイセスを見てもらいますが、
私は最初に見たときのインパクトの強さを今でも忘れません。
とにかく、マリオットがカッコイイ!

1966年のライブ映像で「All Or Nothing」



もう一つ、こちらはスタジオライブで、
「Tin Soldier」(ゲスト参加、P.P.アーノルド)



年数が経るに従って、ギターの位置も下がってきています。
これがジミー・ペイジに影響なのか、マリオットのほうが先なのかはわかりませんが、
とにかく見た目にカッコイイ(ただし、こんときは弾いてないかな?)。

スモール・フェイセスとマリオットについては、ロック史の中での位置づけとか云々ではなくて、
素直に「かっこいいから好き」「楽しいから好き」という次元で愛好しています。

バンド自体は結成から4年、1969年に大きな転換を迎えます。
より大きな成功を求めてマリオットが脱退。
The Herdを脱退したピーター・フランプトンらと「ハンブル・パイ」を結成します。

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残されたメンバー達は、ジェフ・ベックグループを脱退(クビ?)した、
ロッド・スチュアートとロン・ウッド(現、ストーンズ)を招きいれ、
グループ名をフェイセズと改名して再スタートを切ります。

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※後にロニー・レーンが脱退し、日本人、山内テツがベースで参加します。

ハンブル・パイ時代のマリオットも当然のようにかっこよく。
「Natural Born Boogie」




フランプトン脱退後の「Honky Tonk Women」



ボーカルもステージアクションも磨きがかかっていっています。

方やフェイセズのほうも、「大酒飲み」バンドの名が示す通り、
ラフでありつつもパワフルな演奏で、大好きです。
「Stay With Me」



スティーヴ・マリオットは、1991年に自身の寝タバコが原因の火事で焼死。享年44歳。
ロニー・レーンは多発性硬化症の難病と長年格闘し、1997年、51歳で死去。

最後に、ロニー・レーンが、The Whoのピート・タウンゼントと共作したアルバム、
「Rough Mix」から、

150427Rough Mix

いかにもロニーらしい、のどかなナンバー「Annie」




これからも出来るだけ週一ペースで、
いろんなミュージシャンを「気ままに」紹介していきます。



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