日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)




 えーと、またまた御質問を頂いてしまいまして(汗)。今度は靖国問題です。私はあまり詳しくないんで、他の方が回答なさった方がいいとは思うのですが……。
 質問者の方の趣旨は次の通りです。

「小泉首相の靖国参拝は日本側からすると『中国側は反日カードとして戦略的に騒いでるだけ、日本側は内政干渉として突っぱねるべき』という意見が多いと思うが、中国人の掲示板での書き込みやテレビによく出てくる帰化中国人の話を聞くと、結構本気で日本の右傾化やそれにつながる靖国参拝を恐れている様にも見える。もしそうなら、首相は靖国参拝を戦略として逆に控えた方がいいのか、それとも、中国政府の戦略的反日政策に踊らされているだけの庶民は無視して、このまま内政干渉として突っぱね続ける方がいいのか」

 恐縮しつつ、「私が一介の素人にすぎないことはどうか忘れないで下さい」と前置きした私の回答は以下の通りです(一部加筆・改行修正)



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 結論からいえば、
「中国側は反日カードとして戦略的に騒いでるだけ、日本側は内政干渉として突っぱねるべき」
 という意見に私も与する者です。
 在日中国人犯罪問題やアジアカップのとき、中国のスポークスマンは、
「日本のメディアが騒ぎ過ぎていることにも責任がある」
 という趣旨のことを言っていましたが、日本の官房長官にも是非そう言ってほしいものです。

 小泉首相が靖国神社を参拝することで、日本は何を失ったでしょうか?
 現地で日本人がイジメられたとかいう話は別として、例えば東シナ海の資源紛争や、日本の経済水域内での違法な事前通知なしの海洋調査などは、参拝しなくても起きていたと思います。
 参拝したのに、今回の在来線高速化プロジェクトは日本企業の参加したコンソーシアムがものにしました(私は反対でしたが)。対中ODAも減額されましたよね。

 中国の掲示板に書かれる靖国関連の発言は私もいくつも読みましたが、何だか伏魔殿のように描写されていますね。靖国にお骨が置いてあると思っている奴もかなり多い。
 正確な知識がないんです。そこに反日教育が重なるから、伏魔殿になるんです。
 例えば靖国が初めて問題化した1985年の中曽根首相(当時)以前にも、多くの首相が靖国を毎年参拝しています。もちろんA級戦犯合祀後も含めてです。ところが、奴らはそのことを知らない。
 幕末のエピソードで、尊王攘夷派の志士が鎖国は徳川時代から始まったという事実を知って驚いたというのがありますが、ちょっと似ています。
 韓国のことは知りませんが、中国の靖国批判は、外交カードとして使えた過去があるためある意味調子に乗っているのと、中共に対する国民の不満を外にそらすためのものでしかありません。

 奴らが「結構本気で日本の右傾化を恐れる」のは、気にしないで下さい。新華社や人民日報の報道に毎日囲まれて暮らしていけば、自然とそうなります(手近な例として日本における自虐史観教育の成果があります)。
 新華網や人民網のサイトへ行って日本関連記事を読めばわかります。感心してしまうほど偏向していて、日本を軍国主義復活を狙う悪者に位置付けています。
 大半のニュースにそういうテイストをまぶすのですから、これは大変な才能ですw

 ところで、対日偏向報道といえば実は香港もそうなんです。そして香港にも底流には反日があります。
 でもサブカルチャー(ゲームやマンガ、ドラマ、音楽)を含めた日本文化の受容度が高いせいか、靖国参拝で騒ぐのはいつも一握りの活動家だけです。領事館に少人数でデモをかけたり……選挙があるんで彼らも大変なんですw
 結局は、そういうことです。
 日本としては、毅然とした態度(内政干渉)で放っておけばいいんです。
 そのうち消費力と民度が向上すれば香港のようになるでしょうし、
 そうなる前にあぼーんしてしまえば靖国どころじゃなくなりますし。

 ご質問ありがとうございます。おかげで思い出しました。
 今日は九段の方へ行く用事があるので、ついでに靖国神社に寄って、海軍コーヒーを飲みながら零戦を眺めてくることにします。

 あ、それから年初の靖国参拝に対する中国側(外交部)の声明を読んでみて下さい(すみません忘れていました)。
 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2004-01/01/content_1256873.htm

 中国語なんですけど、声明のどこを探しても、
「日中共同声明(あるいは××条約)に違反した」
とも、
「日中共同声明(あるいは××条約)の精神に違反した」
とも書いてありません。
 つまり根拠に乏しい言い掛かりであることは中国側もわかっている訳です。



 ――――


 もっと良い答え方があるだろ、この馬鹿!――とお怒りの向きもあるかと思います。ごもっともです。でも私は一介の小市民(しかも頭脳不明晰)でして、非武装中立とか日本の軍国化反対とか言っている方々や、あるいは勤王の志士の皆さんのような豊富で系統立った知識などありませんから、高邁な議論などできる筈もありません。
「だいたい俺に聞くのが間違いなんだよ」
 と逆ギレする元気もありません。ただ恥じ入るのみです。

 以上、昨日の出来事ですが、言葉通り海軍コーヒーを飲みながら、夕陽に染まった零戦をたっぷりと眺めてきました。


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  某巨大掲示板の某スレでまた御質問を頂きました(汗)。
「『胡錦涛派vs江沢民派の対立図は、国内向けのパフォーマンスで、ガス抜きだ』という意見を他所で見たんですけど、これについてどう思われますか? 」
 というものです。
 以下が私の回答になります(一部加筆)。


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 うーん、その説を示された方の論拠がはっきりしないことには、何とも言えません。
 胡錦涛と江沢民が対立しているという報道は国内メディアのどこにもありませんし、中国国内の人の海外媒体からの情報入手には自ずと限りがありますし。
 私たちのように新聞の行間を読んで対立の気配を探すほどの政論好きな中国人がどれほどいるのか……。
 また、国内向けというのは国内のどの層に向けられたもので、どういう種類のガスを抜くためなのかもはっきりしません。

「種種跡象均顕示着……」(様々な出来事がみな……であることをはっきりと示している)
 という中国語の常用表現がありますけど、私も色々なニュースの切れ端を掻き集めて、その上で悪い頭をいろいろひねってみて、
 ●どうやら胡錦涛と江沢民は対立している
 ●どうやら江沢民の旗色が悪い
 ●どうやら先のサイト封鎖は権力闘争によるもの
 などの判断をしてるだけで、最初から対立があるという先入観は持っていません。だから、その方の論拠を示してもらえれば、色々考えることはできると思いますが……。

 ちなみに、胡錦涛の方が比較的嫌われていないせいか、海外媒体の報道は江沢民がすごく不利であるように書いてありますが、このあたりは少し割り引いて考えるようにしています。
 あ、あと、権力闘争に伴う(と私は考えています)サイト封鎖の件ですが、現在確認したところ、
 ●愛国者同盟網
 ●民間保釣聯合会
 ●中国眼
 ●反日貨聯盟
 の4サイトが完全封鎖ないし論壇活動停止を喰らっているようです。

 ――何かはっきりと質問に向き合ってなかったようなので改めます。
「胡錦涛派vs江沢民派の対立図は、国内向けのパフォーマンスで、ガス抜きだ」
 という説ですが、私は同意できません。
 胡錦涛と江沢民の対立劇を見せるとガス抜きになる、とは到底思えないのです。
 中国社会に充満しているガス(しかも悪性の)とはなんでしょう?
 反日というのはネット世論でしか重視されません。あとはアジアカップのような特別なシチュエーションでのみ頭をもたげるものです。

 それよりも、現実生活に直接結びついてくるものがあります。
 ●2つの両極分化(貧富の格差と地域間格差)
 ●就業・失業に関する問題(給与未払いやリストラ、失業者増加)
 ●党官僚の腐敗(説明の要なしと認む)
 この3点をひとことでくくるとすれば「不公平」です。
 六四の惨劇ばかりが印象に残りますが、1989年の学生運動も「不公平」是正を求めた学生・知識人から政府に対する異義申し立てでした。

 15年を経て内容は多少変わりましたが、「不公平感」は当時のように社会に充満しつつあります。
 で、胡錦涛と江沢民の政治劇を見せたところで、それが是正される訳でもありません(むしろ女子バレーやサッカーで中国が日本を破ってくれた方が溜飲は下がるでしょう。一時的には)。
 ということが一点。
 もう一点は、その方の主張に説得力を持たせる記事なり資料なりが全く見つからないことです。
 ……これで回答になっていればいいんですけど。


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 私はふだん仕事の合間をぬいつつ、某巨大掲示板の某スレを拠点として自己紹介欄にあるような善意の活動(笑)に従事している訳ですが、その一方でチナヲチを通じて感じたことなどもそのスレに書き込んだりしています。

 状況次第では反日派鎮圧ではなく逆に反日を煽ることも必要になりますので、ロクに当たらない天気予報を勝手にやっているようなものです。内容はこのブログと似たり寄ったりなので大したことは書いていません。

 でも光栄なことに、勘違いをなさって素人の私に問いを発して下さる方も時にはいらっしゃいます。そういうときは恐縮しつつ、その割には臆面もなく長々と回答させて頂いております。

 で、今日は「江沢民が失脚すれば、反日が是正されるのでしょうか?」という御質問を頂きました。以下は例によって悪い頭を捻りに捻って絞り出した回答です(やや加筆)。

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 今回は権力闘争といっても、相手を倒してのし上がる訳じゃなくて、江沢民が軍トップの座を胡錦涛に明け渡すかどうかが焦点です。だから江沢民は引退であって、失脚する訳ではありません。

 胡錦涛側としては、江沢民を引退させるとともに、引退後に院政を敷くような道を絶てれば完勝ということになります。

 反日問題は、胡錦涛が完勝すれば間違いなく是正されます。

 でも程度問題ですね。江沢民の反日はヒステリックで、個人的に日本人に対するトラウマがあるのかと思うほどでした(例えば好きだった女のコを日本人に持っていかれたとか、寝取られたとか――冗談ですけど)。まあヒステリックな裏には、あるいは軍の機嫌をとるということもあったのかも知れませんが。

 で、どのくらい是正されるかというと、たぶん昨年末に出た楊振亜・元駐日大使の談話あたりが目安になります。

 ●歴史問題を過度に際立たせてはいけない
 ●行き過ぎた民族主義はいけない
 ●冷静に現実的に日本との関係を考えよう
 ●メディアも反日を煽り立てるようなことをしてはいけない
 ●でも靖国参拝には断固反対!
 ●あと尖閣諸島は中国のものだからね

 ……といったところですね。

 ――――

 中共中央はこの楊振亜談話を以て対日関係を打開する足掛かりにしようとしたようですが、直後の元旦に小泉首相の靖国参拝が行われて内部やネット世論から突き上げ(楊振亜を売国奴呼ばわり)を喰らったため、慌てて引っ込めた観がありました。それ以来、この種の論調が党中央から出てくることがないまま現在に至っています。

 で、胡錦涛が主導権を完全に握れば、この楊振亜談話程度まで反日のレベルが引き下げられるでしょう。

 というのは、それを臭わせる記事が最近の『瞭望東方』誌に出ているんです。これからの対日関係をどうするか、というテーマの座談会を掲載しています。文末には新駐日大使となった王毅・前外交次官の方針めいたものも示されているので一読に値します。

 http://www1.people.com.cn/GB/news/1023/2749896.html

 我々にしてみたら「それじゃやっぱり反日じゃん」という感想になるのですが、15年も徹底した反日キャンペーンを展開してきた訳ですから、そのレベルまで引き戻すのも容易ではないのでしょう。

 でも引き戻さないと、現在の社会状況では反政府の火種になりかねませんからね。

 余談ですが、この反日教育で中国人の民度は確実に下がりましたね。特に若い世代が平衡感覚のある考え方をすることができなくなった。

 これは絶対に後々響いてくると思います。

 ――――

 ……以上です。「胡錦涛になったら反日が是正される根拠は何だ?」なんて聞かないで下さい。何となくそう思っただけで根拠なんかないんですから。ただ、日本への憎悪をかき立てて自分の属する社会への問題意識を麻痺させる反日教育は、中国人の民度を下げているのではないかと思うのです。中国人の立場からしたらこれは愛国主義教育とは言えないでしょう。

 私は六四世代ですが、少なくとも私と一緒に1989年6月4日を某大都市で迎えた同世代の中国人大学生たちは、「江沢民チルドレン=亡国の世代」という私の見方に賛成してくれると思います。馬鹿な私でさえそう思うくらいですから、胡錦涛ともなればより痛切にそれを感じているでしょう。

 あと、反日教育というのはそもそも天安門事件(六四)で中共の権威が地に墜ちたため必要になったものです。中国の隣に恰好な叩かれ役がいるのをこれ幸いに、江沢民が日本と日本人を悪魔のような仇役に仕立て上げ、中共の求心力を辛うじて維持してきた、ということでしょう。でも、それがいつまでも通用するするかどうか。

 ……とは、改革・開放を20年余りやってここまで発展はしたものの、中国はそのために随分と無理を重ねてきています。それによって生まれた様々な矛盾が限界に近くなっていて、爆発寸前のようですらあります。国民にしたら「反日」なんかよりそっちの方が重要問題だろうと思うのです。つまり、もはや「反日」で国民をまとめられるような甘い状況ではない、ということです。あくまでも私見ですけどね。でも馬鹿な私でさえそう思うくらいですから、胡錦涛ともなればより痛切に(後略)。





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 突如、といった印象です。

 某巨大掲示板の某スレにいたら、そのニュースが飛び込んできました。

 「愛国者同盟網」(愛盟)という反日サイトで最も積極的に活動を行っていた、いわば「反日サイトの総本山」が、中国当局によって昨日付(30日)で閉鎖されたというのです。

 ここは反日基地外とでもいうべき論調が主流(管理人はマトモ)なので、私は辟易して敬遠していました。久しぶりにのぞいてみると……なるほど、アクセスできません。

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 ふだん私がよく行くサイトは2つあります。ひとつは民間系で討論が割と理知的なのが魅力な論壇。もうひとつは大手ポータルに付属した愛国反日的論壇で、こちらは膨大な数のアクセス量がいいのです。反日以外の人も来ますし。

 で、その2つに行ってみると、情報はもちろん伝わっていて、前者では反日より中国政府の弱腰を詰り嘆く声が多数派になっている感じでした。

 大手ポータルに属する後者は愛盟の話題一切禁止!となっていて、関連スレを立てると瞬殺。だいたい「愛国者同盟」がNGワードになっています(笑)。かくも素早い対応は、当局からの通達を受けたものでしょう。そういえば前者の論壇も、議論は統一スレで一本化することにして他の関連スレは全て削除し、新たに関連スレを立てることも禁じていました。

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 しかし、同好の士が集まっている有り難さ、みんなで動いているうちに、ほどなく別の反日サイトに「愛盟の避難スレ」みたいなものが立ち上がっていることがわかり、そこで愛盟の閉鎖宣言のようなものを読むことができました。

 愛盟は中国の在来線高速化プロジェクトが日本企業を含むコンソーシアムの手に落ちたことに反対するネット署名を30日から展開していました。落札自体は29日に決まっていたので、要はその入札結果に反対する署名活動、ということです。

 閉鎖宣言によれば、その活動に対して鉄道部方面などから(たぶん国家安全部を通じて)圧力がかかり、再三警告を受け、最後にはとうとう閉鎖されたようです。22時間で集まった署名数は68,733人。

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 この事件は共同通信が本日付で素早く報じていますが、内容はほぼ私の読んだ閉鎖宣言に基づいていて、新情報はありませんでした。

「30日から始めた署名活動は22時間で、6万8733人分を集め、その直後に当局から『社会不安を招く』との理由で閉鎖されたという」

「中国政府の決定に反対する署名のため、運動拡大を恐れて当局が閉鎖したとみられる」

 と、その記事では解説されています。本当にそうなのかな、というのが率直な感想でした。

 7万足らずのネット署名で「社会不安」?……私が感じたのは政争のニオイです。根拠なんかありませんけど、江沢民の引退があるかも知れない四中全会を間近に控えているだけに、権力闘争にまず考えが及んでしまうのです。

 で、そういう状態で書き込んだのが下記の文章です(やや加筆、あと改行を一部修正)。


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 今回の一件、情報がまだ十分集まっていないので、現時点でいろいろ判断するのは難しいですね。

 愛国者同盟網は、なぜ閉鎖されたのか。

 「反日」の沈静化を狙った、というのはあるかも知れませんが、それが本質かといえば、ちょっと違うような気がします。

 これについては日本通といわれる外務次官を駐日大使に滑らせることで、日本に対して関係改善のサインともいえるメッセージを送っています。

 それに「反日」は、指導部にとってまだまだ利用価値のある素材です。もちろん「反日」の暴走は困るでしょう。ただネット署名は昨年もありましたし、サイトを閉じさせる騒ぎにまでする必要はないと思うのです。

 むしろ、指導部は「ネット世論」がうざったくなったのかも知れません。

 ネット世論は反日だけでなく、幹部の汚職追及や良心的ジャーナリストの擁護などでも大きな役割を果たしてきました。

 当初はいいガス抜きになると思っていたのが、だんだん手に余るようになってきた。それで件のサイトを閉鎖した、という一面があるように思います。他のサイトの反応も各管理者に上から通達があったことをうかがわせます。

 ただ、見せしめであのサイトを選ぶ必要があったか、という疑問は残りますね。

 見せしめにするにしては有名すぎるサイトですから、それを潰せばネット世論の反感を買う恐れを覚悟しなければなりません。

 党の重要会議である四中全会を前にした恒例の引き締めというのもあるでしょう。

 北京では「上訪人士」(北京から中央官庁へ陳情に来た農民たち)600人が1日で拘束されたとの報道もあります。

 法輪功はこの「上訪人士」をうまくリードして9月18日に天安門広場でデモを行おうと動いていますね。

 プロの反体制活動家集団といっていい法輪功が公然(公安局に申請提出)と大型イベントを企画するようになった、というのはある意味衝撃的です。

 彼らが本格的に乗り出すほど中国社会は危うい状態になった、とも言える訳ですから。

 ただ、四中全会前の恒例の大掃除で、反日総本山のような有名サイトを閉鎖する必要があるかといえば、やはり疑問です。

 で、政争のニオイを感じる訳です。

 中共の上層部に後ろ盾を持っていなければ、民間サイトがあれだけ華々しく活動はできなかったでしょう。

 それが四中全会を前に閉鎖されたというところに、権力闘争のどこかの部分が決着したのではという感じを受けるのです。

 2つのグループが主導権争いをしている中で、どちらか一方の重要な城のひとつが陥落した、というイメージです。

 今回のサイト閉鎖で、手足をもがれた政治家あるいは政治家グループがいるのではないかと思います。

 四中全会を権力闘争の場とすれば、先鋒同士の小競り合いがそろそろ……というより、実は前哨戦はもうとっくに終わっているのかも知れません。

 以前紹介しましたが、ずっと気になっていたこの記事↓

 ●専門家予測・2010年までに重大な危機が中国を襲う!?(台湾・中央社。元ネタは香港の親中紙『香港文匯報』)
 http://tw.news.yahoo.com/040824/43/x5y3.html

 これが香港文匯報と台湾の中央社によって海外に流れたのが8月24日。

 それから1週間して、8月31日に新華社電と雑誌『半月談』掲載の文章として
 中国国内にも流れました。↓

 http://news.xinhuanet.com/newscenter/2004-08/31/content_1929118.htm

 国内バージョンは海外版のように「重大な危機が云々」などという字面は見当たりませんが、代わりに中国が克服すべき課題として具体的に色々書かれています。

 で、もしかしたら、なんですが……。

 ここに盛られている内容と、胡錦涛総書記・温家宝首相が経済について最近語った内容が、四中全会公報の骨子になるのかも知れません。

 江沢民の最近の動静を十分に把握していないので、まだ断言はできないのですか……。

 ともかくも、目下のところはそういう流れの中で愛国者同盟網の閉鎖を捉えています。

 明日また新情報が出てきてガラリと物言いが変わるかも知れませんがw

 お目汚し、しかも長文にて失礼致しました。


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 前の方で書いたよく行く2つのサイトの反応を見て、何かが動きだした、という感想を私は抱きました。某スレでも書きましたが、ネット署名が目障りなら、その活動だけ止めさせればいいと思うのです。それを一足飛びにいきなり閉鎖してしまうというのであれば、後ろ盾になっていた人物に何かが起きたということを考えざるを得ません。中共指導部やその周辺における勢力図に、何らかの変化が起きたのかも知れません。

 何かが動きだした。

 本当にこの一言に尽きます。久しぶりにゾクゾクするような血が騒ぐような……ええ、年甲斐もなく。

 そんな感じで新しい情報を待っているところです。





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