【沖縄基地強化の陰で利権を貪る政治家たち】
先ほど下地島の三〇〇〇メートルの滑走路について、「自衛隊使用が望ましい」と久間防衛大臣が発言したことに触れました。久間大臣が宮古で発言した同じ日に、与那国島にはアメリカの艦艇が寄港していて、これに抗議する集会が開かれていました。久間大臣がなぜ米軍艦の与那国島寄港にあわせるように宮古島に来て、そういう発言をしたのか。これはたんなる偶然とは思えないのです。 . . . 本文を読む
【沖縄における自衛隊強化と右派の動向】
そういうことを考えるとき、今回の教科書検定問題が教育基本法が改悪され、これから教育現場で「愛国心教育」がこれまで以上に強力に進められようとしていることと深い関係があるのは明らかです。また、「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓を否定しようという意図は、自衛隊を「自衛軍」という形で本格的な軍隊にしようという動き、つまり憲法九条を改悪しようという動きや、有 . . . 本文を読む
【玉砕という言葉に立ち返って考える】
もともと赤松、梅澤の部隊というのは、マルレという小型ボートに爆雷を積んで、沖縄島に上陸する米軍の艦隊を背後から攻撃して撃沈するというのが任務だったんです。マルレというのは水上特攻艇なんです。夜間に出撃して不意打ちを喰らわせた方が効果が大きいですから、島全体が秘密基地として厳しい軍の統制下におかれました。住民は勝手に島から出ることもできないし、食糧も乏しいなか . . . 本文を読む
【憲法九条の否定と日本軍の名誉回復を狙った大江・岩波沖縄戦裁判】
大江・岩波沖縄戦裁判とは何か、というと、二〇〇五年の八月五日に、渡嘉敷島の戦隊長であった赤松嘉次さんの弟である赤松秀一さんと、座間味島の戦隊長であった梅澤裕さんの二人が、大阪地裁に裁判を起こしました。岩波書店が発行している大江健三郎さんの『沖縄ノート』、中野好夫さんと新崎盛暉さんが書いた『沖縄問題二十年』、家永三郎さんが書いた『太 . . . 本文を読む
以下に載せるのは、昨年(2007年)11月25日に福岡で行った講演の記録を基に、大幅に加筆修正したものである。すでに四ヶ月がたち、教科書検定の訂正申請の問題などは結果も出ていて、古くなっている部分もある。しかし、9・29県民大会の意義と課題や大江・岩波沖縄戦裁判の背景の分析、「集団自決」をめぐる考察などは、今後さらに深められるべき問題として続いている。明日は大江・岩波沖縄戦裁判の判決が下りるが、 . . . 本文を読む