富山県の高岡に行った。 駅を出ると、目の前を赤い路面電車が通り過ぎた。それはまるでヨーロッパのトラムのようなお洒落な外観だった。 どこまで行くのか分からないけど、咄嗟にあれに乗ってみたい！と思って、何も調べずに終点まで行ってみることにした。

◇相次いだ事故と足りない利用者 富山市の中心部で昨年１２月２３日から環状運転を開始した路面電車「セントラム」。高齢化や中心市街地の衰退が進む中、車の要らないコンパクトなまちづくりの切り札として全国的にも注目された。開業から約２カ月。沿線の町で何か変化はあったのか。またどんな課題が見えてきたのか。【小林祥晃】 ◆相次ぐ接触事故 開業から約１週間後の１２月３０日。富山市中心部にある「総曲輪商店街」近くの交差点で、６０代の女性が運転する乗用車が右折しようとした際、後ろから近づいてきたセントラムと接触。けが人はなかったが、約１時間にわたりダイヤが乱れた。その後も右折やＵターンの車と、後ろから近づく電車との接触は相次ぎ、１月末までに計５件が発生した。 セントラムは走行音が静かで、接近していても気づきにくい。また電車は車よりも制動距離が長く、急停止できない。事故多発の背景には、こういった特徴にドライバ

トップ > 社会 > 紙面から一覧 > 記事 【社会】 路面電車、環状化好評　富山市中心部 2010年1月30日 夕刊 ３７年ぶりに環状化された路線を走る次世代型路面電車（ＬＲＴ）。「セントラム」の愛称で親しまれる＝富山市内で 富山市中心部で昨年１２月に開業した、路面電車の環状線。マイカーの普及で一時は廃線が進んだが、新たに線路を敷き直して３７年ぶりに中心街をぐるりと周回する。狙いは市街地の活性化だ。公共交通を生かした街づくりに、全国から注目が集まっている。 車が行き交う街なかを、次世代型路面電車（ＬＲＴ）が走る。白、黒、銀の３種類で、愛称は「セントラム」。低床式で車いすでも乗り降りしやすい。市内の主婦（７７）は「外観がすてき。富山のイメージも明るくなる」と話す。 昨年１２月２４日の運行開始から１カ月の乗降客は、環状線全体で１日平均３３７９人。新設区間にできた３つの停留所の乗降客は１日平均

２日午前１０時２５分頃、富山市一番町の国道４１号交差点で、路面電車環状線「セントラム」（乗員乗客３６人）と乗用車が衝突した。 けが人はなかった。１２月３０日にも同じ交差点でセントラムと乗用車が接触しており、開業１１日で２件目の事故。 富山中央署の発表によると、同市の女性介護士（４５）の乗用車が交差点を右折しようとして、後ろから来たセントラムが右側面にぶつかった。弾みで乗用車は交差点内にいた同市の男性医師（３０）の乗用車と接触した。セントラムが交差点に進入中に、右折信号が点灯したという。現場は渋滞していた。 富山地方鉄道によると、事故が起きたのは銀の車両で、グランドプラザ前で約３０分停車した後、傷やバンパーのへこみが見つかり、南富山車両区に回送した。環状線は約３０分運行が止まった後、午前１１時から午後２時４０分頃まで、白車両のみが２０分間隔で運行した。

市街地を試験運転する路面電車。黒、白、銀の３色の車両が走る＝富山市　　 　車がなくても暮らせる街づくりを進める富山市で２３日、中心市街地をぐるりと回る路面電車が３６年ぶりに復活する。かつての環状線は、車社会の発達で１９７０年代に、一部路線が廃止されてしまった。それが今回、少子高齢化や地球温暖化を背景に、これからの街の交通手段の中核と期待されて「再登板」することになった。 　富山市中心部を走るのは３両の次世代型路面電車。ＪＲ富山駅を発着点に、公園や百貨店がある中心市街、県庁や市役所周辺の約３．５キロを反時計回り方向に２０分間で結ぶ。愛称は「セントラム」。車両は、旧来型と比べて乗り降りしやすい低床で、都市型路面電車の先進地・ヨーロッパで走るのと同様のモデルだ。料金は１回につき２００円で、昼間は１０分間隔、朝夜は２０分刻みのダイヤで運行する。 　市内では、７３年まで、ほぼ同じルートを路面電車が走

◇運賃は大人２００円均一 富山市の森雅志市長は２５日、富山市中心部に新設する路面電車環状線について、１２月２３日に開業すると発表した。運賃は２００円均一で、既存の市内電車には追加運賃なしで乗り継げる。開業初日には新しい車両の撮影会や無料試乗会なども予定している。 環状線は、市内電車の丸の内－西町間（約９４０メートル）に敷設した新路線。既存の市内電車と接続し、１周３・４キロの環状運転を行う。富山駅前から丸の内方面への反時計回りのみで、一周約２０分。新設区間には、（１）国際会議場前（２）大手モール（３）グランドプラザ前の３電停が新設される。 この日は、電車を運行する富山地方鉄道の川岸宏社長がダイヤを説明。午前６時１１分発の始発から午後１０時１０分発の終電まで、平日７９本、土日祝日は８０本を運行。午前９時～午後７時半までは１０分間隔、それ以外は２０分間隔で走らせる。 運賃は大人２００円、小学生１

◇クレーンでつり上げ、レールに 富山市で来月開業する市内電車（路面電車）環状線用の新車両が１２日、車両基地に搬入された。線路敷設が終わり次第、運転士の習熟も兼ね、環状区間で試運転を始めることになっており、今月末にも中心市街地に姿を見せる。 この日は、配備予定の３編成のうち、車体が白と銀の２編成を搬入。新潟県の車両メーカーからトレーラーで富山地方鉄道南富山車両基地（同市大町）に横付けし、大型クレーンでつり上げ、慎重にレールに乗せた。 新車両は富山ライトレールと同じタイプのＬＲＴ（次世代型路面電車）。床が低く、路面との段差が小さいため、高齢者でも楽に乗り降りできる。車体の側面と正面には環状線の愛称「ＣＥＮＴＲＡＭ」（セントラム）の文字が書かれ、作業を見守った近所の住民らが珍しそうにカメラを向けていた。 環状線は、市内電車の丸の内電停－西町電停間（約９４０メートル）に新たな線路を敷き、既存の区間

◇車に依存見直す必要も 富山市中心部で今年１２月、市内電車（路面電車）の延伸区間が開業し、市内電車が環状運転を始める。富山市が進める「コンパクトなまちづくり」の一環で、中心市街地の利便性を高めるのが狙いだ。環境に優しい路面電車は世界的に再評価されており、富山の試みは成功すれば新時代のまちづくりのモデルケースとなる。【小林祥晃】 ◆どんな計画か 「市内電車」として親しまれている南富山駅前－大学前間（６・４キロ）の路面電車。このうち丸の内電停から西町電停まで約９４０メートルをつなぎ、県庁や市役所、百貨店・富山大和などが集まるエリアを線路で囲むのが環状化計画だ。 開業後も既存の市内電車はこれまでと同じように南富山駅前－大学前で運行。その合間に、市内をぐるぐる回り続ける電車を走らせる予定だ。延伸区間は単線のため、環状運転する電車は逆時計回りの「一方通行」となる。富山駅－丸の内－西町の順で回る。環状

トップ > 富山 > 9月15日の記事一覧 > 記事 【富山】 路面電車　年末に環状化　富山市　計画通り開業の見通し 2009年9月15日 路面電車環状線化の１２月開業に向け、レール敷設工事などが続く市中心部＝富山市大手町で 富山市は十四日、市中心部の路面電車の環状線化について「十二月下旬を想定している」と計画通りに開業する見通しを示した。市議会九月定例会の一般質問で、市田龍一氏（自民）の質問に市側が答えた。 環状線化をめぐっては、交通規制をしながらレールの敷設工事を進める作業で工程調整が難航するなど、開業が心配されていた。 事業では丸の内、大手町、西町交差点間の約九百四十メートルに軌道を整備して富山地鉄の路線と接続するほか、新たに三電停を設置する。軌道や電停工事は十一月末に完成し、新たに導入する三車両は同月中旬までに納入する予定。 新電停の名称は、選定委員会が提案した「国

富山ライトレールで懸案となっていた一部複線化について、富山市は２２日、「用地買収などが順調に進めば、おおむね３年後に完成」との見通しを示した。これにより、奥田中学校前―富山駅北間の折り返し運行時間が１０分から８分に短縮され、ラッシュ時の混雑緩和も期待される。 市議会本会議で、谷口寿一氏（自民）の質問に答えた。 市によると、複線化の対象となるのは、現在の奥田中学校前から、いたち川にかかる「八田橋」東側橋詰めに設置される新駅付近までの約２５０メートル。 複線化は、当初計画上の２００９年度完成よりずれ込むが、すでに地権者３２人のうち２８人から用地を買収したといい、予算ベースでみると、進捗(しんちょく)率は９割に達した。 富山ライトレールは単線で、乗客が乗降する電停で上り線・下り線のすれ違いができる仕組み。現在、奥田中学校前―富山駅北では、片道約５分の折り返し運行を行っており、朝のラッシュ時でも、

富山ライトレール(富山・富山)は27日から、同社の路線「ポートラム」においてラッピング電車「hana PORTRAM」を運行する。同路線の運行3周年を記念した企画とのこと。運行期間は約半年の予定。 富山ライトレール「hana PORTRAM」 外装は子供地球基金がプロデュースする。同基金が保有する世界中の子供たちが描いた絵の中から、イベントのテーマである「花」と「笑顔」を描いた絵を車両に装飾するという。「これまでの利用に対し感謝の気持ちを表現することで「電車の楽しさ」を演出します」(同社) 内装イメージ 運転席窓下に3周年記念ロゴを表示する 内装はインテリアショップ「アクタス」富山店がプロデュースする。子供部屋をイメージし、遊びこころのある車内にするため、シート部にKvadrat社の特製ファブリック、床面にはフローリングプリントを採用したとのこと。乗客に優しい「笑顔」を与え、電車の旅をさら

国土交通省は、路面電車と自動車の乗り継ぎ円滑化を目的として、ICカードを利用した実証実験を2月16日より富山ライトレールで実施する。 実証実験は富山ライトレールの蓮町駅前にある専用駐車場で実施。富山ライトレールで利用できるICカード乗車券「passca」（パスカ）で開閉するゲートを駐車場に設置し、駐車料金の精算時に当日の富山ライトレール乗車履歴がある場合、駐車料金が無料になる。 また、2人以上が1台の車で駐車場を利用した場合、2人目以降の富山ライトレール利用者の運賃相当分をポイントで還元する。実証実験の期間は2月16日から3月中旬まで。