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2006-09-06

誰が kiko を買ったのか?

8 月下旬から二回に渡って取り上げた、オンライン・カレンダー・サービス kiko の身売りの話。

ようやく、kiko のソース一式を競りおとした人達、つまり、kiko の新しいオーナーの顔が見えて来た。

kiko を買ったのは、Tucows.com。秋山さんの言葉を借りると、日本でいうとVectorみたいなサービスを提供している (秋元@サイボウズ研究所プログラマーBlog: kikoの買収者はTucowsだった) 会社ださうな。

どういったビジョンで、kiko を手に入れたかを、Tucows の中の人がブログに書いてる。

どうやら、Tucows 内で使ってるメール・サービスと統合することが目的らしい。GmailGoogle Calendar の連携みたいなものを、目指しているのかしらん。ブログに書いてあるように、kiko の開発が続けられた時、既存の kiko ユーザーは幸せでいられるんだらうか。正直、期待と不安が半々。はてさて、どうなるんでせうね。

2006-08-29

Kiko オークション、終了

オンライン・カレンダー・サービス kiko のオークションが終わった。落札価格は 258,100 ドル (約 3000 万円) とのこと。

落札者は、Powerjoe1998 さん。

日本からは、Ogijun さんがビットに参加 (なんと、一番最初のビットが Ogijun さん)。Wiki で kiko 購入後の展望などを語っていたけれど、「弾切れ挫折」とのこと。残念。

kiko の今後については、kiko の本家ブログでこんな風に書かれてる。

They plan to keep improving the software and to keep the site open, so don't worry about that.

彼ら (kiko を競り落とした人達) は、ソフトウェアを開発し続け、サイトも閉鎖しない予定である。だから心配しないで欲しい。

Kiko Calendar : Blog より引用

この言葉がどれほど信頼できるものかは分からない。新しい kiko のオーナーから、何かコメントが出れば、記事にしませう。

2006-08-24

さよなら、kiko

とても悲しいニュースがお盆にあった。オンライン・カレンダー kiko が身売りする。

kiko は、eBay のオークション・サイトで、約 600 万円から競りにかけられている。現在、オークション・ページへのリンクが辿れないので、もう身売り先が決まってしまったのかもしれない。

ぼくは kiko が大好きだった。一時期、開発が止まってログインすら出来なかったけれど、新バージョンになってからの kiko は素晴らしかった。ユーザー・インターフェースは、洗練されてて見易く、対抗馬の Google Calendar30 Boxes よりも進んでた。Wiki を使って一般ユーザーに国際化 (日本語含む) を手伝わせるというアイデアも奇抜だった。毎週のように新機能が追加されて、心躍ってた。

でも、ここ数か月。開発がまたピタリと止まってた。

そして、気付いてみたら競売にかけられるという。好きだったサービスがなくなるのは寂しい。kiko の後を継ぐサービスが現れることを期待する。

ref

2006-08-06

Google Maps の場所保存機能

Google Maps に、過去に Google Maps で検索した場所を保存する機能が加わった。いわば、場所の検索履歴機能。

Google Maps の右上「保存された場所」リンクをクリックするとアクセスできる (英語インターフェースなら「Saved Locations」)。利用には、Google アカウントにログインする必要あり。

保存された場所

Saved Locations 早速、「保存された場所」をクリックして、この新機能を使ってみませう。

「保存された場所」には「新しい場所」を追加する為の入力欄と、保存した場所のリストが表示される。初めて使う場合、保存した場所のリストは空のはず。ここで新しく、「新宿駅(東京)」を「保存した場所」リストに加えてみませう。

「新しい場所」の「場所」と薄く書かれた入力ボックスに「新宿駅(東京)」と入力して、「追加」ボタンをクリックする。すると、保存した場所リストに場所が追加される。

保存した場所リストの「場所」をクリックすると、Google Maps でその場所が開かれ、「場所」の名前が吹き出しで表示される。

次に「ラベル」の活用方法をば説明しませう。例えば、「東京都中野区東中野4丁目4−5」にあるスパゲッティ屋「モーゼ」の場所を保存したい場合。「場所」に住所である「東京都〜」を入力し、「ラベル」に店の名前である「モーゼ」を入力して「追加」ボタンを押す。

こうして保存した場所リストの「場所」リンクをクリックすると、Google Maps でその場所が開かれ、「ラベル」に入力した文字が吹き出しで表示される。これは、Google Maps で「住所 (ラベル名)」と入力したのと同じことになる。詳しくは下記リンク先を参照のこと。

「保存した場所」は、リスト右端の「編集」リンクから再編集が可能。要らなくなった「場所」は、リスト左端のチェックボックスにチェックを入れて、「削除」ボタンをクリックする。

チェックボックス隣にある右矢印をクリックすると、その場所が Google Maps を開いた時に中心になる。

検索から場所を保存する

Google Maps で検索した場所は、自動的に「保存した場所」リストに追加される仕組になっている。

「住所」を検索した場合は「場所」として検索キーワードが保存される。また、「住所 (ラベル名)」形式で検索をかけた場合、「住所」が「場所」に、「ラベル名」が「ラベル」に分けて保存される。

なお、「キーワード loc: 住所」という形式の検索を行った場合、キーワードの部分は無視されて「住所」だけ「場所」として保存される。つまり、「ラーメン屋 loc: 京都」という検索は、「京都」という場所のデータしか保存されない。個人的には、「ラーメン屋 loc: 京都」という塊で検索キーワードが保存されると嬉しいんだけど...

もし、自動保存機能がウザければ、「保存した場所」ページの「場所の自動保存を有効にする」のチェックを外す。これで、自動保存は OFF になる。

Suggest

更に、英語インターフェースで Google Maps を使うと、「保存した場所」の「ラベル」に対して自動補完機能が働く。上の例だと、「モ」と入力した時点で「東京都中野区東中野4丁目4−5 (モーゼ)」という候補が現れる (Google Suggest と同じ)。

この機能は、「キーワード near ラベル」という書式でも使える。Google Official Blog では、自宅住所に「home」、職場住所に「work」というラベルを付ける例を紹介している。

英語インターフェースに変えるには、Google Maps の URL 末尾に ?hl=en を追えるだけ。

あとがき

この「保存した場所」機能。Google Calendar の「場所」でも使えるようになると嬉しいなぁ。

Google Calendar に限らず、30 Boxeskiko といったオンライン・カレンダーは、イベントの開催場所を Google Maps で開けるよう工夫が凝らされてる。この「場所」を「home」とか「work」とかいった Alias で指定できるようになれば便利だと思う。だって、よく行く「場所」の住所をフルで入力するのって面倒だもの。

「保存した場所」を取って来る API があれば出来ると思うけど、どうかなぁ。

2006-04-27

kiko が日本語化

kiko japaneseオンライン・カレンダー・サービスの kiko が日本語化された。画面右上のメニューから「my settings」をクリック、「LANGUAGE」項目のプルダウン・メニューから「Japanese」を選んで「Save」。少々、待たされた後、kiko のメニュー etc... が日本語化される。

今回の多言語化でサポートされたのは、日本語を含めて 6 言語 (フランス語、ヘブライ語、ポーランド語、ポルトガル語、スペイン語)。現在、ドイツ語とロシア語が準備中とのこと。

wiki ベースの Translation

kiko の試みとして面白いのは、多言語化を wiki を利用してユーザー主体でやってるところ。例えば、次のリンク先には、日本語翻訳の wiki ページがある。

ページには次のような、英文と日本文のセットが並んでいて、ユーザーはこれを編集できる (らしい)。

msgid ", then log in again."
msgstr "再度ログインしてください"

拙い訳があれば、進んで修正できるというわけ。

ISO 639.2 (ja とか en とかを定義している規格) にある言語コードなら、(先に挙げた 8 つの言語以外でも) 自由に翻訳を追加することができる。

ぼくが知る限り、wiki ベースで翻訳をさせてしまうウェブ・サービスは初めて。Google Calendar を含めて、海外のオンライン・カレンダーで日本語化されてるサービスもまだないはず。kiko は世界中のユーザーを、他に一歩先んじて手に入れてしまうんじゃないかしらん。

蛇足

kiko は、今回のアップデートで、イベント情報のマウス・ホバーにも対応。30 Boxes よりもこなれてて、ユーザー・インターフェースでも一歩先行く感じ。

2006-04-16

Kiko と 30 Boxes の Google Calendar に対する反応

Google Calendar がリリースされて、三日。天下の Google が放った大本命 (?) に対して、先行するオンライン・カレンダー・サービス達は戦々恐々としてるのか??

ぼくが Google Calendar と同じ位い推してる 30 Boxes と Kiko の開発者が、ブログでこの件について言及したので紹介しやう。

30 Boxes 開発者の反応 (2006-04-13)

30 Boxes 開発者は大人な反応。Google という巨人がオンライン・カレンダー界に参入してきたことで、この業界への注目が集まるであろうことを歓迎している。

これからの 30 Boxes は、Google Calendar との integration (統合?) をサポートしていくとのこと。でも、30 Boxes は、Google Calendar よりも「ボックス (月間テーブル)」の表示では負けないよ。Google Calendar よりももっと良いものを提供していくよ。と意欲を燃やしてる。

そのせいかしらん。今まで 30 Boxes の右サイドにあったミニカレンダーが消えて、ウィンドウ全体にカレンダーが表示されるようになった。ミニカレンダーはどこは行ったのかというと、カレンダー右上にカレンダー用のアイコンが用意されて、マウスを hover させるとミニカレンダーがポップアップされるようになった。デフォールトでミニカレンダーを隠してしまおうってのは、30 Boxes が初めてじゃないかな? カレンダーが大きく使えるので、操作性アップ! Google Calendar との違いをアピールしてるかのよう。

それと、いずれ clmemo@aka で取り上げようと思ってるけど、Gmail の検索ボックスから 30 Boxes に予定を「自然言語入力」させる Greasemonkey スクリプトがあるので、(2006-04-16 現在では) Google Calendar 以上に Gmail と相性のいいカレンダー・サービスだと思う。Google CalendarGmail integration がまだぼくの Gmail インターフェースに現れないので暫定的な意見だけど、少くとも Google Calendar 以前のオンライン・カレンダーでは、一番 Gmail とマッチしてたサービスでせう。

30 Boxes も負けてませんぞ。

kiko 開発者の反応 (2006-04-13)

kiko の開発者は、Google Calendar を明確な competiter (ライバル) と認めている。

でも、彼は友人の「Google Calendar を恐れているか (a friend asked if I was scared of Google calendar)」という問いに「ノー」と答えてる。

彼は Google Calendar によって新規ユーザーの獲得が難しくなるだろうことを素直に認め、kiko が (Google Calendar よりも優れた) 最高のカレンダー・サービスにならなくてはならないと考えている。また、Google Calendar が「検索」などの分野で kiko より優れていると認めている。一方で、ユーザー・インターフェースは Google Calendar より優れていると考えている。

why would they have to jack our entire UI from us :P

なぜ、彼ら (Google Calendar の開発者達) は我々のユーザー・インターフェースを盗まなかったんだろう

kiko: events in tabsぼくは、この言葉に奢りはないと思う。今の kiko のインターフェースは、オンライン・カレンダーの中で一番優れてる。例えば、サイドバーにあるミニカレンダーをクリック一つで表示・非表示にできたり (これはデフォールトで隠す 30 Boxes とは違うアプローチだけど強力!)、予定をラベルで管理できたり (一つのイベントに複数のラベルが貼れる) と、オンライン・カレンダーとして進んだ部分を持ってる。特にカレンダーが「タブ」を持つ構造になっていて、予定を「タブ」に入れて開くアイデアは秀逸。複数の予定を続けて見る時に便利。ここら辺、kiko は他の追随を許さない!

kiko の自信は、これから投入する幾つかの新機能にもあるらしい。既に webcal 対応とか発表されて、いい感じに進化してる。kiko は、タスク・リスト (To Do リスト?) も取り込むらしい。私見だけど、カレンダー・ツールは To Do 機能を含まなくちゃだめだと思う。kiko がどんな回答を出すのか楽しみ。

うん。kiko は、世界一のオンライン・カレンダーになる気が満々のように見える。そして、ダメなら、「selling to enterprise」すりゃいいじゃないか... と。

あとがき

こんな感じで、皆さんめげてないようです。この一年、オンライン・カレンダー業界からは、目が離せませんな!

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2006-04-13

Online Calendar つれづれ (基本編)

2006 年は、「カレンダーの年」とはよく言ったもので、アメリカを中心に AJAX なオンライン・カレンダーが続々とリリースされてる。3 つ、4 つのオンライン・カレンダーのアカウントを取って、比較記事でも書いてみやうかと思い立ったのが、2 月の頭。アウトラインを考えてはマインド・マップにまとめ、新しいサービスの名前を聞けばアカウントを取得し... ようやく記事を書き始めれば、アップデートの告知が入り。そんなこんなで、一つの記事として書き上げるのは (ぼくには) 無理だという事に気付いた。

そこで、「全体のまとめ」じゃなくて、機能を絞った比較記事を不定期に書くことにした。

現在、アカウントを持ってるオンライン・カレンダー・サービスは次の通り。他に見逃してるサービスがあれば、教えて下さいませ。

さうさう。Trumba が抜けてるね。30 日間のフリー・トライアルが用意されてる有料カレンダー・サース。ただ、これだけ色んなサービスが揃ってると、トライアル期間が過ぎたら (お金を払う気はないので) アカウントが消えてしまうサービスは敬遠してしまうんだよね。お金を払だけの価値がある! というレビューがあればトラックバックを是非!

オンライン・カレンダーに求めること

上記のサービスを試して、ぼくがオンライン・サービスを使う上で「絶対外せない」と思った条件が二つある。それは、

  1. 動作が軽快なこと
  2. 日本語が通ること

基本中の基本のようでいて、完璧を求めるのは難しい。

動作が軽快なこと

カレンダー・ツールの利用方法って様々で、月間カレンダーで大まかな予定を調べたり、週間カレンダーでミーティングする空き時間を探したり、今日一日の予定を確認したり、イベントの開催場所を調べたり... 「メールを読む」だけのメーラーなんかと比べて、ページの移動が激しい。このページ遷移のレスポンスが遅いのは、使い込む程にストレスに感じる。

例えば、電話で「今週末の予定は空いてますか?」と聞かれて、週間カレンダーで予定を調べる。この時、のっそりとページが読み込まれるのは見るに耐えない。会議の開催場所を調べようとカレンダーを開けば、(会議は 5 分後に始まるから時間がないのに) ページがゆっくり表示されて泣きそうになった。

ウェブ・メールやフィード・リーダーなら、少し位い動作が緩慢でも「困る」ことはない。でも、カレンダー・ソフトは、必要な時にすぐ見られないと困る。イベントの入力には、少し位い手間がかかってもいい。でも、「カレンダーの閲覧」。特に、週間・月間・日にちカレンダーの切り替えと翌月・翌週・翌日のカレンダーの表示。ここはキビキビとした動きがないと使いものにならないと感じた。

2006-04-13 現在、各サービスを比べると、30 Boxes, Google Calendar, kiko, Planzo の動きは非常にキビキビしている。サービスを利用していて、ストレスを感じたことがない。続いて、AirSet, Spongecell, Yahoo! Calendar がいい。多少、のっそり感があるけれど、我慢できない程じゃない。残る CalendarHub は遅い。遅すぎて使う気が起きない。

日本語が通ること

ぼくら日本人からすれば、この条件は必須だと思う。けれど、海外のサービスで、完璧な日本語サポートをしているサービスは少い。

「日本語」といっても、カレンダー上で日本語が使えれば万全というわけじゃない。例えば、ユーザー名、RSS 配信、メール・SMS・IM でのリマインダー、「場所」がウェブマップへのリンクになるなら、その日本語地名のサポート、人名の日本語サポートなどなど。

おそらく、全てをサポートしているのは Yahoo! Calendar と思う (国産だし...)。一方、CalendarHub は一部の日本語が化ける。他の海外サービスは、流石にイベント名で日本語が化けることはないけれど、完璧かどうかは分からない。Planzo は、RSS・mail reminder で日本語が化けるし、30 Boxes もメールが iso-8859-1 で送られてた (これは直ったのかな?)。

あとがき

最近のサービスは、ここで挙げた二つの条件は十分に満たしてるので、困ることはないと思う。でも、もし今貴方が使ってるサービスが重かったり、日本語が通らないのなら、乗り換えを考える方がいい。候補は沢山ある。

個人的には、30 Boxes, kiko そして Google Calendar が頭一つ抜けてるように感じる。自然言語入力の手軽さでは、30 Boxes が一枚上だし、ユーザー・インターフェースは kiko がとてもイイ。Google Calendar には、「検索」と各種 Google サービス (Gmail や Google Talk) との連携が期待できそう。ただ、どのサービスも完成にはほど遠い印象。これから、どんどん進化するでせうね。