留学生リリー・メイスは、日本で不思議な風習を目にした。建築物を造る際、安全を祈念して人間を生きたまま閉じ込めるというのだ。連作短編集。黒衣、お歯黒、参勤交代。過去の風習が続いている世界。不思議な設定です。特殊な状況下での事件。違和感なく読めました。風習とミステリーの融合。謎解きのロジックは健在。絡め方が上手です。職人の人柱はミイラと出会う。石持浅海さんのユニークな別世界ミステリでした。目次:人柱は...
三年前、不慮の死を遂げた片山の命日に事件は起きた。羽田国際環境水族館にメール。展示生物を狙った攻撃が始まった。警察を呼べない設定。誰がどうやっての論理を重ねていきます。あれの行方。消し方が水族館独特でユニークです。謎解きとしては綺麗な結末。でも素直に感動できませんでした。透明な水の迷宮。石持浅海さんの違和感。水族館に行きたいです。水の迷宮 (光文社文庫)(2007/05/10)石持 浅海商品詳細を見る水の迷宮 (カ...
カバーデザインは泉沢光雄。「週刊アスキー」「ジャーロ」掲載。ふたつの中編を収録。勅使河原冴は、幼い頃に父親を亡くした後、ずっと不思議な力に護られてきました。迫る危険を回避するために、発動するその力を、「ガーディアン」と名付けています。突発的な事故ならバリヤーになり、悪意や害意の攻撃には自動的に反撃するのです。「勅使河原冴の章」は、ガーディアンの発動理由を理論的に探る、謎解きミステリー。「栗原円の章」は...
イラストは池田正輝。デザインは岩郷重力+WONDER WARKZ。問題小説連載に加筆修正。警告本です。読後感があまりよくないので、注意が必要です。並木直俊は三人の女性を殺そうと思いました。でも構想中に予想外の事態に陥ります。夜明けまでに三人を殺すと決め、取り掛かります。突如一晩の実行が必要になったイレギュラーさが、独特のスピード感を生んでいます。仮説と検証を繰り返す石持作品に、緊迫感やライブ感も加わって息苦し...