どうでもいいって言ったら、この世の中本当に何もかもどうでもいいわけで、それがキミの思想そのものでもあった。クールな文章。働かない男友達。惹きつけられている、女性作家の主人公。助けてあげたい気持ち。愛情なのかっていう疑問。モヤモヤがリアルです。もどかしいけど、わかるような気がします。どのお話も心の揺らぎを淡々と描きます。ダメ男のニート。絲山秋子さんの、冷めているのに温かい短編集でした。目次:ニート/...
碧い海が美しい敦賀の街。ひっそり暮らす男のもとに神様がやって来た。「居候に来た、別に悪さはしない」心やさしい男と女と神様。河野を受け容れるかりん。片思いの片桐。役立たずの神様。登場人物が個性的です。飾らない文章。淡々と進む物語。孤独を絶妙に描いています。飄々とした海の仙人。絲山秋子さんの哀しくて愛おしい物語でした。海の仙人(2004/08/28)絲山 秋子商品詳細を見る海の仙人海の仙人 (新潮文庫)海の仙人 絲山...
引越しの朝、男に振られた。元ヒモが居候、語り合うは鬱病のヤクザに痴漢。いろいろあるけど、逃げない、媚びない、いじけない、それが私、蒲田流。第96回文学界新人賞受賞作。蒲田で一人暮らしの躁病持ち、橘優子の日々。闇を感じる登場人物。でも暗く描かないのがいいです。文章や会話の硬さ。ハードでタフな大人の雰囲気です。断ち切られたようなラストも斬新。ほっとして、じんわりでした。ムダ話イッツ・オンリー・トーク。...
覚え違いもあるかもです。バイク・自動車メーカーの本田技研工業が掲げた理念です。メカ・ミニマム、マン・マキシマム。それぞれの頭文字から付けられています。機械は最小限に、人は最大限に。乗る人の立場を考えたモノ作りの姿勢に驚きです。素晴らしい考えって思いました。こういう話題は、絲山秋子さんならご存知かも、です。...