美女メイベル、巨漢ブッチ、伊達男バーンスタイン、寡黙なモース。そして、物に触れるだけで、未来の悲劇を読み取ってしまう不思議な少女フェイ。悲劇を阻止すべく、面々は事件解決に乗り出す。1920年代のニューヨーク。新人キュレーターエディ視点の、楽しい連作短編集。フェイの為に一肌脱ぐメンバー。家族同然で、東京バンドワゴンのアメリカ版です。ブロードアレイ・ミュージアムの人たちはワケあり。少しずつわかる過去が...
帆奈、13歳。両親の別居でNYから単身帰国中。日本の学校に馴染めない帰国子女。斗六、28歳。高校時代のある事件が原因で外に出られなくなった、本当はイケメン。叔父と姪、それぞれの「問題」を抱えた二人は一緒に暮らすことになる。わたしとトムおじさん、祖父母が住む、懐かしい建物の観光施設、明治たてもの村。しっかり者の帆奈ちゃんは、人と話す事が苦手なトムおじさんが心配。トムおじさんの観察眼と気配り。トラブル...
トトロみたいな野山じゃなく、こんな寂れていく都市の光景が、俺の美しい故郷だ。僕たちは、たぶん、この団地に囚われてしまったんだ。『東京バンドワゴン』シリーズの著者による、"消された記憶"のミステリー。装幀は田島照久。「きらら」掲載を改題加筆修正。語り手は川方準一と芳野みつき。同窓会で押田明人を思い出せず、気持ちが悪くなった準一は藤間美香と団地の探索に。予想外の方向で怖さがありました。結末は不思議な感じ。...
装幀は片岡忠彦。装画はアカサカヒロコ。書き下ろし。飛び降り自殺を図った春之:ハルを救ったのは、違う学校で同じ六年生の花歩:カホ。ハルの理由は、女の子を殺した自責です。カホはその女の子、由希菜の親友でした。ハルとカホ、見守る大人の伊崎原:イザさんと桔平さん、四人語りの群像劇です。カードに脅かされ、同じ年の女の子の未来を奪い、償う方法がわからずに悩むハル。父親から虐待を受け、母親は失踪、おじいちゃんと...