本は、開くとき、読んでいるときばかりではなく、選んでいるときからもう、しあわせをくれるのだ。まるで旅みたい。読書という幸福な時間をたっぷりつめこんだエッセイ集。読書名人・角田さんの、濃厚な読書エッセイ 『私たちには物語がある』につづく〈本をめぐるエッセイ集〉第2弾!宮沢賢治、ヘミングウェイ、開高健、池澤夏樹などの古典的な名作から現代作品まで、延べ80冊におよぶ本にまつわるエッセイがつまっています。1 ...
ニューヨーク、タイ、ポルトガル、モロッコ、ミャンマー、モンゴル、キューバ…味わい深い、人と事件とモノ語り。ベストセラー作家が描く旅&モノの極上エッセイ集。 旅、日常が新鮮に愛おしくなる角田マジック ●アジアは水で、ヨーロッパは石なのだ●旅の疲れは移動の疲れと言うよりも、野生の本能を始終使っている疲れなんだろう●7月のあたまにセールなんてするなら、金輪際、5月6月に夏物なんて買わないからな!●じつは若いときから...
文芸編集志望の若手社員・那波田空也が異動を命じられたのは"税金対策"部署と揶揄される「ザ・拳」編集部。空也が編集長に命じられて足を踏み入れた「くさくてうるさい」ボクシングジム。そこで見たのは、派手な人気もなく、金にも名誉にも遠い、死が常にそこに横たわる過酷なスポーツに打ち込む同世代のボクサーたちだった。彼らが自らの拳でつかみ取ろうとするものはいったいなんなのか――。直木賞受賞作『対岸の彼女』、テレビ化...
不意の再会で人生が思わぬ方向へ…社会の「かくあるべし」を質してきた著者の真骨頂。30代の選択を描き〈生活〉の意味を問う長篇。 不意の出会いはありうべき未来を変えてしまうのか。ふつうの家庭、すこやかなる恋人、まっとうな母親像…「かくあるべし」からはみ出した30代の選択は。最新長篇小説。いわゆる世間一般の「ふつう」とはかけ離れた3人の登場人物。世話をしてくれる男性と長続きしない母親・直子。いい加減だが騙...