Jazzと読書の日々

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『正反対な君と僕』は新ジャンルである

これはラブコメではない。

正反対な君と僕

ラブコメというのは 『野崎くん』や『着せ恋』や『ダンダダン』みたいに、 くっつきそうなのになかなか互いの想いを打ち明けられず、 見てる視聴者が焦らされる。 ジリジリしているところに、 コスプレやらオカルトやらの話が入って引き伸ばされる。 なぜか邪魔が入る。 そのクリフハンガーを楽しむのがラブコメです。

それはなぜか。

ラブコメが甘味料であり、 メインストーリーを引き立てる隠し味だからです。 本当に描きたいのは、少女漫画の裏話や地球侵略を目論む宇宙人のほう。 付き合ったりしたらそこはゴールで、 恋の味付けが消えてしまいます。 今までだったら、ね。

『正反対な君と僕』の新しさは「恋愛」を描いているところ。 第1話で「すきー!」と叫んでお付き合いが始まる。 そこがゴールじゃないんです。 よく考えればそりゃあそうで、 付き合う前は「片思い」です。 付き合ってからが「恋愛」です。 コスプレもオカルトも出てこない。 砂糖を手づかみで食べるような所業です。

でもこれが美味しい。 なぜ今までのラブコメはすぐに付き合わなかったのか。 むしろそれが不思議になりますね。 懐疑は大事です。

でも答えはわかっています。 「他人の恋愛は毒」だからです。 五条くんは背が高いしイケメンだし、 オカルンはメガネだけど心が高倉健です。 あたしらには勝てません。 リア充は麻薬取締法に違反しています。

ところが鈴木さんと谷くんはひと味違う。 仲良くしてても可愛らしい。 二人とも不器用だからか、 不器用なりに相手のことを一生懸命考えている。 応援したくなる。

これは話の作り込みがうまい。

第2話で視聴決定

第2話のデート回がよかった。

二人で映画の感想を話すとき、 谷くんは登場人物の名前を全部覚えているのに、 鈴木さんは「ふわもこちゃん」呼びでストーリーがあやふや。 「ちゃんと観てた?」と谷くんがムッとする。

でも鈴木さんは食器の数から 「これからもみんな一緒に暮らすんだなと思って」と考えてて、 それを知った谷くんが 「あれはそういうことか。…いい映画だな」と気づく。 二人だと、ものの見方が深まって楽しいんだと谷くんが思う話でした。

いいアニメだな。

第3話はディスコミニュケーションがテーマで、 自分の意図とは違うふうに相手に伝わってしまう。 普通ならそこで落ち込んでネガティブループに入るものですが、 さすが谷くん。 「もっと話し合わなきゃ」と気づきます。 「鈴木さんの『カワイイ』ってどういう意味?」と尋ねる。 しっかり考えて「いとしい?」と答えた鈴木さんもえらい。 そのあとの展開は斜め上だったけど、よく頑張りました。

この二人、やっぱり応援したくなる。

まとめ

恋愛はゴールでなく始まりである。 そして恋愛自体にゴールはなく 「恋愛し続ける」というプロセスだけがある。 これを描くのだからすごい。