2026-03-11

映画】折れた矢 を見た

実話を基にした興味深くはあるけど俺が苦手なタイプ韓国映画だったかな44点。

 

入試問題ミスが発覚しそれを指摘したこと大学をクビになり不当解雇だと裁判を起こすも敗北した元大学教授ボウガンでその裁判裁判官を脅し怪我をさせる事件が発生。しかし本人は撃ってはいないと供述しか裁判所はこれは司法制度に対するテロリズムであるとし、有罪前提の裁判が始まる。労働問題に詳しいアル中弁護士に白羽の矢が立つも、教授自分が調べた法学知識を使い司法への糾弾裁判の場ではじめる。この裁判行方はどうなってしまうのか。

みたいな話。

 

実話をもとにした話ですよ~って出てくるのでそうなんだろう。ただ、韓国の実話をもとにした話ってだいたいなんか「誠実ではあるんだろうけど映画としてのカタルシスには欠けるんだよなぁ」って作品が多くって、本作もだいたいそれだった。

裁判シーンでは判事裁判官への法学的には正しいであろう攻撃を次々と教授が進めて、相手側がぐぬぬってなったり、黙殺したりと「教授が圧倒的に正しい」前提で進むので、なんかスカッジャパン見てるみたいでなんかゲンナリ。しがない中堅サラリーパーソンの俺氏なんかは法律にせよ社規にせよ「ルールなんて本当の意味で厳密に適用されないもの」であり、それ自体制度を腐敗させることになっていると同時に多くの人間はだからこそなんかうまくやれてるもんだよなぁという実感があるので、法律上ではこうなってるからこう!ドヤ!みたいにやられても、まぁそりゃそうなんだろうけどさぁ!って思ってしまったし、逆に相手の態度を硬直化させるだけだよなぁって感じ。

もろちん司法という「お気持ち」で動いちゃダメなところが「裁判官が襲われて激おこ!」っていう大いなるお気持ちで動いてしまっているという始まり自体が大問題で、それに本来あるべき「法律至上主義」で切り込んでいくっていう対比は理解できるんだけど、でも目の前にいるのは人だしなぁって思っちゃう

教授としても人生がかかってるから必死なんだろうけど、でも映画を見てる限りだとそういう泥臭さよりは「この腐敗した司法制度をぶっこわす!」みたいな杓子定規正義感燃えているだけのようにも見えて、個人的にこういう人間味のない人間苦手なんだよなってなっちゃった

一方で、警察側のやり方もあまり杜撰すぎてこれで有罪になるのは実際どうなんだありえないだろって感じではあるので主人公側の攻撃によってどんどん追い詰められていくところはまぁ爽快感もあるんだけど、でも作中では証拠が不十分な部分も論理的矛盾証人喚問も全部握りつぶされて「で、実際のところどうだったの?」というのは一切明かされないまま有罪が確定する。実際の事件がそれに近い状況で「ありえないですよね!」っていう問題提起なのはわかるけど個人的には面白くない。

もろちん裁判過程での矛盾点の指摘、そもそも証拠正統性論理的にひっくり返すという法廷バトルもの特有面白さに加えて、被疑者側が裁判官側を裁こうとするという法学解釈バトルというエッセンスを加えた本作独自面白さがあるのは認めるけど、最終的に何一つ結実しないのはなぁ。

あと韓国映画ダメ人間が途中から更生して頑張るっていう展開好きすぎ問題で、最初もう一人の主人公である弁護士過去事件のせいだっていうのはわかっていてもマジのガチクズカスすぎてさじ加減とか知らんのかって思っちゃうし、クズカスエピソードお笑い要素なんだと思うんだけど全体のテンション感と合ってないので全然笑えない。

あと弁護士教授全然バディ感が出てこないのもナンカナーって感じだし、収監されている教授が同室のチンピラにケツ掘られる展開は「かわいそうなのは抜けない(´・ω・`)」ってなった。

 

そんなこんなで実際に起きた本気で取り組む価値がある事件を元に作られた意欲的な作品であることは理解しつつも、テンション感や結末、方法論的には全然ノレないんだよなぁってなった作品だった。あと、展開的にめちゃくちゃ「それでもボクはやってない」だったので、なんか見た感じだなってなったのも大きかったかも。

まぁ韓国社会問題法廷バトル、実話ナックルズ好きな人は見てみるといいんじゃないかな。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん