ロシアの記録的な猛暑
今年の世界全体の平均気温が異常に高いのかどうかは、Climategate事件以来、公表されてきた世界の平均気温が信頼出来ない事がわかったので何とも言えません。(それ以前のしっかりしたデータを見ればいいのかも知れませんが、しっかり積分して求めた値ではないようです。)
そう言えば、この夏の猛暑を、二酸化炭素地球温暖化が原因だ・・・と言うニュースやネット記事は見かけなくなりました。Climategate事件でいんちきがばれて、世界のマスコミは慎重になったのでしょうか?例えば温暖化の証拠として危機を煽ったホッケースティック曲線では、20世紀末の世界の平均気温が急上昇しているようにデータがいじられましたが、その結果、それ以降、21世紀に入った最初の10年間は温暖化の傾向を示せなくなりました。(・・とても間抜けに感じます・・)それと同様に、今年の夏の世界の平均気温が異常に高くなった・・・と騒ぐと、来年以降の温暖化の傾向を示すのが苦しくなる・・・と悟ったIPCCや日本、世界の御用気候学者達は、簡単に平均気温が上がったと発表するのをためらうようになったのかもしれません(笑)。所詮、将来の気候予想のような複雑系カオスの未来予測なんて、信頼に足る予測ができる筈が御座いません。特に二酸化炭素温暖化説は、ダイレクトな因果関係ではなく、途中に色々な因子が沢山存在するので、(だからスーパーコンピュータで計算するわけでしょうが・・・いい方を変えれば「風が吹くと桶屋が儲かる」的な因果関係と言う事です。)沢山あるパラメータのいくつかをちょっといじっただけで結果は大きく違ってくるでしょう。コンピューターによる信頼性のある予測は不可能です。今回のロシアの猛暑は、異常気象とは言えるでしょうが、大気中の二酸化炭素増加による地球温暖化が原因・・・とまでは言える筈が御座いません。そんなことを軽率に言う人間がいなくなってきた事だけでも、Climategate事件は無視の出来ない事件だったと言えるかも知れません。
さて、そんな中、今年のロシアでの猛暑は記録的だと言われています。このままいけばロシアの観測史上最も暑い夏・・という事になりそうです。
猛暑の影響で、森林火災が多発しています。旱魃が続き、穀物の3割くらいが壊滅状態になったと言われています。その為、ロシア政府は穀物の輸出を停止しました。・・そのことに対して色々批判はあるようですが、先ずは自国の食糧確保は当然の政策でしょう。
一方、色々なメディアは、ロシアのGDPがどの位下がって景気回復が阻害されるとか、世界の穀物相場が上がるとか、そんな事を議論していますが、すぐに経済の話になるのにはうんざりです。そんな事を騒いでいる場合ではないでしょう。食糧不足が問題です。日本はロシアとの穀物取引はあまり無いようですが・・・もっと沢山穀物取引があって、日本にも深刻な影響があったほうが、問題をしっかり捉えてよかったと思います・・・・食料の自給自足は主権国家として、当然の政策ではないでしょうか?どの国だって、先ずは自国民の食料優先でしょう。(・・現実には、自国民の食料よりも嗜好食品の輸出を優先しているように見える国家も無いわけではありません・・嘆かわしい事です。)
二酸化炭素による地球温暖化はいい加減な説でも、異常気象は増えているようですし、収奪農業で農地の収穫率は下がっていますし、開発によって農地も減少しています。食料不足は深刻になってきているのです。もっと食料問題について真剣に考えるべきでしょう。永続可能な農業で食料自給率を増やす、地産地消が原則・・・と言うことをしっかり実行に移すべき時期です。今回のロシアの穀物輸出停止がどのくらい世界の食糧事情に影響するとかしないとかの問題ではなく、このような兆候が沢山出てきている今こそ、問題が深刻になる前に、各国、自治体ごとの自給自足体制を確立して行くべきときでしょう。
ロシアの記録的な猛暑のニュースでは色々な事を考えさせられます。
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