二酸化炭素温暖化対策の大罪
最近、クライメートゲート事件や、IPCCの「ヒマラヤ氷河が2035年までに消滅する」との予測のミスの報告などによって、地球温暖化説の虚構がますます取りざたされています。
二酸化炭素に「温室効果」(・・・というよりも原理から言えば「吸赤外線効果」と呼ぶべき・・)があるのは確かで、地球の温暖化に全く関与していない・・という事はないでしょうが、二酸化炭素が地球温暖化の主因か・・・という事に関しては、科学的には全く証明されていません。例えばヒマラヤやキリマンジャロなどの氷河、万年雪が急速に融けているとしても、二酸化炭素よりも、工業化による、排煙の黒いすすが氷や雪に落ちて、太陽熱を吸収しているから・・・というほうが主因に感じられます。その他にも要因は色々考えられます。
さて、その不確実な二酸化炭素温暖化説に対する懐疑論は他の方に任せるとして・・・私は【CO2温暖化説への見解】で、取り敢えずの結論は出しています。・・今回は、二酸化炭素などの温室効果による地球温暖化説が、環境問題としてどのくらい重要か・・・という事と、二酸化炭素温暖化説が如何に社会の害悪か・・・という事を論じたいと思います。
マスコミを見ても、政府の対応を見ても、現代社会の最大の環境問題は二酸化炭素地球温暖化・・のように言われています。毎日毎日新聞でもテレビでも二酸化炭素削減が叫ばれ、二酸化炭素排出量が目標通り削減されれば地球温暖化が止まり、地球の危機が回避されるような妄想を抱かせます。
確かに、二酸化炭素削減という名のもとに、工業生産を減らし、経済活動が縮小すれば環境は改善されるでしょうが、目先の二酸化炭素にのみ着目した削減では、環境問題は改善されないどころか、ますます酷くなるばかりです。それが現在の環境対策の主流です。目先の二酸化炭素削減とは、火力発電の代替としての原発、(EPRが1以下の)風力発電、太陽光発電、それから、二酸化炭素地下貯留、エコ替え、二酸化炭素排出権の取引・・・などです。どれも実際は二酸化炭素の削減になっているかも疑わしいものばかりです。これらは明らかに二酸化炭素を悪玉に仕立てて、飽和した石油製品をスクラップにして新たな物を買わせよう・・・と言う新興産業でしょう。環境対策ではなくて経済対策です。
そもそも環境問題の本質は 生態系の問題 です。環境破壊=生態系の破壊 です。【生態系の維持】で論じました。温暖化によっても生態系が大きく破壊されると言われていますが、もっと直接的な生態系の破壊行為が沢山あります。・・・森林伐採、哺乳類や魚類の乱獲、合成物質の自然界への放出・・・工業廃棄物や合成洗剤の河川への流出、地下資源の採掘による周辺の環境破壊・・・これらの問題が全て、二酸化炭素温暖化問題の陰に隠れて、優先順位が後回しにされています。【二酸化炭素への換算・・】でも論じました。
二酸化炭素削減ばかりに力を入れてプロパガンダする政府とマスコミは、それによって経済的に潤う・・・と言う経済界の御用組織のようなものです。(・・意図的かどうかは判りませんが・・)そして、二酸化炭素削減にばかり注目しているうちに(・・実際には大して削減もしていません・・)他の環境問題は悪化の一途を辿り、生態系は破壊されていくのです。二酸化炭素削減の努力をしながら文明が崩壊するさまは、モアイ像を作り続けて文明が崩壊してしまったイースター島よりも遥かに愚かと言うべきでしょう。
不確実な二酸化炭素温暖化説にばかり気を取られて、二酸化炭素排出量削減を、【予防原則】と称して、巨額の費用を投じて対策している現代の世界各国は狂っていると断言出来るでしょう。
工業活動、開発、経済活動を縮小していく事が、本当に効果のある、真の環境対策です。
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