木簡 (もっかん)
木簡
木簡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/01 14:33 UTC 版)
木簡は61点が確認されている。 1号木簡 - 題箋軸と称する形態のもので、「有宗」「案文」とある。「有宗」は人名。「案文」は文書の控えの意である。 2号木簡 - 「田人廿九人 九人 女二十人」「又卅九人 女卅一人 男八人」とある。「田人」は農民の意で、多数の農民を徴発して農業を営んでいたことがわかる。墨書の上半では29人のうち20人、下半では39人のうち31人が女性であったことがわかる。 3号木簡 - 「二百五十八人 丁二百(以下欠) 小廿人」とある。「丁」「小」は年齢区分を意味し「小」は4歳から16歳を指す。 12号木簡 - 「狄帯建一斛」とある。「斛」は「石(こく)」に同じ。「狄」は蝦夷の意だが、「狄帯建」は蝦夷からの貢納物の意ではなく、稲の品種名と推定されている。 13号木簡 - 「(上部欠)船津運十人」とある。この木簡は東船着場跡から出土したもので、「船津」は船着場、「運」は船荷の揚げ降ろしを担った労働者を指す。 以上の木簡から、屋敷の主が多数の労働者を使い、大規模農業や船による交易を営んでいたことがわかる。
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