三菱UFJ銀行「貸金庫窃盗」めぐる報道の不自然。広告主への配慮か取り付け騒ぎ警戒か?「単独犯なわけがない」指摘も

2024.12.18
by 東山ドレミ
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三菱UFJ銀行の貸金庫から十数億円を盗んだ40代女性元行員。これほどの被害規模でありながら、マスコミが実名・写真報道をしないのはなぜなのか?人々の疑念は静かに、だが着実に高まりをみせている。

40代女性元行員「実名報道なし」に深まる疑念

三菱UFJ銀行の貸金庫から顧客の現金や貴金属が盗まれた窃盗事件。各紙報道によると、犯人の40代女性元行員は練馬支店と玉川支店で管理職だった2020年4月から2024年10月にかけて2支店の金庫を解錠し、少なくとも顧客約60人の資産時価十数億円相当を盗んだとされる。盗んだ金は、FX(外国為替証拠金取引)などの投資につぎこまれたという。

先月22日の事件発覚から3週間あまりが過ぎた16日には、とうとう半沢淳一頭取自ら会見を開く事態に。「信頼、信用という銀行ビジネスの根幹を揺るがすものであると厳粛に受け止めており、お客様や関係者の皆様に心よりお詫びを申し上げます」と前代未聞の不祥事を謝罪するはめになった。

ただ、半沢頭取がしめした“誠意”は、顧客には響いていないかもしれない。

「SNSでは、三菱UFJ内部のずさんな管理体制や説明の遅さを批判する人が増えています。これは当然と言えば当然です。ただ、今回の不祥事で特徴的なのは、それ以上にテレビや新聞などいわゆる“オールドメディア”の報道姿勢に疑問の声が相次いでいることでしょう」(ネットメディア編集デスク)

実はこの事件、十数億円相当の巨額窃盗にもかかわらず、40代女性元行員の実名・写真がまったく報道されていないのだ。

「同銀行は天下の“三菱御三家”だけに、マスコミは大口広告スポンサーへの配慮から報道を自粛しているのでは、との憶測が浮上しています。この特別扱いはいったい何なんだ、という不満がリアルタイムで広がり続けている状況です」(前同)

広告主への忖度ではなく「取り付け騒ぎ」を警戒か

実名報道が常に正義というわけではないが、同時期に発生した他の事件と比較すると、この40代女性元行員ばかりが“過剰に守られすぎている”印象はたしかにある。やはり、何らかの忖度がはたらいているのだろうか?

だが、ある金融機関関係者は「これが広告がらみの報道自主規制ならまだマシだ」と懸念をにじませる。本邦金融当局やマスコミは別の“最悪シナリオ”を警戒しているという。

「メディア側に、大口CMスポンサー様に対する配慮が皆無ということはないでしょう。でも、恐らくそれは本丸ではありません。金融当局やマスコミが本当に警戒しているのはズバリ、今回の不祥事がメガバンクの取り付け騒ぎという最悪事態に発展するパニックシナリオです」

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