小豆梨の果実
- 2020/11/30
- 21:00

落ち葉を踏みしめながら行く山道。これだけ多量の葉っぱを落としたのはどの木でしょう。見上げると、葉を落とした木々の中に、赤い花を咲かせたような高木が立っています。よく見ると、花ではなくて果実です。アズキナシ(小豆梨)です。野生のナシ(ヤマナシ)に似ているけれど、果実が小さくて赤いので、アズキナシ。グミのような形の果実が、枝の先に、しかも人の手の届かない高いところだけについています。これを食べられるの...
神鍋山の雲海
- 2020/11/29
- 21:00

きょうは朝から霧が立ちこめておりました。こんな日は雲海を撮りに行こうと思い立ち、神鍋山へ。予想通り、神鍋高原に上がると霧が晴れ、いい陽射しです。雲海の上に出たわけです。手前の大きな三角屋根は但馬ドーム。あまり高い山でもありませんが、ちょっと登れば、いい景色に出会えます。しばらくすると、下から霧が吹き上がってきました。あっという間に、山頂まで霧の中。奥神鍋では、早くも人工雪が積み上げられていました。...
秋珊瑚
- 2020/11/28
- 21:00

きょうは雨。止んでもどんよりと曇っています。これからの季節、但馬では写真撮影には不向きなこんな日が多くなります。そんな訳で、先日撮ったサンシュユ(山茱萸)の果実です。春には黄色い花を咲かせるのでハルコガナバナ(春黄金花)という別名があります。でも、この季節はアキサンゴ(秋珊瑚)という別名がピッタリです。光沢のある真っ赤な果実はとっても美味しそうです。でも、残念。食べられないことはありませんが、いま...
栴檀草の智恵
- 2020/11/27
- 21:00

きのう紹介したコシロノセンダングサ(小白の栴檀草)は、但馬ではあまり見かけません。但馬でよく見かけるセンダングサの仲間は、アメリカセンダングサ(亜米利加栴檀草)です。名前の通り、これも外来種です。北米原産で大正時代に日本にやってきたそうです。いまはもう花は枯れて、果実になっています。直径2cmくらいの球形に開いているのはたくさんの果実のかたまりです。この果実がいわゆる「ひっつき虫」です。衣服や獣の毛...
熱帯の栴檀草
- 2020/11/26
- 21:00

センダングサの仲間には、コセンダングサ、アメリカセンダングサなどがあります。いずれも、種子に刺があって、これに逆向きの毛が生えていて、衣服などにくっつきます。いわゆる「ひっつき虫」です。↑これもセンダングサの仲間のコシロノセンダングサ(小白の栴檀草)です。コセンダングサ(小栴檀草)の変種だそうです。丹波市の道端にたくさん咲いていました。原産地は熱帯アメリカだそうです。いつのまにか熱帯の植物が入り込...
紅葉を背景に
- 2020/11/25
- 21:00

雰囲気をフインキと発音している人がいます。相手が子どもなら「おいおい、フンイキだよ」と言うのですが、大人だと指摘しにくいです。手持ち無沙汰をテモチブタサと言う人もいます。テモチブサタですよ。こういう音の並びが入れ替わってしまうことを、音位転換というのだそうです。秋葉原もこの類いです。本来は秋葉(あきば)の原っぱですからアキバハラだったと思います。それが音位転換でアキハバラになって、駅名はアキハバラ...
紅葉巡り2020・その13
- 2020/11/24
- 21:00

イチョウは、恐竜が地上を歩き回っていた中生代に栄えた植物です。その頃は、イチョウ類にもいろいろな種があったようですが、現存しているのは1種だけ。いわば生きた化石です。その中でもさらに原始の姿を留めていると言われているのが、丹波篠山市北の医王寺のイチョウです。篠山城の南側に位置するのに、なぜか地名は「北」。地面を覆う黄色い葉っぱ。珍しくもない風景なのですが、葉っぱをよく見ると面白いのです。クルリと巻...
紅葉巡り2020・その12
- 2020/11/23
- 21:00

きょうは朝からずっと雨。養父市の古刹、日光院のきのうの写真です。樹齢600年と言われる大イチョウがもうすっかり葉を落とし、境内は黄色い絨毯が広がります。本堂の屋根も黄色く染まっています。イロハカエデはいまが盛り。釣鐘堂を背景に撮ってみました。陽の当たり具合がいいのは午前中です。所在地:兵庫県養父市八鹿町石原450 日光院アクセス:北近畿豊岡自動車道の八鹿氷ノ山ICから8.9km。県道267号を八鹿町小佐から石原方...
紅葉巡り2020・その11
- 2020/11/22
- 21:00

地図にも載っていない紅葉の名所を紹介します。神河町山田の「かんざきもみじ園」です。この名称で検索してもカーナビは反応してくれません。カーナビに所在地を入力して近くまで行って、やっと小さな看板を見つけました。道路脇に車を駐めて、案内板の示す方向へ3分ほど歩いて行きます。急な坂道を登って進んでいくと突然、↓この景色が現れます。カエデ類が約100本。外側からは見えません。「秘密の花園」でなくて「秘密のもみじ...
晩秋の音水渓谷
- 2020/11/21
- 21:00

宍粟市波賀町の音水(おんずい)渓谷に行ってきました。カヌーの競技場にもなる音水湖の南側にある渓谷です。音水の集落を抜け、ブナ、カエデ、クヌギなどの林の中の道を進んでいきます。紅葉は見頃をやや過ぎていますが、心地よい風が流れます。左手には音水渓谷の水の音、右側からは鳥たちの声。林道から100mほど入れば、この明神滝(みょうじんだき)に行けます。私は音水集落の外れに車を置いて、1.2kmほど歩いて行きました。...
紅葉巡り2020・その10
- 2020/11/20
- 21:00

紅葉巡りもそろそろ終盤です。丹波市の古刹・円通寺の紅葉です。青垣町の高源寺、山南町の石龕寺と合わせて「丹波紅葉三山」と呼ばれる紅葉の名所です。円通寺は足利義満が創建したとされる歴史のあるお寺。明智光秀の「丹波攻め」によって丹波の寺院はことごとく焼き払われました。が、この円通寺だけは焼失を免れました。光秀が地元の郷士(ごうし)の円通寺を攻めないようにという説得に応じたようです。光秀も円通寺に一目置い...
紅葉巡り2020・その9
- 2020/11/19
- 21:00

丹波市の高山寺(こうせんじ)の紅葉です。朱塗りの山門から本堂まで続く参道は、紅葉のトンネルです。山門から見るよりも本堂から振り返るほうが逆光で綺麗です。丹波市内には紅葉の名所とうたっている寺がたくさんあり、観覧料400円という寺もあります。その割に紅葉はさっぱりだったりします。でも、高山寺は観覧料を徴収されたりはしません。気持ちよくお賽銭を奉納する気になれます。所在地:兵庫県丹波市氷上町常楽50-1 高...
紅葉巡り2020・その8
- 2020/11/18
- 21:00

兵庫県西脇市は、東経135度と北緯35度が交差するところです。そこで「日本のへそ」ということでいろいろな施設があったり、イベントが行われていたりします。もっとも、「日本のへそ」と称しているところが他にもたくさんありますが・・・。東経135度北緯35度付近にあるのが「日本へそ公園」。地球科学館、美術館もあり、ジャンボ滑り台、芝生広場もあります。ここに約70本のメタセコイアが植えられていて、いま、いい色に紅葉してい...
紅葉巡り2020・その7
- 2020/11/17
- 21:00

きょうも紅葉巡りです。丹波市の岩瀧寺(がんりゅうじ)です。山奥に建つ古刹。この山門は映画「源氏物語 千年の謎」のロケにも使われたそうです。2階部分には鐘があって、鐘楼を兼ねています。寺の建物は山の北側斜面にあるため、手前の木々には陽が当たりますが、建物はつねに日陰。それが静寂を感じさせます。訪れる人もまばらで、ほんとに静かな佇まい。ここは尼寺だそうです。寺から山の奥に入っていくと滝があるのですが、そ...
紅葉巡り2020・その6
- 2020/11/16
- 21:00

丹波篠山市の追手(おって)神社の夫婦イチョウです。追手神社は、「千年モミ」と呼ばれる国指定天然記念物のモミの巨木で有名です。でも、この時期は日本一のモミよりも「夫婦イチョウ」のほうが目立っています。雌雄のイチョウが寄り添うように並んで立っています。樹高30m、幹周り3.8m、樹齢は推定300年。幹周り3m以上が巨木と呼ばれますので、2本とも十分巨木です。根元ににはギンナンがいっぱい落ちています。踏まないよ...
紅葉巡り2020・その5
- 2020/11/15
- 21:00

地元の紅葉の名所・養父(やぶ)神社に行ってきました。昼間は訪れる人が多いので、夜のライトアップがお勧めです。養父神社は但馬最古の歴史のある神社で、農業の神様、但馬牛の神様が祀られています。さらに、養父は昔から鯉の養殖が盛んで、鯉(恋)の神様でもあります。広島カープファンはぜひお参りください。境内には安芸の宮島と同じ厳島神社という社もあります。ついでに紹介すると、地元の少年野球チームは「養父カープ」...
紅葉巡り2020・その4
- 2020/11/14
- 21:00

きょうもいい天気。日中は温かい日射しに包まれました。丹波市の石龕寺(せきがんじ)に行ってきました。駐車場から本堂までの700mの参道にたくさんのモミジが見られます。丹波市内には、あちこちに「明智光秀ゆかりの地」の幟が立っています。しかし、明智光秀は丹波にとっては憎き丹波攻めの武将。多くの寺が焼き討ちにあいました。この寺も山門を除いて、山全体がことごとく焼き払われたといいます。11月15日(日)に「もみじ...
紅葉巡り2020・その3
- 2020/11/13
- 21:00

いい天気に恵まれて、近隣の紅葉の名所巡りです。きょうは出石城へ。↑出石の観光パンフレットによくある構図です。二の丸のイロハカエデが燃えるような赤色に染まっています。↑こちらは先日の神戸新聞に載っていた写真と似たような構図で撮ってみました。二の丸のイロハカエデから望む出石のシンボル・辰鼓楼(しんころう)です。よくある構図ではなくて、自分の構図で撮りましょう^^↑辰鼓楼を背景に撮ってみました。↑こちらは出石...
紅葉巡り2020・その2
- 2020/11/12
- 21:00

丹波市青垣町の紅葉の名所・高源寺に行ってきました。広い境内にたくさんの紅葉。どこを撮っても絵になります。高源寺の入り口の惣門です。門や建物はすべて明智光秀の丹波攻めで焼き討ちにあったそうですが、後に再建されました。惣門を入った階段。丹波屈指の名刹だけに、平日でもたくさんの方が訪れておられました。↑この範囲に人影がなくなるまで、どれまで待ったことか^^高源寺の紹介パンフレットに登場するのは、多宝塔を入...
灰白色の果実、雀瓜
- 2020/11/11
- 21:00

林の縁の道端で、スズメウリ(雀瓜)の果実を見つけました。スズメウリは、他の植物に巻きついて伸びる蔓植物です。いつも歩いているところなのに、花のときにはまったく気づきませんでした。よく図鑑で大きいものを「カラス」、小さいものを「スズメ」と呼ぶ・・・なんて書いてあります。でも、カラスウリとスズメウリは、ウリ科ではありますが花も果実も全然違います。比較対照にならないと思います。カラスウリの花は夜に咲くレー...
紅葉巡り2020・その1
- 2020/11/10
- 21:00

時間に余裕があれば、近隣の紅葉・黄葉の名所を訪ねようと思います。丹波篠山市の王地山の紅葉が見頃を迎えたと聞いたので出かけてみました。が、今朝の丹波篠山は放射冷却で濃霧です。篠山川の川面から、湯気のように霧が立ちのぼっておりました。陽射しはありませんが、霧の中の紅葉も丹波篠山らしくていいかと。赤い鳥居が並ぶ東側が「もみじ谷」と呼ばれる紅葉の名所です。春はサクラ、初夏はアジサイ、晩秋はモミジ。通称「ま...
高野箒と踊蠅
- 2020/11/09
- 21:00

いつものウォーキングコースでコウヤボウキ(高野箒)の花が咲いているのを見つけました。花期は9~10月のはずですが、いまが盛りのようです。つぼみも見られました。ふつう陽当たりのいいところに生えるのですが、日陰のために花期が遅くなったみたいです。キク科には珍しく草ではなく木。低木です。今年の枝の先に花を咲かせます。10数個の筒状花が集まっています。先端がクルクルッと巻いたリボンのようになっているのが花びら...
柿と錐体細胞
- 2020/11/08
- 21:00

久々の「高校生のための生き物学習」です。カキ(柿)がいい色になっています。甘柿の王様・富有柿が美味しい季節です。この頃、ほぼ毎日、食べてます。我々は可視光線として「赤~橙~黄~緑~青~藍~紫」を識別することができます。L錐体(赤錐体)、M錐体(緑錐体)、S錐体(青錐体)という3種類の錐体細胞があるからです。L錐体は「赤~橙~黄色~緑」を、M錐体は「黄~緑~青」を、S錐体は「青~藍~紫」を識別します...
掃溜菊の勲章
- 2020/11/07
- 21:00

江戸落語の主役・与太郎さんは、「日当たりの悪いところでボーッと育った」ことになっています。こちらのハキダメギク(掃溜菊)は、日当たりの悪いところでも逞しく育っています。道端ですが、直射日光がほとんど当たらないような湿り気のあるところによく生えています。北米原産で大正時代に東京・世田谷で発見されました。牧野富太郎先生が掃き溜めで見つけたのでハキダメギク。ちょっと気の毒な命名です。直径5mmほどの小さな...
錦木の果実
- 2020/11/06
- 21:00

ニシキギが真っ赤な果実をつけています。葉っぱも紅葉してきました。秋を彩ってくれるので、よく庭などに植えられています。枝にコルク質の翼(よく)があるのが特徴です。山に自生しているものは、庭に植えられているものより翼の幅が細いように思います。同じような果実をつけるコマユミには翼がありません。この果実を小鳥たちが食べ、糞とともに種子を散布します。熟しているように見えるのですが、まだほとんど食べられていま...
羽団扇楓の黄葉
- 2020/11/05
- 21:00

天狗が登場する落語に「天狗裁き」があります。この天狗、大天狗さんが持っているのが羽団扇です。江戸落語には「羽団扇」という、途中まで「天狗裁き」と同じような噺もあります。これさえあれば空を飛べるし、変身もできるし、火を操ることもできます。その羽団扇に似ているというので、ハウチワカエデ(羽団扇楓)。日本のカエデの仲間の中で最大の葉っぱです。養父市大屋町の横行渓谷のハウチワカエデです。緑色→黄緑色→黄色→...
一宮神社の欅
- 2020/11/04
- 21:00

今朝、氷ノ山が初冠雪だそうです。撮りに行けませんでしたが。豊岡市但東町の一宮神社のケヤキ(欅)です。もうかなり葉っぱが散っています。ケヤキとしては但馬内でも有数の巨木です。境内には9本のケヤキの巨木、スギ、イチョウ、エノキの大木があり、「ケヤキの森」として県の天然記念物に指定されています。中でも、このケヤキは特に太くて威風堂々と立っています。「但馬の巨木100選」によると、幹周り7.9m、樹高35mだそう...
橅の黄葉
- 2020/11/03
- 21:00

氷ノ山のブナ(橅)の大木です。黄葉したブナの葉の間から見える青空、爽やかな秋風が心地いいです。氷ノ山のブナはかなり伐採され、スギの植林に変わってしまいました。が、何とか残っています。養父市の「市の木」に指定されているのですから、もっと大切に保護し、殖やしていきたいものです。春の新緑も美しく、秋の黄葉も美しいブナです。ブナ林は保水力に優れ、洪水を防ぎ、美味しい天然水を提供してくれます。さらにブナの果...
どこにでもある犬酸漿
- 2020/11/02
- 21:00

道端で見かけた、いかにもナス科という形の花です。この仲間はややこしいので違うかもわかりませんが、一応イヌホオズキ(犬酸漿)としておきます。ナスに比べるとずいぶん小さくて花の直径は7mmくらいしかありません。「イヌ」と名のつく植物はたくさんあります。イヌザンショウ、イヌビワ、イヌツゲ、イヌゴマ、イヌガラシ、・・・などなど。図鑑を調べると、たいてい「イヌというのは『役に立たない』という意味」と書いてありま...
日足神社の大欅
- 2020/11/01
- 21:00

ケヤキ(欅)の黄葉が進んでいます。豊岡市但東町の日足神社の大ケヤキを訪ねてきました。日足神社は、兵庫県神社庁のHPによると「ひたるじんじゃ」と紹介してあります。地元の方は「ひだちじんじゃ」とか「ひたちじんじゃ」と呼んでおられます。鳥居のすぐそばに大木があり、鳥居が小さく見えます。ちょうど黄葉・落葉の時期で、風に葉が舞い散ります。「但馬の巨木100選」によると、幹周り5.7m、樹高20m、樹齢は推定300年だ...