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記事一覧

続・舞鶴自然文化園の紫陽花

舞鶴自然文化園のアジサイの続きです。アジサイはもともとは日本のガクアジサイが原種で、これが西洋に伝えられてさまざまな品種がつくられ、セイヨウアジサイとして日本に逆輸入されたことは知っていましたが、アジサイの品種がこんなに多いとは知りませんでした。2000種類もあるんだそうです。そして、いまも新しい品種が生まれているのだそうです。 ↑ガクアジサイの周りの装飾花が八重のものです。品種名を失念しました。 ↑...

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舞鶴自然文化園の紫陽花

舞鶴市の舞鶴自然文化園に行ってきました。大浦半島にある公園で、東舞鶴ICから車で20分ほどで行けます。2haの斜面に10万本のアジサイが植えられています。 アジサイには雨が似合うとはいうものの、きょうの舞鶴は豪雨でした。車のワイパーを最速にしても前が良く見えないほどの土砂降りでした。アジサイは生きいきとしていましたが、カメラにはつらい一日でした。↓1日1回、ポチッとお願いします。大変励みになっていま...

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雨蛙と紫陽花

雨上がりのアジサイの花に、たくさんのニホンアマガエルがいました。 ニホンアマガエルは日本を中心に、ロシア、韓国、中国にも分布しています。広島大学の研究チームがニホンアマガエルに遺伝的に異なる2つの系統があることを発見しました。1種類と思われていたニホンアマガエルが、実は2種類かもわからないというのです。 その境目は近畿地方あたりにあるそうです。近畿地方あたりで2種類のアマガエルが誕生し、東西に分か...

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維管束観察の適材

数日前からムクゲの花が咲いています。記録をつけているわけではありませんが、例年より早いように思います。このところ連日の真夏日で最高気温33℃が続いていますので、もう完全な盛夏です。 ムクゲはハイビスカスの仲間です。韓国の国花に指定されていますが、原産地は中国だそうです。庭木や街路樹として日本でもふつうに見られます。 高校の「生物」の授業で、単子葉類と双子葉類の維管束を観察することがあります。単子葉...

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沙羅の木

ナツツバキの花が満開です。 夏にツバキのような花を咲かせることからの命名ですが、ツバキと違って落葉樹です。 5枚の白い花びらの縁には細かいギザギザがあって、とっても繊細です。 日本原産の樹木で、但馬にも自生しています。お釈迦様にゆかりの沙羅双樹に見立てて、別名をシャラノキ(沙羅の木)ともいいます。 朝に開花して夕方には落ちてしまう一日花です。大きな羽音を立ててクマバチがやって来て、隣の花へ隣の花へ...

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赤いシロツメクサ

シロツメクサは白爪草ではなくて、白詰め草。オランダのガラス製品のクッション材として詰められていたことからの命名だそうです。白いからシロツメクサなのですが、中には少しピンクがかった花もあります。 しかし、こんなに赤いのはちょっと珍しいのではないかと思います。 ムラサキツメクサは花のすぐ下に葉っぱがありますので、これはムラサキツメクサではありません。正真正銘のシロツメクサです。 同じような色のシロツメ...

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浴衣の柄にいかが

アジサイの中でもガクアジサイが好きです。 アジサイは日本原産の植物で、このガクアジサイが本来のもの。これがいろんな国に広がってさまざまな品種がつくりだされました。そして、ヨーロッパでつくりだされたセイヨウアジサイがいま日本に里帰りしています。花が球形になった「手まり咲き」の品種は全部が装飾花ですが、原種のガクアジサイの装飾花は周辺だけ。まさに額縁のようになっています。 中心部にあるのは、花びらも、...

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ネムノキの作戦

ネムノキの花が咲き始めました。典型的な陽樹です。陽当たりのいい川岸などに生えています。 ネムノキの花の赤い糸のようなものは雄しべです。この先に葯があって花粉がつまっています。花びらは下のほうにあるのですが、小さくて目立ちません。だから昆虫にアピールするのは、このフワフワのブラシのような雄しべです。 雄しべの赤色に誘われてジャコウアゲハがやって来ました。アゲハの仲間は赤色の花に惹かれる傾向があります...

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毒入り洋酒?

ヨウシュヤマゴボウの花が咲いています。 淡いピンク色の可愛い花をたくさんつけています。いまは緑色の雌しべの子房がふくらんで、やがて濃い赤紫色の果実になります。この果汁が皮膚や服につくとなかなか落ちません。 毒性があり、ブルーベリーなどと間違って食べる事故があるようです。昔は、安物のワインの着色料として使われていたそうですが、とんでもないことです。それで、洋酒ヤマゴボウかと思ったら、洋種ヤマゴボウだ...

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寄られた大樹

きょうは夏至です。1年で一番昼が長い日。おっ、マツに白い花が… …なんてことはあり得ないです。マツにからみついたイワガラミです。その名の通り、岩や樹木にからみついて伸び上がるつる植物です。 山道でいま目立つ白い花は、このイワガラミかツルアジサイです。ともにアジサイの仲間ですが、ツルアジサイの装飾花は白いガクが4枚。イワガラミは1枚です。 イワガラミに巻きつかれた樹木にとってはいい迷惑です。全体を覆わ...

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千に一つもあだはない

たまには野菜の花も。ナスの花です。 「親の意見と茄子(なすび)の花は千に一つもあだはない」といいます。親の忠告は必ず役に立つからよく聞きなさい…ということなのですが、親の意見はともかく、ナスの花にもあだ花はあります。蕾で落ちてしまったり、花が咲いても実を結ばずに落ちてしまったり…。 バナナのような色と形をしているのが雄しべです。その先端に2個の花粉の出る穴があります。5本の雄しべに囲まれて中央に白い...

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黄色い絨毯

風に揺れる黄色い花々。ブタナです。 昭和の初めに六甲山で発見されてブタナと命名されました。その前に、北海道で見つかっていてタンポポモドキと命名されたのですが、いまはブタナと呼ぶのが主流です。フランス語の異名「ブタのサラダ」を直訳したのだそうです。ブタが好んで食べるからということですが、ギリシアなどでは人もふつうに食べるそうです。 モンシロチョウやモンキチョウも、ブタナの蜜がお気に入りのようです。 ...

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ネコも喜ぶ夏の梅

道路沿いの林の縁にマタタビの白い葉っぱが目立ちます。葉っぱ全部が白くなるのではなくて、一部の葉っぱが、しかも部分的に白くなります。 この葉っぱの陰に隠れて、可愛い花が下向きに咲いています。花びらが5枚で梅の花に似ているので、夏梅とも呼ばれます。白い葉っぱがあまりにも目立ち、花は目立ちませんが、いい香りを放っています。 これがマタタビの作戦です。目立たない花の代わりに葉っぱを白くして昆虫を誘き寄せま...

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梅雨の晴れ間

梅雨前線が停滞し、台風もやってきているのに、きょうは梅雨の晴れ間。朝からいい天気になり、暑くなりました。 アジサイの花の上にハナムグリがいました。ゴソゴソと歩き回っています。アジサイの花はほとんどが装飾花です。雄しべも雌しべもありません。気の毒ですが、装飾花をいくら探しても花粉も蜜も見つかりません。 アジサイの葉っぱは1か所から2枚が出ます。こういう葉っぱの付き方を対生といいます。これに対して1...

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LAKE GINZAN

朝来市生野町の銀山湖に散策に行ってきました。途中で久しぶりに生野銀山にぶらりと立ち寄ると、TVカメラが並んでいます。何ごとかと思ったら、「地下アイドル」として売り出し中の GINZAN BOYZ(銀山ボーイズ)の選抜総選挙の開票イベントが行われていました。面白いことを考えられるものです。GINZAN BOYZ の歌う「ギンギラ銀山パラダイス」は、一聴の価値はあります。→ http://www.ikuno-ginzan.co.jp/ginzan-boyz/生野銀山...

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白と赤のメッセージ

日本海側はピンク色のタニウツギが多いのに対して、太平洋側の海岸には白色と赤色の混じるハコネウツギが多いと聞きます。また、太平洋側の山間部にはハコネウツギとよく似たニシキウツギがあります。 ↑これは植栽されたものですが、花の基部の形からハコネウツギだと思われます。ハコネウツギの花はもともとは白色でしだいに赤色に変わっていきます。これは昆虫へのメッセージで、白色の花には蜜や花粉がいっぱいありますよ!赤...

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燕、巣立ち

我が家の玄関の巣で育った4羽のツバメのヒナたち。↓これはきのうのヒナたちです。 我が家に巣をつくったのは、新米夫婦です。昨年も巣づくりをしかけたのですが、1羽も育てることができませんでした。今年も世間のツバメと比べると少し遅い巣づくりでしたが、何とか産卵し、ヒナをかえしました。 ↑これは約2週間前の6月1日の様子です。孵化して約1週間です。それまで巣に何羽いるのかわからなかったのですが、この日やっと...

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丹波栗

篠山には実の大きい「丹波栗」というブランドがあります。ところが、隣に丹波市ができて、そのブランドをもっていかれてしまいました。栗だけでなく、「丹波の黒豆」も「丹波松茸」も。市の名前って重要です。"もともとはこちらが本場です”と言っても、あとの祭り。合併のときにうまく命名した丹波市の勝ちです。何とかブランドを取り返そうとして篠山市を「丹波篠山市」に改名しようとしています。いろいろ費用がかかるようですが...

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可憐な笹百合

篠山市の奥県守(おくあがたもり)の法円寺の裏山のササユリを見てきました。 ササユリは篠山市の市花に指定されています。以前は篠山市内のあちこちでごくふつうにササユリを見ることができました。 ところが、最近はその数が激減しています。原因は獣害のようです。イノシシやシカは地上部だけでなく球根から食べてしまいます。文字通り、根こそぎやられます。法円寺の裏山は防獣柵でササユリが保護されています。花の色が白い...

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雨降り花

林の縁の道端にホタルブクロがたくさん咲いていました。ホタルブクロの花を摘むと雨が降るそうで、別名「雨降り花」。この季節ですから、花を摘まなくても雨は降ります。 関西では、赤紫色のものは少なくて、たいてい白色です。少し日が経つと、すぐに花びらの先のほうが傷んで茶色になってくるのですが、まだ咲き始めたばかりなのでしょう。瑞々しい花がいっぱいです。 ホタルブクロの内側を覗いてみると、細かい毛がいっぱい生...

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淡い色は若さの表れ

アジサイの花って、咲き始めの頃の淡い色がいいですねぇ。 最初はクロロフィルが頑張っていて黄緑色をしているのですが、クロロフィルがだんだん消えていって、アントシアニンなどの色素が増えてきます。 アントシアニンの量が増えてくると、濃い青色や赤紫色になっていきます。つまり、濃い色になるのは花の細胞の老化なんですね。 淡い色が魅力的に見えるのは、自分が歳を重ねたからかな?いやいや、濃い色にもまた魅力があり...

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沢沿いのシャンデリア

大屋町若杉から波賀町戸倉へ抜ける山道の沢沿いで白い花を咲かせている樹木を見つけました。遠目に見ると、白いフジのように見えましたが、近づいて見るとぜんぜん違っていました。 あとで調べて知ったのですが、オオバアサガラという樹木です。花の時期が短く、いいときに巡り会えたようです。 枝の先に垂れ下がった円錐形の花序は20cmくらいあり、なかなかきれいです。豪華なシャンデリアのようにも見えます。 「麻がら」とい...

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天狗、大発生

佐用町のハナショウブを見に行く途中、とんでもない数のチョウに出会いました。道路脇にも人家の庭にも、何百という数のチョウがかたまりをつくっています。近づくといっせいに辺りを飛び回り、すぐに地面に舞い降ります。吸水をしているようです。路面が黒くなるほどの集団で、車の運転にも支障が出るほどです。 アップしてみると、頭部が前に大きく突き出しています。天狗のようなのでテングチョウ。翅の表面にはオレンジ色の模...

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梅雨入り

アジサイの似合う季節になりました。 アジサイのような花を咲かせる大木に見えますが、大木に巻きついたツルアジサイです。巻きつかれた大木はすでに枯れてしまっています。 根というのは本来、地中に向かって伸びていくものですが、ツルアジサイなどは幹から空中に根を出すことができます。気根といいます。これで岩壁や大木に根をおろし、伸び上がっていきます。 周辺の装飾花が昆虫をおびき寄せるはたらきをするのでしょう。...

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浅間一文字

ちょっとレアな蝶に出会いました。と言っても、出会ったときはそれと気がつかず、撮った写真を見て初めて気づきました。 前翅から後翅を通って反対側の前翅に続く一条の白い斑点が並んでいます。イチモンジチョウだと思いましたので、さほど興奮することなく撮りました。が、よく見ると、一条の白斑の並びの内側、前翅の胸部寄りにくっきり白い斑点があります。おっ、これはアサマイチモンジ! 自然と声が出てしまいました。 イ...

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雄しべの毛が面白い

いよいよ梅雨入り間近なようです。雨が似合う花ですが、好天のときに撮ってみました。ムラサキツユクサです。朝咲いて午後にはしぼんでしまう一日花です。 北米原産で園芸種として持ち込まれたものでしょうが、野生化しています。爆発的に殖えるというほどのものではありません。高校の「生物」にはよく観察材料として登場します。 まずは、この雄しべの毛。モジャモジャとしたこの毛を顕微鏡で見ると、細胞が縦1列にズラーッと...

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四五輪草で仕舞けり

今年も名草神社の下のクリンソウを見に行ってきました。名草神社の駐車場から下の一帯にクリンソウの大群落が見られます。 「九輪草 四五輪草で 仕舞けり」 小林一茶仏塔の九輪に似ているからクリンソウ(九輪草)ですが、確かに9段にもなるものはありません。2段か3段のものも多いようです。 名草神社の下のクリンソウはすべてこの色。ちくさ高原のクリンソウよりやや赤みが強いように思います。 とくに誰かが世話をして...

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クリーン作戦

先月から道端にオオキンケイギクが目立つようになりました。ここ数年、オオキンケイギクの勢いが増して、道端がオレンジ色に染まるようになりました。オオキンケイギクは、繁殖力が強くカワラナデシコなどの在来種に悪影響を及ぼすとして、外来生物法に基づき、特定外来生物として輸出入、販売、栽培、譲渡などが禁止されています。このことが知られていないため、庭で育てている家があります。種子が飛んで来て勝手に生えてきたも...

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動く雄しべ

我が家の庭のユキノシタです。リボンのような花びらが可愛いです。高校の「生物」では「原形質分離」の観察材料としてよく使います。 白い2枚の花びらは蝶が休んでいるようにも見えます。5月、6月に咲く花にユキノシタとは、ちょっとヘンですが、白い花を、葉っぱの上に降り積もる雪に見立てたとか。2枚の大きな白い花びらを舌に見立てて、雪の舌だという説もあります。2枚舌ですね。 雄しべが10本あります。先端の葯がピ...

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双葉より芳し?

「さて、これがあんさんのお子さんでございますか。どぉりで目元から鼻筋にかけてはお父さんそっくり、口元からアゴのあたりにかけてはお母さんそっくり、額の広い所なんかは亡くなったお爺さんに似て長命の相がございます」…落語「子ほめ」を聴くたびに思うのですが、孫が生まれたときに亡くなってるのなら、このお爺さん、あまり長命じゃないと思うんです。それはともかく、続いて次のセリフになります。「栴檀は双葉より芳し、...

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プロフィール

丹馬

Author:丹馬
落語と授業の合い間に生き物を中心とした写真を撮っています。
兵庫県の北部・中部がおもなフィールドです。

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