DC-DCコンバータ|応用編
フローティング動作のリニアレギュレータを使った電源設計のポイント リニアレギュレータの端子保護
2023.03.03
この記事のポイント
・ICの端子に逆電圧や過電圧などが印加されると、出力電圧が立ち上がらなかったり、ICが損傷したりする可能性がある。
・該当端子には適切な保護が推奨される。
・以降、6つの条件を想定した保護の例を示す。
今回から6回にわたり、リニアレギュレータICの端子保護について説明して行きます。
- 例として使うリニアレギュレータICについて
- フローティング動作リニアレギュレータICによる電源回路例
- 出力電圧設定方法
- ロードレギュレーションとケルビン接続
- 出力電圧誤差
- 入出力電圧差と過渡応答およびリップル除去比の関係
- 出力コンデンサに関する注意点
- 入力コンデンサに関する注意点
- 出力リップル電圧増加の防止
- 負荷と起動に関する注意点
- 効率の求め方
- 熱設計
- 端子保護
- 起動特性
- オフ時の特性
- 突入電流
- 過電流保護(OCP)
- 過熱保護(TSD)
- 等価回路
リニアレギュレータの端子保護
ICの端子に逆電圧や過電圧などが印加されると、出力電圧が立ち上がらなかったり、ICが損傷したりする可能性があります。以下に示すような条件が想定される場合には、該当端子に対する適切な保護が推奨されます。それぞれの保護方法について説明していきます。なお、各記事で示す回路や動作は、BA1117シリーズに関するもので、他のリニアレギュレータには当てはまらない場合があるので留意願います。
- ・出力電圧が入力電圧より高くなる場合 → 逆電流バイパス
- ・出力負荷が誘導性の場合 → 出力の逆電圧保護
- ・入力電源極性逆接続の可能性がある場合 → 入力の逆電圧保護
- ・ホットプラグを想定する場合 → ホットプラグ対策
- ・異電源間に負荷が存在する場合 → 逆電流バイパス
- ・正負電源(両電源)の場合 → 出力の逆電圧保護
DC-DCコンバータ
基礎編
- 電源回路の定番7方式: 低雑音型から昇圧型まで!
- 昇圧型DC-DCコンバータのシャットダウン時の動作
- 昇圧電源の出力でのスイッチングノイズの低減 -はじめに-
- 昇圧型DC-DCコンバータの出力リップル電圧 -はじめに-
- 昇圧電源の負荷短絡によるトラブルと保護回路 -はじめに-
- 昇圧型DC-DCコンバータの最大出力電流 -はじめに-
- リニアレギュレータの基礎
- スイッチングレギュレータの基礎
- DC-DCの基礎 ーまとめー
設計編
評価編
-
損失の検討
- 同期整流降圧コンバータの制御IC消費電力損失
- 同期整流降圧コンバータのデッドタイム損失
- 同期整流降圧コンバータのゲートチャージ損失
- インダクタのDCRによる導通損失
- 電源ICの電力損失計算例
- 定義と発熱
- 同期整流降圧コンバータの損失
- 同期整流降圧コンバータの導通損失
- 同期整流降圧コンバータのスイッチング損失
- 損失の簡易的計算方法
- パッケージ選定時の熱計算例 1
- パッケージ選定時の熱計算例 2
- 損失要因
- スイッチング周波数を高めて小型化を検討するときの注意
- 高入力電圧アプリケーションを検討するときの注意
- 出力電流が大きいアプリケーションを検討するときの注意 その1
- 出力電流が大きいアプリケーションを検討するときの注意 その2
- 損失の検討 ーまとめー
- スイッチングレギュレータの特性と評価方法の概要
- 電源ICのデータシートの読み方:表紙、ブロック図、絶対最大定格と推奨動作条件
- スイッチングレギュレータの評価:出力電圧
応用編
- リニアレギュレータを使った電源設計のポイント
- LDOリニアレギュレータの並列接続とは
- リニアレギュレータの簡易的な安定性最適化方法
- 汎用電源ICで電源シーケンスを実現する回路
- リニアレギュレータを使った電源が起動しないトラブル事例1:手はんだによるICおよび周辺部品の破損
-
フローティング動作のリニアレギュレータを使った電源設計のポイント -はじめに-
- 例として使うリニアレギュレータICについて
- フローティング動作リニアレギュレータICによる電源回路例
- リニアレギュレータICの出力電圧設定方法
- ロードレギュレーションとフローティング動作リニアレギュレータのケルビン接続
- リニアレギュレータICの出力電圧誤差
- リニアレギュレータICの入出力電圧差と過渡応答およびリップル除去比の関係
- リニアレギュレータの出力コンデンサに関する注意点
- リニアレギュレータの入力コンデンサに関する注意点
- リニアレギュレータの出力リップル電圧増加の防止
- リニアレギュレータの負荷と起動に関する注意点
- リニアレギュレータの効率の求め方
- リニアレギュレータの熱設計:ジャンクション温度の見積もり
- リニアレギュレータの端子保護
- リニアレギュレータの端子保護:出力電圧が入力電圧より高くなる場合
- リニアレギュレータの端子保護:出力負荷が誘導性の場合
- リニアレギュレータの端子保護:入力電源極性逆接続の可能性がある場合
- リニアレギュレータの端子保護:ホットプラグを想定する場合
- リニアレギュレータの端子保護:異電源間に負荷が存在する場合
- リニアレギュレータの端子保護:正負電源(両電源)の場合
- リニアレギュレータの起動特性
- リニアレギュレータの電源オフ時の特性
- リニアレギュレータの突入電流
- リニアレギュレータの過電流保護(OCP)
- リニアレギュレータの過熱保護(TSD)
- リニアレギュレータの等価回路
- フローティング動作のリニアレギュレータを使った電源設計のポイント -まとめ-
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