LayerX エンジニアブログ

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LayerXではKaggleなどのデータ分析コンペティションへの参加をサポートする制度を開始しました。

バクラク事業部Data/ML部 ML(機械学習)グループのマネージャー兼機械学習エンジニアの松村(@yu-ya4)です。

LayerXではKaggleなどのプラットフォームや機械学習系の学会などにより開催されるデータ分析コンペティションに社員が参加することをサポートする制度を開始しました。具体的には、コンペティション参加に際して自由に使えるGoogle Cloud Platformの個人用プロジェクトを払い出した上で、そのプロジェクト上で発生した費用を会社が負担するというものです。また、機械学習チームでは業務時間のうち一定の割合を普段の業務とは異なるプロジェクト(プロダクトにおける新規機能のPoCや新しいモデルの検証など)にあてて良いという制度があり、その時間をコンペティション参加にあてることも可能です。

背景

データ分析コンペティションに参加することで普段の業務の範囲を超えた様々な手法やデータ、課題設定に触れることが個人の技術研鑽に繋がり、結果として業務に活かされること、また個人のキャリアアップに繋がるということは説明の必要がないでしょう。DeNA社やRist社などの活動がそれを示しています。

機械学習がコアな価値を提供するLayerXのバクラク

なぜLayerXが機械学習に投資するのかを簡単に説明します。

LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」というミッションを実現するために複数の事業を展開するスタートアップです。その中のひとつであり私も携わるバクラク事業では、企業のお金の流れを効率化するための法人支出管理(BSM)SaaS バクラクを開発・運用しています。バクラクでは請求書受け取りをはじめとし、稟議や経費精算、法人カードなど様々な業務をバクラクにする複数のプロダクトを提供しています。

バクラク事業 提供サービス群

このように、LayerXでは単一のプロダクトではなく複数のプロダクトを意図的に提供し続けています。だからこそたとえば、従業員が法人カードを利用した際の利用明細と、経費精算サービスにアップロードされた領収書の写真が自動的に紐づけられ、経理の方が手動で照合しなくともカード利用処理が完了するという体験を提供できます。

これは、法人カードと経費精算のサービスがバクラクというひとつのプラットフォーム上で提供されており、うまく連携できるからこそ実現できる価値です。このような複数のプロダクトがなめらかに連携することにより生まれる価値を提供できることが私たちの大きな強みのひとつです。

bakuraku.jp

この実現には、複数のプロダクトを横断したデータがうまく活用できる状態にあることが必要であり、データを活用して価値を実現するための技術が必要です。その技術のコアとなっているのが機械学習です。

たとえば先ほどの例ですと、まず、アップロードされた領収書の写真から「支払い金額」や「取引先名」などの必要な情報をAI-OCR機能によって抽出する必要があります。さらに、領収書に記載の情報とカードの明細情報は単純な表記揺れや実務上の様々な理由によるずれが存在します。そのようなずれを考慮してふたつの情報を紐付ける部分にも機械学習が用いられます。

機械学習は私たちの大きな強みを実現させるために必須の技術です。だからこそ私たちはこの技術分野に投資し続けます。今回のデータ分析コンペティションへの参加をサポートする制度もその一環となります。

最後に

LayerXの機械学習チームはまだできて2年目の組織ではありますが、今回のデータ分析コンペティション参加サポート制度以外にも、人工知能学会や言語処理学会など国内の学会へのスポンサーおよび技術報告の実施や、業務時間中の機械学習技術の勉強会の開催および内容の公開など様々な機械学習領域への投資をはじめています。

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一緒に機械学習を活用して、バクラクに蓄積されているデータの価値を最大化する仲間を募集しております。是非、少しでも興味を持っていただけた方はお話しさせてください。

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