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第107号(2024年11月号)
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女子ウケするソーシャルゲームデザインのコツ

ルールが共有できれば、男性でもカワイイ!は作れる
生き物のように変化する、UIデザインのコツ

 ソーシャルゲームで女性ユーザーを獲得するには、「カワイイ!」と言わせることが重要です。女子ウケするソーシャルゲームのデザインとは? 「サンシャイン牧場」などを手がけるRekoo Japanの女性デザイナーがノウハウを紹介します。

女性に「ムズカシイ」のはNG! ユーザーの感情に働きかけるUIの重要性

 今回はソーシャルゲームを作る上で要となる、UIの作成方法についてご説明します。UIに関して私自身まだまだ未熟なので、あまり偉そうに言えませんが、多少のノウハウはあると思います。なぜなら私は無類のUI好きで、自分なりに日々試行錯誤しながら開発を進めてきたからです。

 UIは仕様と密接に結びついているので、仕様を理解しないと考えることができません。 そのため、“難しい”というイメージを持たれがちで、UIを嫌うデザイナーは多いのですが、イラストを描くのとはまた違った面白さがあります。

リメイクした「ワンダーラビリンス」のUI例

 私のUIの醍醐味は、「デザイン次第でゲームが面白くもつまらなくもなる」ところです。例えば、上の画像は、アップデートに伴いUIをリメイクしたタイトルの例です。このように、UIがクオリティアップするとそれだけでもゲーム全体の印象が一新し、一気に「面白そう」になります。特に女性は、ゲームにおいて内部的なパラメータよりもビジュアル的価値を優先する人が多いため、なおさらUIが担う役割は大きい と思います。

 また、使いやすくすることもUIの重要な役割です。私もそうですが、女性は「ムズカシイ」をとても嫌います。ムズカシイことに挑戦しようとする男性に比べ、女性が少しでもそう感じた瞬間、ゲームを閉じてしまうかもしれません。女性が「ストレスを感じる瞬間」「冷める瞬間」を理解し、それを避けるためにUIがどうあるべきかを考えるべきなのです。

 近年のソーシャルゲームのブームにより、世の中は同じような仕様のゲームで溢れかえっています。そうした中で、いかに他社のゲームと差別化を図るか。そうした重要なポイントもUIが担っているのではないでしょうか。つまり、UIは他と似たようなゲームであればあるほど、真似るのではなく、むしろオリジナリティで勝負すべきです。

 そこでまずは大前提として、UIデザインは直接ユーザー体感に働きかけるものである、そして、「楽しさや心地よさといった感情」を生み出すきっかけにもなるという理解が大切だと思います。

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この記事の著者

村上 咲(ムラカミ サキ)

Rekoo Japan株式会社 クリエイティブチーム マネージャー。
1986年生まれ。奈良県出身。京都市立芸術大学 総合芸術学科卒業。
オンラインゲーム会社で3Dデザイナーの経験を経て、現在Rekoo Japanでソーシャルゲームのデザイン開発に従事。2Dイラスト、UI、Flashまで、プラットフォームを問わ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2012/05/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/15479
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