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『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

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MarkeZine BOOKS(マーケジン・ブックス)は、激動の時代を生き抜くビジネスパーソンに向けた、マーケティング分野の新しい定番書シリーズです。

書評

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MarkeZine Day 2024 Autumn

苦労なくしてイノベーションは生まれない 「未来のレモンサワー」開発~プロモーションの全体像

 本物のレモンスライスが開栓時に浮き上がるRTD(Ready To Drink)として、発売前から大きな話題を呼んだ「未来のレモンサワー」。開発の背景やヒットを後押ししたプロモーションについて、多くのマーケターが関心を寄せていることだろう。アサヒビールの新ブランド開発部で部長を務める西村壮一郎氏が「MarkeZine Day 2024 Autumn」に登壇し、群雄割拠のチューハイカテゴリで競合他社との差別化ではなく“独自化”を図った理由や、開発・プロモーションのこだわりを語った。本稿ではその内容をレポートする

図ったのは差別化ではなく独自化

 第一弾は2024年6月、第二弾は同年8月から数量/エリア限定で発売された「未来のレモンサワー」。その特徴は、何と言っても「固形物が入っている缶チューハイ」という目新しさにある。缶を開けるとレモンスライスが自然に浮かび上がってくるその商品は、プロモーションでも度々表現されるとおり“五感を使って”楽しむことができる一品だ。

 

 アサヒビールの新ブランド開発部で部長を務める西村壮一郎氏が「競合他社との差別化ではなく『独自化』を図った」と語る今回の商品開発は、新たな商品性を一から作りあげる苦労を乗り越えたことで、大きな反響を呼んだ。

アサヒビール 新ブランド開発部 部長 西村壮一郎氏
アサヒビール 新ブランド開発部 部長 西村壮一郎氏

「SNSにも現れているように、『これは何だろう』という驚きがきっとあったと思います。『ここまでやると反応してもらえるんだな』と実感しましたし、生活者に届くイノベーションだったのではないでしょうか」(西村氏)

 際立った個性はテレビCMでも遺憾無く発揮されている。レモンスライスが炭酸の泡で舞う映像に圧倒されていると、飲料のCMでは必ずと言って良いほど登場する“何か”がないことに思い至る。それは、商品を飲んでいる人物だ。

「今回のCMでは飲むシーンをゼロにし、プロダクトにフォーカスしました。タレントのショットや飲むシーンを必要以上に採用すると、伝えたいメッセージがブレてしまいかねないためです」(西村氏)

 狙いを持ってつくられた未来のレモンサワーのCMは、CM総合研究所が発表した『2024年6月度 CM好感要因「商品にひかれた」銘柄別トップ10』で1位を獲得した。アサヒビールにとって、同ランキングでRTD(※)のCMがランクインしたケースは初めてだったという。

※「Ready To Drink」の略称。蓋を開けてすぐにそのまま飲める飲料のこと。主に缶チューハイや缶カクテル、缶ハイボールなどの低アルコール飲料を指す

マーケティングとR&Dの融合に大きな手応え

 新たなヒット商品を生み出したアサヒビールだが、生活者をワクワクさせるイノベーションまでの道のりは、順調とは言い難かった。2010年代後半、ビール市場や低アルコール市場における同社のマーケットシェアが減少の一途を辿っていたのである。

 「当社が直接関わる流通業者や、営業担当者の声に大きな影響を受けてしまい、肝心の生活者にあまり目を向けられていませんでした。この点は大きく反省しています」(西村氏)

 2018年に、現社長である松山一雄氏をマーケティング&セールス統括本部長として外部から招聘して以降、アサヒビールでは様々な意識/組織改革がなされてきた。西村氏は次のキーワードとともに、改革のポイントを語る。

Consumer(生活者) is boss
Consumerに集中せよ、そしてワクワクさせよ
やらないことを明確にせよ
大いに失敗せよ、ただし安く・早く・賢く
MarketingとR&Dは一心同体

 売上が下がると「前年比をどう維持するか」に集中してしまい、新規顧客の獲得や生活者をワクワクさせる発想に時間を費やさなくなってしまうため、Consumerに集中する必要があるという。また、社内資料や年次計画の中には意外と含まれないnot to do、つまりやらないことを明確にすることもポイントとして挙げる。

 「最も効いた改革が『MarketingとR&Dは一心同体』です。それまで当社のR&Dは、マーケティングと異なる部署に配置されていました。そのため連携が上手くいかず、マーケティングのやりたいことをなかなか実現できなかったのです。R&Dがマーケティング本部内に再配置された現在は、技術系の若手が異動してきたり、文系の担当者が研究所に足を運んだり、人材の交流が活発になってきました」(西村氏)

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この記事の著者

宮野 圭(ミヤノ ケイ)

コンサルティングファームにてデータアナリティクスを通じた業務改革に従事する傍ら、ライターとしても活動。エンタメ領域やテクノロジー領域のメディアにて執筆経験あり。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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