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アイレップの現場担当者に聞く「アクセス大幅向上作戦」

LPOの本質はコンバージョン率だけじゃない!未来を見据えたROIの最大化とは?


広告から流入したユーザを離脱させず、コンバージョン率をアップさせ、広告効果を最大化させる施策を打つ事、それがLPO(ランディングページ最適化)である。LPOはWebマーケティング施策における要と言っても過言ではなく、各社、成約に結びつけるための秘策を求めて模索している。各々が最適化したランディングページを出稿している今、さらなる最適化のためには何を強化していくべきなのだろうか?

LPO≠LPOツール

 SEMの中でもLPOは、コンバージョンという成果指標が数値として明確に表れる領域である。成果が数字で見えるだけに、満足度も高い。組合せを変えるだけでロジカルにユーザ心理を追求しているように見えるため、つい多変量解析などが可能なLPOツールを用いたスプリットランテストやA/Bテストに手を出しがちである。LPOツールを入れれば、より細かい変動までが数字で見える。数字が見えると安心する。だからと言って、LPOツールを導入すれば全てが解決すると勘違いしてはいないだろうか? LPOツールは道具である。LPO施策の一環としてLPOツールを導入する事はあっても、「LPOツールを使うこと=LPO」ではない。

LPO施策は数字だけでは無い

 例えば、離脱率を80%から70%に下げられれば、ユーザ流入数の増加分だけコンバージョン数を上げる事が出来る。さらに、コンバージョン率を例えば0.1%から0.5%にアップさせられれば、成約数がLPO出稿前の何倍にもなる可能性がある。つまり「数字が見える」。それがWebマーケティングである。

 成果指標が立て易く、費用対効果が目で見える、だからWebマーケティングは注目され成長してきた。だが、目先の数字だけを追い求めて走り続けるのは危険である。なぜなら「いま現在の数字が上がる=来期・再来期も数字が伸び続ける」というイコールは成り立たないからである。一過性の数字では目に見えないところまで対策を考え施策を打つ事、それがLPOの戦略には必須であり、「最適化」とは最終的に人間が行うものなのである。

成約したユーザのその先はある?

 リスティング広告の出稿に際して、最終的に何を求めるのだろうか? 分かりきった事ではあるが原点から考え直して欲しい。企業は、売上を伸ばしたい。それも右肩上がりに。どんなに成熟した市場を持つ商品であっても、売上げが上昇していく事を望まない企業は無いだろう。今は踊り場状態で横ばいであったとしても、来期には上昇させたいと望んでいる。再来期にはさらに上を目指したい。そのためには、たった今の成約数を伸ばすだけでは、実はLPを最適化できたとは言い難い。成約してくれたユーザが、次も同じ商品を使いたいと思い、友人に勧めてくれ、自分も友人も使うようになり、未来の成約数まで上げてくれる事、それが最終到達地点だとしたら単純に目先の数字のアップダウンに一喜一憂しなくなる筈である。

動くと視線が吸い寄せられる、でも?

 簡単にコンバージョン率をアップする方法は幾つかあるが、その中でも陥りがちなパターンに「アニメーションさせてボタンを目立たせる」というものがある。人間は動いているものに目が吸い寄せられる。だから、ボタンにアニメーションをつけてみる。スプリットしてみて頂ければ分かると思うが、コンバージョン率がアップする可能性は高い。だが、コンバージョンした後のユーザは妙に淡白で、商品に対する熱意が少なく、商品内容も理解していない場合が多い。商品内容を理解していないためにクレームも多い。なぜだろうか?

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この記事の著者

宮本 晶子(ミヤモト アキコ)

武蔵野美術大学映像学科を卒業後、Web制作プロダクションに入社。国内外の大手自動車メーカー等、大規模サイトを担当後、フリーランスとして独立。キャンペーンサイトを主軸にFlashゲーム等多岐に渡る制作経験を経て、2006年アイレップに入社。クリエイティブチームに所属し、LPOに携わるなどWebディレクターとして活躍中...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2008/05/19 15:02 https://markezine.jp/article/detail/3567
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