金を貯めよう
哲学者の言葉を有吉さんの解釈で言い変えてくれます。
主に図書館の中で読んだのですが、クスクスと笑ってしまうことも多く、本当に面白い本でした。
そんな中で、共感した下記です。
貨幣は私の力をあらわす サルトル
なんだかんだ言っても、世のなか、金です!
(中略)
仕事がまったくなかったどん底時代、猿岩石が売れた頃に貯めておいた貯金通帳の額が毎月減っていくのに比例して、僕自身もどんどん弱っていきました。ついには貯金が100万円を切ったとき、
「あ、これもう俺、いよいよホームレスだな」
そう思ったときの恐ろしさったら、ありませんでした。金ないと人間ってとことん弱ります。
あのとき思いました。
「世のなか、金がすべてなんだな!」って
世のなか、金があれば強く生きられる! 有吉 弘行
僕は幸運なことに、幼少時代から、お金に困ったことはありません。
でも、一度仕事上で大きくつまづきました。
社会人4年目の初めての異動のとき。
仕事のできない僕が、仕事をバリバリする部署に行った時です。
満足な引き継ぎもなく、何をどうすればいいか分からない状況。
質問しても、納得できるだけの理解力、知識、経験がなく、全然分かりません。
1人悶々と考え込む日々。
指示されたこともできず、仕事は進まずに、生きる気力も失いました。
ここで助けてくれたのが、貯金でした。
当時は、700万円くらいの資産がありました。
もし貯金ゼロだったら、死んでも仕事に行くしかないとどんどん視野が狭くなり、追い詰められて、ぶっ倒れるか、自殺していたかもしれません。
しかし、貯金があるので、最悪退職してもいいし、出世の道は断たれてもいいと、少し気楽に考えることができました。
少し休職した後に、困難な仕事から外してもらい、残りの数ヶ月を何とか過ごし1年で異動。
結果、人事評価は最悪で昇任もすでに3年遅れ。
時々、恥ずかしいやら情けない気持ちになりますが、今の職場ではそれほど大きなストレスも残業もなくできているので、まあいいでしょう。
同期には仕事力も収入も溝を開けられていますが、世間一般から見れば普通の年収はあるし、仕事は楽なほうであり、それなりに恵まれていると思います。
もしあの時、貯金がなかったら・・・と思うと、本当に恐ろしいです。
有吉さんの体験は僕の何倍も壮絶であり、貯金の大切さを知る上で本当にリアリティーがあります。
よく、「金は貯めるだけでは意味がない、使ってこそナンボだ」と言います。
しかし、これは僕たち真面目な人には当てはまりません。
ろくに仕事もせずに節約もしないで、借金して、家賃を滞納して、それでも能天気に生活しているチャラい奴は、金は自分の欲望を満たすために、ドンドン使えばいいでしょう。
しかし、僕たちは使うだけではなく、金は貯めることも大きな意味があると言いたいです。
金は貯めることで、心にゆとりをもたらします。
有吉さんの言葉で言うと、強く生きられるのです。
100万円、1000万円を貯めることで、いざというときに心に余裕が生まれます。
このような効果はもっと見直されてもいいと思います。
僕はもちろん、将来のセミリタイアのために金を貯めているのですが、現在の生活をゆとりを持って楽しむためにも、資産形成を頑張りたいと思います。
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