失うものがなさ過ぎる人生
先日裁判傍聴に行ったら、特殊詐欺の事案がやっていました。
被告人は、共犯者4名と共謀の上、銀行職員になりすまし、84歳のおじいちゃんからキャッシュカードを詐取。
暗証番号も聞き出し、コンビニATMで5.6万円を出金して、仲間と山分けにした事件でした。
5.6万円を5人で分けるので、1人あたり1万円ちょい。
一方でATMには100%防犯カメラが付いているので、物凄いリスク。
通常の感覚だと、とても1万円で犯すリスクではありません。
しかし被告人にとっては、リスクとリターンを考慮して、合理的と判断したから犯行に及んだのでしょう。
まともな仕事に就いておらず、お金もない、さらに逮捕されたからといってそこまで悲しむ親族もいない。
だから僅か1万円でも、大きなリスクを取ることができてしまう。
言わば、失うものがなさ過ぎる人生。
無敵の人とか言われたりもするみたい。
さすがにこんな人生が、いいとは思いません。
僕もまともな職に就いていないので、失うものは少なめ。
ただ僅か1万円のために、逮捕されて自由を奪われたくはない。
家族の悲しむ顔も見たくないし、おじいちゃんを騙すような卑劣な人間には絶対になりたくない。
かと言って、失うものがありすぎて、身動きの取れない人生も大問題。
職を守るために言いたいこと、やりたいこともできない。
家族の生活を守るために、辛い仕事を続ける。
失うものがなさ過ぎる人生のほうが、まだ幸せなんじゃないか?と思うぐらいです。
僕の理想。
金や名誉は失ってもいいけど、自由や信頼は失いたくないと思える人生。
お金の心配があって、すごい嫌な仕事をしたり、言いたいことが言えなかったりするのは嫌。
それなりのお金を失っても、やりたいことには挑戦できる環境じゃないと面白くない。
ましてや、つまらない名誉のために行動を制限されるなど論外。
かと言って、どんなリスクでも背負えてしまうのも問題。
こんなことしたら、自由な生活が奪われてしまう、信頼してくれる人が離れていってしまう。
そう思えるぐらいの状況ではいたい。
セミリタイアの今の状況は、ぼちぼち理想に近いと思います。
ある程度の資産があるので、お金のために不本意な仕事をやる必要もありません。
やりたいことがあれば、思い切ってお金を使うことも可能。
当然、しょうもない自己保身に走る必要は一切ない。
一方で、絶対に失いたくない自由を謳歌しています。
家族やブログの読者さんとか、守りたい信頼もあります。
下手に守りに入るつもりはありませんが、この絶妙なバランスは大事にしていかないといけません。
- 関連記事
-
- 現在の課題
- 失うものがなさ過ぎる人生
- 風邪を引いたけどある意味幸せ