読書感想文(『知的幸福の技術』 橘 玲)
ここ数日で、図書館で借りた以下の本を読みました。
橘さんの本はもう何冊も読んでいるのですが、社会を独自の視点で切り取り、毎回新たな発見がある。
この本も大変興味深く、あっという間に読み終えました。
特に興味を持ったのは、以下の部分。
自由とは人生に複数の選択肢を持つことだ。国家であれ会社であれ、経済的に第三者に依存し、そこにしがみつくしかないのなら、新たな一歩は永遠に踏み出せないだろう。
全くその通りだと感じました。
世の中の悲惨なことの多くは、経済的に依存しているのが原因だと思います。
例えば、ブラック企業問題。
長時間のサービス残業、パワハラなどで精神的に病んでも、せっかくなった正社員。
辞めれば、非正規社員となり、経済的困窮するので、しがみついてしまう。
また、DV問題。
夫に暴力を振るわれて苦しいけど、子どもを連れて家を出ても、自分で養っていく自信がない。
そのため、現状を甘んじるしかない女性もいるのでしょう。
仮に今不幸でなくても、経済的に1つに依存しているのは、大変危険。
そことの関係が悪化すればピンチだし、相手に付け込まれることになる可能性も。
JALだって、東電だってあんなことなるんです。
それに、いつ自分が心身の故障で働けなくなるかもしれません。
専業主婦の方も、いつ夫がダメになるか怪しいもの。
だから、社内だけ通用する能力だけではなく、ある程度汎用的な知識も持っておくことが大切。
さらに、副収入など少しでもいいから、別口の収入も確保しておけば、もしもの時に全く安心感が違います。
僕も、会社の給与に大部分を依存せざるを得ない状況。
ただし、資産が増えるに伴って、次第に依存度が少なくなっている。
これでもし辞めても、何とか20年は食いつないでいけるとか考えると、少し気が楽になります。
現状では仕事が嫌なので、セミリタイアを目指していますが、万が一仕事が楽しくなってきたら、残る可能性もあります。
大事なのは、お金を貯めたり、能力をつけたり、副収入を確保して、選択肢を増やし、自由度を上げていくこと。
自由になればなるほど、大部分の不幸は避けられるはずです。
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