読書感想文(『持たない幸福論』 pha)
発売後結構すぐに購入して、ここ1週間くらいで以下の本を読みました。
厳しい社会ではありますが、その中で、ゆる~く考えられる良書。
辛いサラリーマン生活の癒しになります。
セミリタイアを目指す人、ダメサラリーマンとして悩んでいる人に最適の1冊です。
同感するところの非常に多かった内容の中で、特に感銘を受けた部分を紹介したいと思います。
(1)仕事も自分もいい感じ(社会肯定・自分肯定)
(2)やらなきゃいけない仕事はあるけど、つらい(社会肯定・自分否定)
(3)自分はもうだめだ、仕事も何もかもどうでもいい(社会否定・自分否定)
(4)ひたすら自分の好きなことをしているだけで楽しい(社会否定・自分肯定)
→(1)そしてまた(1)に戻る。
まずは上記の図。
横軸に社会での評価、縦軸に自分での評価を取って、社会人の4つの状態を表しています。
周りからも認められ、自分でも満足している(1)の状態が最高。
しかし、ずっとそんな状態が続くわけもなく、次第に自分が苦しくなってきて(2)に。
さらに、周りからの評価も下がり(3)という最悪の状態に。
ただ、いずれは自分の気持ちが楽になっていき、(4)に。
すると少し頑張ることができて、また(1)に帰ってこれるという流れ。
解説は以下の通り。
軽い不調で(2)に入っただけならすぐに(1)に戻ってくることもできるかもしれないいが、深みにはまって(2)から抜け出せなくなったときは、一旦(3)(4)を経ることが必要だ。
あまり良くないのは、調子の悪いときに早く社会に復帰しようと焦る、つまり直接(2)から(1)へと強引に戻ろうとすることだ。焦らなくても自然と(1)(2)(3)(4)と心は変化して、そのうち何かやる気は湧いてくる。
これを見て、自分が会社で追い込まれた時の状況を思い出しました。
新卒で就職した時、僕は(1)の状態。
一応目指していた会社に必要と言われて入り、自分的にもそこそこ満足していました。
最初の配属の時には、全く仕事ができずに悩んだりもしましたが、そこから3年間はザックリと(1)の状態が継続。
仕事にも慣れ、何とかやっていました。
しかし、異動で(2)に突き落とされました。
一応周りからはまだ仕事が振られていましたが、全く理解できないし、進まない。
もうだめだと思い、退職しようと思ったこともありました。
そして(3)へ移行します。
周りからも徐々に見放され、最終的には休職します。
休職前は、メンタルがボロボロ。
もう自分にはできることはない、生きている価値もないくらいに考えていました。
そこから1カ月ちょい休職するのですが、休職中は(3)からへの(4)の移行期。
とりあえず出社もしなくていいし、朝からジョギングして、裁判の傍聴に行ったり、料理を頑張ったり。
仕事どうしよ?と悩むことも多い反面、訳の分からない仕事を抱えることがなくなり、少し気持ちに余裕ができました。
復帰後も周に気は遣われながらも、全く相手にされず、(4)の状態。
難しい仕事は全部変わりにやってもらい、社内ニート状態(まあこれはこれで意外と幸せ)。
そんな時に、ブログを始め、アクセスを伸ばして、少しずつ自信を持っていきます。
そして、4月に異動。
3年経った今も、相変わらずの低空飛行は続いています。
ただ、仕事では職場4年目で分かることも多くなり、尋ねられる場面もあります。
昨年は教育係も何とかこなしました。
ブログもこの3年半でかなり成長して、アクセス数も伸び、コメントも増え、会いたいと言ってくれる人もいます。
まだ完全ではないですが、(1)に戻ってこれたのかもしれません。
短いスパンで(1)~(4)の流れを繰り返していますが、
社会人8年目で大きく、1周したのだと自分でも思います。
周りを見渡すと、たぶん(1)(2)を行ったり来たりしながら、何とか仕事を頑張っている人が多いように思う。
僕は、大失敗をして(3)(4)を経たので、周りからの評価は低い。
それでも、(3)(4)を経たことは、長い人生からすると無駄じゃなかったと思いたい。
ドン底を経験したことで、セミリタイアという自分のやりたいことが見つかった気がします。
また、それに向けてストイックに努力をするモチベーションにもなりました。
何十年後に振り返ったら、あの経験が良かったと思える時が来るかもしれません。
みなさんは今どの段階にいるでしょうか?
(2)~(4)の人は満たされない思いがあるかもしれませんが、限界まで無理し続けなければ、(1)に戻ってこられる。
経験者は語ります!
そして、いつの日にか「あんなこともあったな」と笑える時が来るはずです。
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