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ドイツには14年間毎日、1頭だけで散歩する白馬がいる。それにはこんな理由があった

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ドイツで有名な1頭だけで散歩する白馬 image credit:History0470/Reddit

 ドイツ・フランクフルトのフェッヘンハイム地区では、たった1頭だけでぶらぶらと毎朝散歩している白馬がいる。

 この馬は、これまで14年間ひとり(一頭)で散歩を続けており、地元では知られた存在だ。しかしなぜ、飼い主が傍にいないのか。それにはこんな理由があった。

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Jenny the horse roams free in Frankfurt, despite Covid-19 lockdown

14年間ひとりで街中を散歩する白馬“ジェニー”

 フランクフルトのフェッヘンハイム地区に、毎朝同じルートをゆっくりと散歩しているジェニーというメスの白馬がいる。

 白馬には野良というわけではない。ウェルナー・ワイシェーデルさん(79歳)という飼い主がいて、昔はジェニーに乗って毎日一緒に散歩をしていたのだが、高齢になり、乗馬することが難しくなった。

 そこで、最初は同じルートでジェニーを引き連れて散歩をしていたが、ジェニーはしっかりとの散歩の道順を覚えている様子だったため、ウェルナーさんはジェニーをひとりで散歩に出すことにしたそうだ。

 そしてこの14年、ジェニーは毎朝ひとりだけの散歩を楽しんでいるという。

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image credit:History0470/Reddit

ジェニーの散歩を優しく見守る地元住民

 毎朝、ウェルナーさんが家の門を開けると、ジェニーの散歩の始まりだ。

 散歩の途中で知り合いに遭遇すると、ジェニーはちゃんと挨拶をする。

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image credit:History0470/Reddit

 路面電車の運転手さえ、ジェニーの姿を見ると微笑んで電車を停めてくれるため、ジェニーはゆっくりと線路を安全に渡ることができる。

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image credit: youtube

 ジェニーにとって散歩で嬉しいことは、おやつに生垣の新芽を食べることだ。

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image credit: youtube

 時に、住民からもおやつをもらうことがあるというジェニーは、朝から散歩に出て、8回は同じルートを歩き、お昼ご飯の時間になると必ず家に戻るそうだ。

 「家にはご飯があるとわかっているんでしょう。まるで腹時計があるかのように、昼前には毎日ちゃんと戻ってきますよ」と笑うウェルナーさんは、万が一のために散歩に出るジェニーの首にこのようなカードをぶら下げている。

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私はジェニーです。家出中ではありません。散歩をしているだけです。

 ジェニーのことをほとんどの地元の人々はよく知っており、ジェニーが楽しく散歩をして、無事に家に帰ることができるよう優しく見守っているが、それでも時にはジェニーのことを知らない人がジェニーを見て警察へ通報するということもあるようだ。

 しかし、ジェニーは地元の警察にもよく知られている。ウェルナーさんは常に警察と市民とジェニーの両方が安全であることを確認し合っており、この14年間一度も問題が発生したことはないということだ。

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image credit:History0470/Reddit

住民らの心を明るくするジェニーの存在

 ジェニーのことがネット上で広がると、SNSでは馬を飼い主無しで街中で自由にさせていることは危険だとウェルナーさんに対して批判の声も上がった。

 しかし、地元住民はジェニーを愛して理解を示し、やさしく見守っている。特に今年はコロナの影響で閑散とした街の雰囲気や落ち込んだ人々の心を明るくしてくれたのが、毎日元気に散歩するジェニーの存在だったという。

 地元の獣医師は、ジェニーがこれからもこのユニークなライフスタイルを健康に続けて行けるよう、定期的にジェニーの健康診断を行っており、今のところジェニーはとてもリラックスして散歩を楽しんでいるようだと話している。

written by Scarlet / edited by parumo

追記:人気のあった2020年12月の記事を再送してお届けします

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この記事へのコメント、88件

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  1. 馬は少々のことでビビって大騒ぎするのに
    ここまでマターリしてるのは相当根性座ってる
    逃げ出した某警察犬にも教えたい

    1. ※1
      それはサラブレッドの場合じゃない?サラブレッドは気性は二の三の四の次の次の次で配合されてるからめちゃビビリだったり怒りっぽかったり、
      とても家畜とは思えない性格なのが多いけど、普通の馬はかなり柔和だよ。

  2. 色々とリスクが頭に浮かぶかもしれないけど、
    これはもう町の一部だと思う。
    長生きしてほしい。

  3. 馬が車両扱いの国だと問題おきそう
    でもこのケースは誰も困ってないし皆が幸せ

  4. 受け入れてる地元住民の方々に敬意しかない。
    あと偶然(?)写ってるゴールデンとボーダーコリーつれてる人は、私と同じ趣味だw

  5. うらやましい。このご時世だし悪意を持った人に悪さされないよう祈るわ

  6. 赤ちゃんに顔近づけてる写真だけで、この子の優しい性格が分かって良いね

  7. 場所にもよるということよね。
    馬はけっこう長生きだが、歩いてる感じからするともうかなりのお年かな。
    飼い主さんともども元気で過ごしてほしい。

  8. こんにちは 赤ちゃん産まれたの? おめでとう かわいいわねえ 奥様にもよろしく ごきげんよう 

    ってセリフが頭の中で流れた

  9. 人間だと「おっとりした品の良い老婦人」と言った感じか。よそのウチの庭木の新芽を食べちゃっても怒られないのは、人柄…じゃなく馬柄の良さによりものかな。

    飼い主が乗馬してお散歩してる時の姿も見てみたいなあ。

  10. それよりも、白馬を飼ってる人ってどんな身分の人なのか知りたくなった

  11. 街起こしの道具にされない時点で住民の優しさがわかる
    たぶん死んだら銅像ができるね

    1. ※25 もしかしたら庭や畑で使いたい人が、聞けばすぐ取りに
      来るかもしれない。馬糞は牛糞とちがって塩分を含まないんで
      すごく良い肥料になるんだ。そして飼育数も少ないから生産量?
      も少ない。バラ栽培オタクなんかは、コレにお金をかけてるよ。
      ゆったりした田園地帯なら、道をピカピカに掃除しなくても
      受け入れられるんじゃないかな。

      1. >>37
        牛は塩を舐めるの好きだよね。そうか馬はそうでもないのか。

        1. ※39 昔は牛さんに、お味噌を溶いて飲ませていたらしいね。
          牛さんが畑のトラクターで、大切な一家の働き手だった時代。
          今でも山羊さん用の塩のかたまりが、ネットでも売ってるね。

      2. ※37
        最近日本の街中で馬を飼う事になった人の記事を見たけどその人も糞は引き取ってくれる人がいたな

      3. >>37
        なるほど。そういや乗馬クラブで掃除後に出る汚れた藁や馬糞、堆肥にするからって近所の農家がこぞって取りに来てたな。

    2. >>25
      昔は、道に落ちてる馬糞を拾ってきて畑の肥料にしてたそうだから、今なら花壇の肥料かな?

      1. >>56
        糞はそのままでは肥料にならない
        発酵させないとだだの汚物でしかないよ
        農家じゃ野生動物の糞が畑を枯らすんだよね

  12. こういう町で暮らせたら幸せだろうなあ。人も動物も。

    生け垣を剪定?してくれるのもありがたいね。

  13. 馬糞の処理をどうしているのか気になる
    日本も馬車が現役だった時代はばふん風とかあったしさ

  14. この子が問題を起こすよりもこの子に悪戯したりいじめたりする輩がいないことの方が驚き
    国や地域によってはとっくに馬刺しだよ
    住民も含めて良い街ってことだ

  15. いろんな条件が揃って特別にうまくやれている例の結果だけを見て、
    ネット(というか部外者)は常識だけで考えて批判するところあるよな…。
    その気持ちもわかるけど、柔軟に考えられるようになりたい。
    そして馬可愛い。

  16. 馬はトイレの躾ができないと思うんだけど、糞は周辺住民が始末してるんだろうか?トイレもマスターしてるなら凄いな。

  17. ドイツって庭の手入れに命かけるから馬糞はすぐに引き取られるのかもね
    高性能肥料が落ちてるんだもん

  18. 当人?も地元も警察すらも受け入れて問題が起きてないなら、外野がとやかく言う権利は無いよね

  19. こういうのが1頭いるくらい許せる社会がいいと思う
    でも真似して悪用するのが人間なんだよね・・・
    そして規制が厳しくなる

  20. 小さな街の素敵な話だ
    馬と飼い主と町の人たちにこのままの日々が続くことを願う

  21. この町でみんなが幸せな笑顔でにこにこしているのかと思うと最高だな
    馬主さんもジェニーさんも街の皆さんも一生仲良し幸せに暮らしてくれ

  22. いいお話だけど交通事故とか心配になっちゃうなあ…犬とかもリードつけないで散歩させてる人いるけど見るたびハラハラする
    絶対大丈夫って事はないからできる限り人間がついててあげた方がいいと思う
    世話係の人雇うのは駄目なのかな?

  23. 法理原則からしたらこれは間違ってる事例だろ…でも世の中には正しくなくても良い事がありますね、それがコレ。

  24. 馬ってかなり賢い生き物と聞くけど
    ジェニーさんは本当賢い馬さんなんだな
    周りの住人の方々も受け入れてくれてるのが素晴らしい

  25. 彼の脳にはもうルートのプログラムは終わっているよ。
    「自動運転」でだいじょうぶだろう。
    むしろ、馬の散歩(巡回ルート)にとって快適な街であって欲しい

  26. おやつを探しにいつものルートを散策するのが
    彼女の人生…いや、馬生の楽しみになってるんだろうね

  27. ぜんぜんやさしい世界なんかんじゃないよね。
    裏を返せば飼い主の代わりに散歩させる役を買って出る人が誰もいない世界だよ。

  28. 周りやら、後から来た人間がいろいろ心配したって、今まで
    うまくやっているんだから無意味。いらんお世話。

  29. もしもこの馬がいつもの散歩をしていない=門戸を開ける飼い主になにかあったのかもしれない、と気付いてもらえそうだなと思った

  30. 常識的価値観や現行法を持ち出さぬことが善良と云うならば、
    これはただ秘匿すべき物語だった

    いつの時代、或いは如何なる場所だろうと、無責任な好奇心でベールを暴く愚か者が現れる

  31. カイマン君や月島のリクガメ君思い出した
    幸せに長生きするんじゃよ

  32. 日本ではもう見かけなくなって認知されてないけど馬は本当に賢いからなー。
    飼い主の監督責任を問うか、馬の賢さを信頼するか
    万が一を考えると線引が難しいね。
    馬のことをよく理解している土地だからこそ可能なんだろうか。

  33. 人気者がいなくなっていたのはさみしいこと
    先に行っていた散歩仲間たちと会えていることを
    Trauer um Schimmelstute Jenny(fr.de)
    Nachruf auf berühmte Schimmel-Stute Jenny | hessenschau DAS THEMA(YouTube)

  34. この町の人の総意が素晴らしい(そりゃ嫌がる人は絶対にいると思うけどさ)
    白馬のジェニーは本当に幸せ者だ

  35. 3月に亡くなっていたのか。ありがとう。
    Rest in Peace🙏

    記事
    Trauer um Schimmelstute Jenny
    Erstellt: 18.03.2022

  36. 素敵だねぇ…優しい世界だよホント住民も馬も全てが優しい。いいな、こんな町。

  37. コレ街の人たちが相当懐広いよな
    馬だからウ○コが、、と思ったけど、街の人たち「しゃーねーなあw」って笑顔で片付けてるのが想像できる

  38. ゴールデンとボーダーコリーと赤ちゃんとお散歩して
    お馬さんとも友達とは裏山な人だ

  39. 容認し、応援する人々が素晴らしい
    寛容な心がないとこうはいかない

  40. この記事かぁ…ジェニーは今年亡くなってしまったと見たので寂しい

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