これは、メルマガ臨増014のダイジェストです。
手違いで11月1日の配信となってしまいました。なにとぞ、ご容赦ください。
(全文はメルマガでお読みください)
それは、日本が湾岸戦争に130億ドルを拠出したことから始まった
西側のツイッターやフェイスブックで、この土埃にまみれた血だらけの男の子の画像が広がっています。
もちろん、日本でも。
・・・付けられた見出しは、「シリアを生き抜く子供たち」。
ロシア、シリアの空爆によって、こんな惨状の中でも、幼い命は頑張っている、というわけです。
・・・アンネ・フランク(実在はしたが、アウシュビッツには入っていない)の演出された悲劇は、もっとも成功した例です。
湾岸戦争だけに限ってみても、クウェート駐米大使であったサウード・アン=ナーセル・アッ=サバーハの娘が果たした役割は、とてつもなく大きな成果をもたらしました。イラクは陰謀によって陥落させられたのです。
後になって分かったことですが、クウェートに侵攻したイラク軍の蛮行を告発したこの少女は、実は米国主導の多国籍軍にイラク侵攻を踏み切らせるために広告代理店の演出家が指導した役者だったのです。
そして、イラクの後はシリアというわけです。
フランス外務省によって資金提供されているメディア・センターが配信した問題のビデオ
さて、トップ画像の幼い男の子について、「これはフェイクだ!」とする検証記事が多数、アップされています。
youtubeについても同様です。「The “Boy In The Ambulance” Is Fake(救急車に運ばれた男の子はフェイクだ)」で動画検索をかけてみてください。
ここでは、カナダのモントリオールにある独立系研究機関、グローバリゼイション研究センター(The Center for Research on Globalization)が運営しているグローバル・リサーチの検証記事(10月22日)を取り上げます。
主筆は、マイケル・チョスドフスキー博士(カナダ・オタワ大学の経済学教授)が務めているサイトで、たびたび何者かにハッキングされては閲覧できなくなってしまうサイトです。
以下・・・。
10月19日、スイスのテレビ放送局「SRF 1 TV」は、シリアのバッシャール・アサド大統領のインタビューに成功しました。
アサドは、西側メディアに大々的に露出されているこの男の子について、不自然な点を指摘しています。
SRF 1 TVのインタビュワー
この男の子は戦争の象徴になりました。 あなたも、ご存じでしょう?。
アサド大統領
もちろん、見ています。
SRF 1 TV
彼の名前は、オムランです。歳は5才。
アサド大統領
はい。
SRF 1 TV
この男の子は、怖がっていて外傷を与えられて血を流しています。
あなたは、オムランと彼の家族に何か言いたいことがありますか?
アサド大統領
このインタビューが終わった後、私は、あなたに、この男の子と、彼の姉妹の写真を、いくつか見比べてほしいのです。
この二人の姉妹は、シリア西部で「ホワイト・ヘルメッツ(White Helmets)」と呼んでいる存在に救助されたと言っています。
「ホワイト・ヘルメッツ」とは、アレッポにいる、アルカイダから離脱した元アルヌスラ戦線の連中だとのことです。
この子供たちは、別の二つの事件で二度救出されています。まさに「ホワイト・ヘルメット」のパブリシティー(物語風の宣伝)の一部として使われているのです。
これらの事件のどれもが真実ではありません。インタビュワーである、あなたもまた操られているのです。
私は、このことに関して2枚の画像をあなたに送ろうと思います。その画像はインターネット上に存在しています。
それを見れば、この画像が創作されたものであることがあなたにも分かるでしょう。
子供たちの本当の写真は、完全にいじくられているのです。これらの写真は捏造されたものです。
アサドは正しいことを言っていますが、半分だけ間違っています。
西側世界のありとあらゆる新聞の一面に飾られているその写真は創作されたものではありません。
その写真は、フランス外務省によって資金提供されているアレッポ・メディア・センター (AMC)によって配信された「ホワイト・ヘルメッツ」の救出ビデオからキャプチャーされた画像だからです。
つまり、そのビデオ自体が、慎重に演出されたものである、ということなのです。
資金提供されている「ホワイト・ヘルメッツ」の動画と、米国、英国などの西側諸国による子供の救出劇を収録したその他の多くの動画もまた演出されているのです。
天才子役?
ここからは、痛々しい子供の画像が出てきますが、目をそらさないで見てください。(画像は割愛)
・・・最後に、現地で撮られた動画の原本を観てください。
男の子が「ホワイト・ヘルメッツ」の男に抱きかかえられて救急車に運び込まれる場面です。20秒あたりから注意深く。
左目が半分ふさがっていますが、男の子は、特に気にする様子もなく瞬きをしています、目も充血していません。
男の子が自分の左手で顔の左半分をぬぐう仕草をする場面を特に注意深く観てください。
「なんだこれ」というような顔をして、血のついた手を椅子のシートに置きます。
私は、この男の子と、彼の姉妹だという女の子が、広告代理店に起用されたパニック・プロモーターだと決して言いません。
しかし、この子たちが、そうでなくても、それを疑ってみることが大切なのです。
なぜなら、それはこの男の子や女の子のためでもあるのです。
こんなに幼い彼らが、母国シリアを壊滅させるために西側のメディアに利用されているとしたら、彼らを救うのは、私たちが気づいてあげる以外にないのです。
シリアの子供たちを震え上がらせているチャイルド・ビヘッダー
アレッポの現状は悲惨のひとことでは言い表せないほどです。
・・・実際に、その動画は今でもネット上に存在しており、観ることができますが、ここでは紹介しません。
日本人であれば、よほどの精神異常者でもなければトラウマになること必至だからです。
私は、この記事を書くに当たって事実かどうか確認するために、その動画どころか、他の子供がイスラム国の殺人鬼に斬首される動画を観ました。
おそらく、こうした動画は、数十もネット上にあるのではないかと推定されます。
つまり、もっと多くのシリアの子供の首が、イスラム国をはじめとするCIAやモサド、サウジアラビアやカタール、トルコに支援された殺人サラリーマンによって無残にも切り落とされているのです。
「戦争をしないと食べていけない国」にしようとしている現政権
安倍首相は、去年の1月17日、イスラム国対策として、イラクやレバノンなどに2億ドルの支援を行うとエジプトの首都カイロで公式に約束しました。
すかさずイスラム国から日本に対する報復行為を行うとの声明が出されました。
安倍首相の無用な挑発が、イスラム国のテロリストたちに付け入るスキを与え、エジプトでの宣言の2週間後、人質の湯川遥菜氏、後藤健二氏の二人が斬首されたのです。
そして、イスラム国は「日本人全員をテロのターゲットにする」と全国民を恐怖の人質に取ったのです。
事実、その2ヵ月後、チュニジアで日本人観光客数人がイスラム国の凶弾に倒れました。
この衝撃的な事件が起こる前の年、安倍首相はイスラエルのビンヤミン・ネタニヤフ首相を官邸に招いて、兵器の共同開発で基本合意しています。
そして、ほぼ同時に、戦後の日本の平和を支えてきた基軸となっている「武器輸出3原則」を47年ぶりに見直し、「防衛装備移転3原則」を閣議決定して、それまで原則禁止していた武器輸出を実質上、解禁してしまったのです。
破滅的なのは、先月2日、稲田防衛相が防衛省内でサウジアラビアのムハンマド副皇太子(国防相)と会談し、防衛交流の推進を確認したことです。その稲田防衛相は、夫名義で防衛関連株を大量を保有していることが明らかとなっています。
安倍首相は、イスラム国対策として2億ドルの拠出を約束しました。日本は、国際社会に対して、イスラム国を排除する姿勢を明確に打ち出したはず。
しかし、そのイスラム国に軍事訓練等を施すなど、イスラム国の大量殺人を推し進めてきたモサドのイスラエルと、武器を共同開発する準協定を結んでしまったのです。
そして、今回のサウジアラビアとの「防衛装備品分野での関係強化」。サウジアラビアが、今でもイスラム国を支援していることは、国際社会の常識となっているにも関わらず。
また、サウジアラビアは、シリアのアサド政権を倒そうと、武器や資金面だけでなく、さまざまな工作を仕掛けてきた元凶でもあるのです。
シリアこそが、イスラム国と戦っている本当の意味における主権国家であるはずが、そのシリアに対して最新兵器を持って攻撃を加えようとしているサウジアラビアに「防衛装備品」という名の武器を輸出しようとまでしているのです。
さらに驚愕に値することは、シリアの強力な同盟国であるロシアと、北方領土返還交渉を持ち出して、「交渉は順調である」ことをマスメディアを使ってアピールしているのです。
ロシアのプーチンは、安倍首相が日本のトップである限りは、北方領土返還交渉に真剣に取り組むつもりはない、と明言しているのです。
日本のマスメディアは正反対のことを国民に伝えているのです。
最近、シリア情勢を高い水準で分析している欧米のアルファ・ブロガーたちが、シリア、イランを戦乱に導いて世界大戦に引きずり込もうとしている国として、米国、英国、そして「J」というアルファベットの一文字を書いて、ある国を示唆していることを、ほとんど日本人は知らないでしょう。
そう、「J」とは、まさしく日本のことです。
(以上は、メルマガ第179号のダイジェストです。全文はメルマガでお読みください)
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