5月12日、「腐敗対策サミット 2016」がロンドンで開かれた。
その2日前、バッキンガム宮殿で「あるレセプション」が開かれていた。
(※この記事は、メルマガ第159号パート1、パート2の2回配信分の一部です。長すぎるので抜粋です。記事としての脈絡はありません)
バッキンガム宮殿でキャメロンが女王陛下に言ったこと
5月12日の木曜日、ロンドンのランカスター・ハウス(Lancaster House)で、「腐敗対策サミット 2016(Anti-Corruption Summit)」が開かれました。(上の画像)
実は、このサミットの2日前、バッキンガム宮殿で「あるレセプション」が行われました。
ジャパン・タイムズ(5月11日付)に よれば、表向きは、先月4月21日に90回目の誕生日を迎えた英国女王・エリザベス2世を祝賀する会を装いながら、実は、エリザベス女王は、翌々日に控え ていた「腐敗対策サミット 2016」について、英国王室の非嫡子の家系であるデーヴィッド・キャメロン首相に、何かを示唆したようだ、と伝えています。
英国のデジタル高級紙・インディペンデントは、「エリザベス女王の他、カンタベリー大主教のジャスティン・ウェルビー、そしてジョン・バーコー(John Bercow)英国下院議長とともに、ちょっとした議論をしている場面がカメラに捉えられた」と報じています。(画像クリックでインディペンデント動画へ 表示重い)
デイリー・メイルには、その時の模様を写した画像がたくさんあります。(著作権に注意)
・・・このちょっとした立ち話の映像から読み取れることは、パナマ文書のリークを発端とする腐敗対策キャンペーンが、英国王室とローマ・カトリックのお墨付きを得たもので、むしろ、彼らがその中心人物であることを示しているのです。
パナマ文書のリークが示す「民営化→借金漬け→国家資産没収」の事業モデル
・・・英国政府のサミット専用の公式サイトには、「腐敗対策サミット 2016」の目的が書かれています。
「このサミットの広範な目的は、すべての分野で贈収賄・横領を暴露し、彼らに罰を与え、それを追い払うためのグローバルなアクションにステップアップすることである」と。
・・・それは、政府、企業、市民連合、法の執行機関、数々のスポーツ委員会、数々の国際組織のユニークな連合・提携を取りまとめようという意志の表れです。
・・・パネリストには、世界銀行総裁であるジム・ヨン・キム(Jim Yong Kim)、トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International)会長、ホウ・ウガツ(José Ugaz)、それに、国際通貨基金(IMF)専務理事のクリスティーヌ・ラガルドらが呼ばれました。(日本の外務省報告)
・・・トランスペアレンシ―・ジャパンの公式サイト によれば、「グローバルで公的な受益所有の登録(Global Public Beneficial Ownership Registry)を創造しようとしている国際NGOで、腐敗、汚職を撲滅するため、世界中の政府からオーナーシップ情報を収集することができる組織」と のこと。
トランスペアレンシーとは、アジェンダ21(Agenda21)に包括される概念です。
英語圏では隠されているのか、ドイツ語公式サイト(pdf)には、いくらか書かれています。
アジェンダ21とは、「2030 アジェンダ (the 2030 Agenda)」と同じように、国連がローマカトリックのイエズス会の助力を得て進めている「人口削減と世界市民の全奴隷化へ続くグローバリズムの新しい 計画」のことで、まさしく、世界統一政府の骨格を示すものです。
・・・つまり、トランスペアレンシー・インターナショナル、OECD、世界銀行、国際通貨基金(IMF)のすべてが、「腐敗の撲滅」という美名を掲げながら、世 界中の人々をこの運動に駆り出すことによって、グローバリズム(世界政府主義、あるいは真の意味での共産主義)を推進し、世界の富と資源(人の労働力も含 まれている)のすべてを自らの手中に握ろうとしている同じ国際的な陰謀グループなのです。
南ドイツ新聞は、ゴールドマン・サックスによってコントロールされている
・・・ロシアのプーチン大統領は4月14日、ロシアの視聴者が参加する毎年恒例のテレビ番組に出演したとき、「南ドイツ新聞の親会社のオーナーは、米投資銀行ゴールドマン・サックス・グループで、ゴールドマンとパナマ文書のリークに関わりがある」との見方を示しました。
これについて、ゴールドマン・サックスは沈黙を守り続けています。
・・・ちなみに、ドイツにおける世論を主導している主な調査報道機関は、南ドイツ新聞を筆頭に、スピーゲル(SPIEGEL)、ベルテルスマン (Bertelsmann AG:ドイツに本社を置くメディア・コングロマリット)、シュプリンガー(Springer:ドイツ最大の新聞・雑誌・出版コングロマリット)です。
これらのすべては、アトランティクブリュケ(Atlantikbrücke:プロ組織を結合する目的で設立されたアメリカのロビー組織)のメンバーである出版刊行物です。
・・・プーチンや習近平のスキャンダルめいた捏造記事は、単なる“客寄せパンダ”に使われたに過ぎないのです。
ICIJは、ロックフェラーの調査報道ジャーナリスト集団
・・・ICIJは1997年に立ち上げられたジャーナリストが共同で調査報道を行うためのネットワークで、全体を取り仕切っているのは、数々のメディアで調査報道を手掛けてきたジェラルド・ライル。
・・・また、ICIJを創設したのは、テレビ報道番組の元プロデューサーであるチャールズ・ルイス。
ルイスは、1989年に設置された非営利の調査団体「センター・フォー・パブリック・インテグリティ(The Center for Public Integrity=CPI)」の創設者としても知られている人物です。
ICIJは、このセンター・フォー・パブリック・インテグリティによって資金が提供され、組織化されたのです。
センター・フォー・パブリック・インテグリティの主な組織の資金提供者リストには、フォード財団やカーネギー財団、WKケロッグ財団など、世界的大企業の財団の名前が見受けられますが、特に目を引くのが、以下の3つの組織です。
・オープン・ソサイエティー財団(Open Society Foundations:ジョージ・ソロス)
・ロックフェラー・ブラザー財団(Rockefeller Brothers Fund)
・ロックフェラー・ファミリー財団(Rockefeller Family Fund)です。
このように、国際調査報道ジャーナリスト連合 (ICIJ)には、センター・フォー・パブリック・インテグリティを経由して、ソロスの財団やロックフェラー財団からの資金が流れ込んでいるわけですが、もうひとつの大きな支援組織はUSAID(米国国際開発局)で、開発途上国の資金・技術援助を行う国務省管轄の政府機関です。
日本では、在日米国大使館内に設置されています。
USAIDを経由してICIJに流れ込んでくる資金は、米国政府が進めている「組織犯罪と汚職レポート・プロジェクト(OCCRP:Organized Crime and Corruption Reporting Project)」の一環としての活動資金です。
つまり、ICIJのジェラルド・ライルを始めとして、調査報道のジャーナリストたちは、独立した存在ではなく、その本質はロビイストである、ということなのです。
・・・「われわれは、税の不公平を是正するために活動している」(ジェラルド・ライル)ですって? 御冗談を!
・・・NGO「タックス・ジャスティス・ネットワーク(Tax Justice Network) は、2015年に、租税回避を誘導している国の世界ランキングでは、スイス、香港、USA、シンガポール、ケイマン諸島、ルクセンブルク、レバノン、ドイ ツ、 バーレーン、アラブ首長国連邦、マカオ、日本に次いで、パナマが世界第13位の場所であることを明らかにしました。(ソース:Financial Secrecy Index - 2015 Results)
ジャージーやガーンジーなどの古典的なタックスヘイブンに取り囲まれている英国は、世界第15位です。
・・・つまり、「腐敗対策サミット 2016(Anti-Corruption Summit)」に関係しているすべての団体・組織が、ロックフェラーとロスチャイルド、そして英国王室と、なんらかのつながりを持っているということです。
そこから、やや距離を置いて、バチカンのイエズス会も・・・
世界最大のオフショア金融ハブは、ロンドン・シティー
・・・ロスチャイルド家とウィンザー朝(英国王室)・・・世界をステルス支配している同血族の人々は、彼らの可愛い坊や、ディビッド・キャメロンに「腐敗対策会議 2016」のホスト役を務めさせることによって、再び世界中の鈍感な人々をあざけり笑おうとしているのです。
・・・ナイジェリアのムハンマド・ブハリ大統領はサミットの基調演説で、「人種差別主義者であるキャメロンからの謝罪など欲しくない」と言いました。
その代わり、ブハリ大統領は、ナイジェリアの国営石油会社から盗まれた150億~250億ドルの返済を望んでいます。その金は現在、英国の銀行に預けられています。
ブハリ大統領の発言は、もちろん物議を醸し出しましたが、しかし、先進国と発展途上国の間に横たわる決定的な力の違いを、まったく斟酌しない冷酷な怪物として、彼は「腐敗」を適切に表現したのです。
その「怪物」こそが英国王室であり、ロンドン・シティーであると言外に臭わせながら・・・
HSBC(香港上海銀行)、スタンダード・チャータード(Standard Chartered)、ロスチャイルドやバークレイズなどの英国王室にコントロールされた国際金融グループは、ロンドン・シティーをハブにしてタコ足配線 のように広がっているタックスヘイブンで、世界中の暗黒の資金の流れを促進してきました。
・・・パナマ文書問題で重要なことは、モサック・フォンセカ法律事務所の取引報告書に名前があった何千もの個人でなく、世界的なネズミ講を促進している英国王室とロスチャイルドの支配下にある10の銀行です。
それから比べたら、モサック・フォンセカのやったことなど、たんなる悪戯に過ぎないのです。
英国王室は、最も汚れた銀行を使って中国を間接支配している
・・・この悪名高き10の金融機関の中でも、特に評判が悪いのがHSBC(香港上海銀行)です。
HSBC(香港上海銀行)は、「世界でもっとも汚いことに手を染めている金融機関」として悪名を轟かせています。
HSBC(香港上海銀行)は、 中国の阿片戦争の間、英国王室による阿片ビジネスの拡大とともに、その資金の預かり場所として事業をスタートして以来、麻薬の資金洗浄サービスとしては世界でもっとも大規模な活動を行ってきた銀行です。
ベトナム戦争の間も、CIAの麻薬ビジネスの資金洗浄を行ってきました。(「世界でもっとも汚れた銀行」より)
HSBCは、本店こそ香港に置かれているものの、純然たる英国の銀行です。
スタンダード・チャータードや中国銀行とともに、香港ドルの発券権限を持っている英金融最大手のHSBCホールディングス傘下の銀行です。
香港が中国に返還されても、HSBCによって香港ドルを調整することによって中国人民元に影響を与えることができるという点では、中国はいまだに英国王室のコントロール下に置かれているのです。
国際通貨基金(IMF)が、SDR(特別引き出し権)のバスケット通貨の一つに人民元を加える決定を下したのも、HSBCを通じて中国の通貨システムに一定の権限を持っているからです。
習近平が、人民元がSDRの構成通貨に採用されることが決まったとき、真っ先に英国王室に出向いてエリザベス女王に謁見したのも合点が行くことでしょう。
アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立に、アメリカの予想に反して真っ先に英国が手を挙げた理由も、はっきりします。
2020年の東京オリンピックは果たして実現するのだろうか?
・・・この「腐敗対策サミット 2016」を機に、特に関心が高まっているのは、2020年の東京オリンピック関連施設の建設を巡る贈収賄の問題です。
・・・パナマ文書のリークから「腐敗対策サミット」への一大キャンペーンへの流れから見れば、東京五輪を中止させることによって、ロンドンの腐敗根絶への意気込みが並々ならぬ覚悟をもって臨んでいることを世界中にアピールすることができるのです。
これが、タックスヘイブン狩りにいっそうの弾みをつけることになり、国際機関による徹底的な摘発と懲罰的課税(実質的な没収)が正当性を持って世界中の人々に受け入れられるようになるからです。
・・・巨額汚職事件で現職の副会長らが米当局に起訴されていた国際サッカー連盟(FIFA)
また、先月、ニューヨークタイムズが、2014年ソチ冬季五輪で、ロシアのドーピング検査機関元所長のグリゴリー・ロドチェンコフ氏がメダリスト15人を含む多数のロシア選手に禁止薬物を提供していたことを明かしたと報じた件で、国際陸連は今月17日、ウィーンで、ロシア選手がリオ五輪出場に必要なロシア陸連の資格回復の可否を決定する理事会を開催するとのこと。
今年3月、シャラポアの、突然、降って湧いたようなドーピング問題も、思えば、この前振りだった可能性があるのです。
カリブ海につながるビル・クリントンの腐敗の構図
・・・マクラッチー新聞(McClatchy Newspapers)は、ICIJの調査報道に加わっているおよそ350人のジャーナリスト・報道機関の一つです。
そのマクラッチーが4月中旬、パナマ文書から収集した、ある一塊の情報を公開しました。
それは、ビル・クリントンと密接な関係を持っているモサック・フォンセカ法律事務所の顧客についてまとめたものです。
その中で、もっとも目を引くのが、すでに亡くなってはいるものの、ビル・クリントン大統領(当時)の恩赦によって自由の身となった商品トレーダー、マーク・リッチの名前です。
マーク・リッチもまた、ジョージ・ソロス同様、ロスチャイルド財閥の支援を受けて大成功したユダヤ人の相場師でした。
この男は、イスラエルとロシアの二重市民として働き、また、ロシアのオルガルヒとして知られている人物です。
また、CIAに、現金と資源をロシアから巻き上げさせてルーブル危機を引き起こしたロシアン・マフィアとしても有名です。
マーク・リッチは、彼が起こした商品取引会社によって不当に得た富とともにスイスに逃亡しましたが、そこで、その商品会社の株式を売却することによって、 彼の会社は、ロスチャイルドの支配下にあるとはいうものの、鉱山事業の巨人、グレンコア(Glencore)に大化けしたのです。
グレンコア社は、1992年、バハマの石油産業をオフショアに乗り出させた会社でもあります。
マーク・リッチの妻、デニスがリトル・ロックにあるクリントン・ライブラリに45万ドルを寄付した直後、ビル・クリントンによって特赦され晴れて無罪となりました。その日は、ビル・クリントンの大統領としての在職最終日でした。
・・・また、ウォール・ストリート・ジャーナルが有料記事として書いているように、ヒラリー・クリントンも、鉱山事業に関与しており、夫婦そろって汚職に手を染めてきたことは、もはや隠すことができなくなっています。
・・・マカオ拠点の不動産王・呉立勝は、1994年から1996年の間に10回、ホワイトハウスを訪問しています。
呉立勝は、去年、資金洗浄した金を元国連総会議長に渡して買収しようとしたカドで告発されました。
皮肉なことに、ビル・クリントンの偉いところは、アメリカの有権者に対して公約をたびたび破ることはあっても、自分の利害に直接つながっているパートナーとの約束は、きっちり果たしてきた、ということでしょう。
ビル・クリントンの出自の秘密
このように、ビル・クリントンはカリブ海に非常に縁が深い男です。彼ほど、利害関係を持つパートナーにカリブ海のタックスヘイブンを上手に利用させてきた男はいません。
・・・ビルの父親は、彼が生まれる約3ヵ月前に自動車事故で死去した父ウィリアム・ジェファーソン・ブライス・ジュニアということになっていますが、本当の父親はローレンス・ロックフェラーであることは公然の秘密になっています。
ローレンス・ロックフェラーは、ジョン・ロックフェラー2世の三男です。
ジョン・ロックフェラー2世の五男(末子)がCFR名誉会長の、あのデイヴィッド・ロックフェラー・シニア(ロックフェラー家第3代当主)です。
ローレンス・ロックフェラーは、UFO研究家としても有名です。ビル・クリントンもまた、UFOに深い関心を持っています。
もちろん、UFOは存在しません。
・・・ちなみに、地政学のアナリストであり歴史家でもあるウィリアム・タープリー博士(Dr. Webster Tarpley 反グローバリスト)の「オバマ:非公認伝記」によれば、オバマの育ての親は、ブレジンスキーと並んで、このローレンス・ロックフェラーであったということです。
・・・CBSニュースは、ヒラリー・クリントンがユダヤ人であると報じたことがありますが、ヒラリー本人は、それを否定しています。
・・・そして、ここに関わっている人々のすべてが、英国王室、ロスチャイルド・ファミリーと、その息のかかった銀行、そして、ロックフェラーがコントロールしているメディアに、少なからずつながりを持っている、ということです。
・・・バッキンガム宮殿でのエリザベス女王とキャメロンとの立ち話から始まった「腐敗対策サミット 2016」。
これからが、企業メディアの腕の見せどころです。
なぜなら、英国王室と、それに寄り添うロスチャイルド財閥と彼らの銀行、その片割れであるロックフェラー財閥ほど、この世界で腐敗した存在は他にないからです。
彼らの資本によってコントロールされたメディアは、地雷原の中を一歩一歩確かめながら「腐敗撲滅キャンペーン」を展開していかなければならないのです。
これらの人々につながる情報の一切を遮断しながら、タックスヘイブン狩りの世界世論を形成していくのは至難の業です。
・・・腐敗撲滅キャンペーンを展開している人々は、まずは、タックスヘイブンに置かれている資金の中で、テロ認定できる黒い金の洗い出しから始めるでしょう。
そして、G7、G20、OECDで合意を見た国際法によって、それらの黒い金を没収してしまうでしょう。
・・・日本の大企業は、いち早く、このことを社内の幹部会議なりで話し合ってタックスヘイブンから資金を引き上げ、国税に税金を納めることです。
莫大な内部留保を確保している今なら、企業にとって、それほどのダメージにはならないでしょう。
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