通りすがりの○△□241024・白い夢はポツリ 2





人間の目には視野があります。人間は首や体を動かして、ぐるっと見渡すことが出来るので全体が見えているように思ってしまいます。
でも実際は、視野というフレームの中の部分的なものを記憶して、それらをつなぎあ合わせて全体として脳の中で作り直しているんですね。
写真を撮る時にはファインダー、あるいは液晶のモニター画面を見るわけですがそれもフレームです。人間のボンヤリした視野と違って、四角くてハッキリしています。意識と物との違いです。
無限に広がる空間を前にして、人間の脳が作り出すフレームの中の一部分をカメラのファインダー、あるいは液晶のモニターというフレームを見て撮影したものが写真と言えます。つまり、写真は「フレーム・イン・フレーム」の画像なのです。
そう考えると、写真という画像はとても限られた部分しかとらえることが出来ないと言えそうです。たとえ広大な風景を1枚の写真に収めたとしても、世界という空間の広がりは人間から見たら無限ですから、その写真は相対的には世界のごく一部分を写したものと言えると思います。
目の前に広がる景色のある部分に対して、人間の脳が作る視野というフレームによって切り取られることで、美化され「美しい!」と感じさます。さらに写真が作るフレームによって美しさが強化されるのです。
写真は「フレーム・イン・フレーム」の画像だとしたら、世界は二重のフレームによって美しくなると言えるのではないでしょうか。余計なもの、要らないものを排除することで世界は美しくなるのです。

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