「好条件の投資信託を勧められ…本物かニセモノか?見抜くポイントは」という記事を読みました。[外部記事]
元本確保型の投信に批判的な記事です。
それはそれとして、ニセモノ・・・
言葉の問題なんですけどね。ちょっと厳しい表現です。
今回は、この記事の雑感です。
解説の誤り
元記事から引用します。
元本確保型の投資信託は、投資家から預かったお金で外国の社債などの債券を購入します。そして、毎年受け取れる一定の利息から、信託報酬にあたる費用を穴埋めすることで、元本を確保しようとします。
そのうえで、残りの利息で運用を行い、利益が出ればその利益から成功報酬を差し引いた上で投資家に還元します。
私たちが受け取れるお金=債券の利息-信託報酬-成功報酬
さて、どうでしょう。
私たちが受け取れるお金の式にちょっとした誤りがありますね。
「残りの利息で運用を行った結果」が抜けています。利益が出れば利益が乗ってくるはずですから。
途中解約
その他にも気になる部分を引用します。
元本確保型の投資信託の信託期間(運用期間)は10年など、あらかじめ決まっています。この間に中途解約すると、解約控除が差し引かれて損失を被る可能性があります。かなり長い期間、資金が拘束されてしまう点にも注意が必要です。
んー
「解約控除が差し引かれて損失を被る可能性」って、なに?
目論見書を読むと信託財産留保額が0.3%あります。信託財産留保額がかかるのはよくある事ですし、0.3%は特段に大きな数字とは言えません。
それ以外に解約に伴う支出の事項は見当たりません。
なぞの解約控除
目論見書で探せなかった「解約控除」って何のことだろう・・・
信託財産留保額のことかな。元記事の筆者が知っている控除があって、私が気が付いていないだけなのかな。それとも元記事の筆者がありもしない控除を持ち出しているのかな。
腑に落ちない思いです。
そもそも投信で「解約控除」って初めて聞くんです。解約控除があるなら目論見書に書かれているはずです。目論見書に書かれていないコストを被せて投資家に損をさせたら大問題になります。
思うこと
たしかに元本確保型はコストやリターンの点で分が悪いです。
ただ、元記事は「本物かニセモノか」という煽り気味のタイトルですし、途中にも煽り気味の言葉がちらほらあります。
その一方で事実をベースにした解説はどうなんだろうと思えます。
投資家にとって必要なのは事実と解説であって、煽りではないですよね。
私も元記事も、元本確保型はコストやリターンの点で分が悪いという点では同じだと思いますが、アプローチはだいぶ違うなと感じました。
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