どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは周藤蓮さんの「髭と猫耳」です!
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ストーリー A
内容は、獣種と呼ばれる人体に獣の性質が発現する現象が広まった世界。獣種を持つ人々はそれ以外の人々から差別されながら生きていた。猫の形質を持つエミリアは学院に通う18歳の少女。卒業単位を全て取得したことをきっかけに自分探しの旅に出ることに。屈強な髭執事のロイドと共にまだ知らない世界を見て回る…精霊や怨霊と出会い、獣種が迫害されるのを目にしながらエミリアはなにを思い旅をするのか…とこんな感じです!

〜猫耳令嬢は屈強執事と旅に出る〜
周藤蓮さんの新作!電撃文庫以外からは初めての作品になりますね!令嬢にしてはちょっとかなり落ち着きのないエミリアと屈強で髭がクールなロイドの旅を存分に楽しませていただきました!面白かったです!
学院卒業に必要な単位を2年間で全て取得し、自分探しの旅を始めたエミリア。そしてそのお供のロイド。2人は旅先で様々な現象や魅力的な人々に出会いながら旅をします。まずなんといっても文章ですよね…周藤さんの文章は電撃文庫から発売されている2シリーズもそうなんですけど、とにかく巧みという表現がぴったりなんですよ…野宿をするという描写一つにとってもリアリティがありながら、かつ生の人間がそこにいるかのような臨場感があり、自然を感じる質感がある。流石の文章でとにかくどんどん読ませてくれます。エミリアとロイドの旅はとにかくハードでしたね。旅の始めには精霊関連の事件い巻きこまれ、たまたま出会った学院の知り合いに巻きこまれて?遺跡の探索をしたり…でもその中で見せるエミリアの生き生きとした表情であったり、なんだかんだいってエミリアのことが心配でとても大切なロイドの思いやりであったりそういう2人の関係性がすごく楽しいです!そして世界に蔓延る獣種差別というものを徐々に実感するエミリア…もちろん獣種であるエミリアは令嬢でありながらもそうした理不尽さを知ってはいると思うのですが、旅先で彼女が味わう差別はより棘を感じるものでしたね…でも終盤で彼女が見た景色は、世界がちょっとずつ変わっていることを知るきっかけに…世界はすごく綺麗で知らないことはたくさんあって、でもそれだけじゃなくて残酷なことも汚いこともたくさんある。そんなことを感じさせてくれる素晴らしい旅ものファンタジーでした!面白かったです!

キャラ A
エミリアは猫耳を持つ貴族令嬢!令嬢ながらなかなかにアグレッシブガールで、重たい荷物を持って平然と旅はするわ色んな問題に首をつっこむは…ロイドさんも気苦労が多そうですねwロイドはエミリアが小さい頃から一緒にいる執事。屈強で実際に荒事にも強く、髭も相待ってクールでカッコ良かったですね!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
素晴らしい旅ものファンタジーでした!エミリアとロイドの関係が心地よく巧な文章も相待ってずっと読んでいられます!2巻!ありますよね?待ってます!

どんな人にオススメか?
旅ものファンタジーを読みたい方は!綺麗なだけではない世界で自分探しの旅をするエミリアとロイドの姿は読む人の心にきっと何かを残してくれるはずです!気になったかたは!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



髭と猫耳



著者



周藤蓮



レーベル



星海社FICTIONS



ISBN



978-4-06-521284-4


表紙の画像は「版元ドットコム」様より