カテゴリ: ファンタジー(現代要素多め・現代異能)

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは服部大河さんの

「はじめよう、ヒーロー不在の戦線を。」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、困っている人を助けたり壁ドンしたりと主人公的な行動をすることで力が増す兵器・スターゲイザー。そんなスターゲイザーのパイロットである小日向茜は世界を侵略する怪物・宇宙怪獣との戦いの末に命を落とした。茜の死後、いつまでも茜がいないことの絶望から抜け出せずに1人引きこもる高橋嗣道。そんな彼の前に突然現れたのはスターゲイザーを作ったという天才美少女科学者の山田麒麟。彼女はスターゲイザーの後継者として嗣道のことを茜が指名したといい彼に宇宙怪獣と戦うことを求める。果たして嗣道は茜の意思を引き継いで世界を救うことができるのか…とこんな感じです!

〜主人公がいなくなった世界で〜

第36回ファンタジア大賞金賞&細音啓特別賞受賞作!表紙が印象的で発売前から楽しみにしていました!かなり荒削りな印象を受けましたが「作者がやりたいことはこれだ!」が120%伝わる熱いロボットものとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。茜を失った嗣道の前に麒麟が現れるところから物語が始まります!嗣道にとってそして世界にとって圧倒的主人公だった茜が死んで一年。何もできずにただ絶望して引きこもることしかできない嗣道。良くも悪くも序盤からここまでかっこ悪い主人公は久しぶりに見ましたね…そんな彼の前に麒麟が現れて、茜がスターゲイザーの後継者に指名していたからと彼を戦いに連れ出そうとします。ここでも嗣道はかっこ悪くて茜がいない世界に意味はないとか世界の危機でも戦いたくないと言います。この辺りは0年代みというかきみと僕と世界的なノリを感じますよね。戦うヒロインと見守ることしかできない主人公のその後の物語というか…でもこういうの好きなので序盤の刺さったポイントの一つでしたね!茜がいない今、宇宙怪獣とまともに戦えるのはスターゲイザーの後継者である嗣道しかいない。スターゲイザーに乗る前も駄々をこね乗ってからも茜のことを言い訳に真っ直ぐに戦えない。そんな彼が麒麟をはじめ周囲の人々と再び関わりを持つ中で自分の中の茜と向き合い、彼女を乗り越えて戦えるようになる過程がすごくよかったですね!終盤では茜の因縁の相手である宇宙怪獣と戦うという激アツシーンも最高でした!色々気になるところはありましたが、それをねじ伏せる作者の「これがやりたい!」という物語が存分に伝わってくる作品でした!面白かったです!

キャラ A
嗣道は最初は死ぬほどダサかったんですけど、徐々に茜のことを乗り越えて成長していく過程がよかったですね!すごく主人公してました!麒麟をはじめとした周囲のキャラももちろん魅力的だったんですけど、やっぱり茜がこの物語の主人公でしたね。もうこの世にいないのにこのキャラクター性は反則ですよ…

最後に
作者のこれがやりたい!が存分に伝わる熱いロボットものでした!新人賞受賞作らしい荒々しいエンタメをガツンとくらわせていただきました!

どんな人にオススメか?
熱い物語が好きな方は!ロボットものとして見るとロボットのイラストがなかったりで若干物足りないかもしれませんが、とにかく作者の熱量がこれでもか!と伝わる作品です!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

はじめよう、ヒーロー不在の戦線を。



著者

服部大河



レーベル

富士見ファンタジア文庫


ISBN

978-4-04-075615-8

表紙画像のリンク先


どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは綾里けいしさんの

「死神公女フリージアは、さよならを知らない」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、異世界と現代が繋がった世界。異世界からやってきた死神公女のフリージアは現世の死を知るために、人の死期がわかる黒郎夏目と一緒に様々な死を看取る旅をする。寿命という概念がないフリージアは果たして死を知ることができるのか…とこんな感じです!

〜死を知りたいフリージア〜

綾里けいしさんの新作!綾里さんの作品を読むのは「スタァ・ミライプロジェクト」以来ですね!今作はフリージアと夏目が様々な人たちの死期を見届ける連作?短編集として楽しく読ませていただきました!面白かったです!
今作はいくつかのお話で構成されます。青年とおばあさんの話。クスリと少女たちの話。仮面舞踏会で起こる事件の話。花が人体に宿った人のお話…それぞれ何かしらの事情で死期が近い人たちをフリージアと夏目が見届けるという展開で物語は進んでいきます。基本は大食漢のフリージアが大いにご飯を食べたり、夏目と賑やかに軽口を叩き合ったり、死にまつわるエピソードを解き明かしていくというスタイルでお話は進んでいきます!それぞれのお話は異なるベクトルで印象的でしたね…個人的には青年とおばあさんのお話と体に花を宿した女性のお話が好きでした。こういう物語に弱いんですよね…230p弱の物語かつ短編ということでなかなかネタバレなしで語ることができないのですが、読んだ人にじわっとした離れられない読後感を残すような作品で最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
フリージアは大食いで賑やかで死を纏ったような雰囲気の女性。基本は賑やかで楽しい女性なのですが、死を目の前にするとまた雰囲気が変わってみていて飽きない女性でしたね。夏目は人の死期がわかるという能力の持ち主でフリージアの相棒として日常でも非日常でもいい働きをしていました!各話に登場するキャラも魅力的でした!

最後に
死にまつわるお話が集められた短編集として楽しく読ませていただきました!1巻完結とのことですので綾里さんの新たな作品楽しみにしています!

どんな人にオススメか?
死にまつわるちょっと不思議なお話が読みたい方は!フリージアと夏目の会話はテンポがよくてよんでいて楽しいですし、死に関する各話のラストも印象的でした!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

死神公女フリージアは、さよならを知らない



著者

綾里けいし



レーベル

角川スニーカー文庫


ISBN

978-4-04-115316-1

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どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは枢木縁さんの

「横溝碧の倫理なき遊戯の壊し方」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、SNSで人気な引きこもりの探偵・横溝碧は妹にスパコンを買われたことで無一文に。仕方なしに突然世界的大企業が主催するデスゲームに参加することに。殺し合いが行われるゲームで碧がとった必勝法は司会の少女を人質に取ること⁉︎姫野心音という少女に手錠をかけた碧は誰も殺さずに賞金だけを目当てにデスゲームに挑むが、主催者に目をつけられてしまい…とこんな感じです!

〜デスゲームは始まる前に解決してしまえばいい〜

枢木緑さんの新作!個人的には初挑戦の作家さんですね!アンチデスゲームの探偵×デスゲームものとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。碧がデスゲームに挑むまでが描かれます!高校生ながらに名探偵としてSNSで騒がれる横溝碧。そんな彼は稼いだお金を全て妹に使い込まれてしまい大金がすぐに手に入るデスゲームに参加することに…序盤から色々ぶっ飛んでましたね…てかスパコン買う妹って何?でもテンポがよくてグイっと引き込まれました!そして碧は世界的大企業が主催するデスゲームに参加することに!しかし彼が賞金を獲得するためにとった方法は真面目にデスゲームに参加することではなく、誰も殺さずに司会の少女・姫野心音という少女を人質にとることで…このあたりはアンチデスゲーム的展開でワクワクしましたね!そして碧は心音と共に誰も殺さずにデスゲームを攻略していくことに!探偵道具?を使って碧を殺そうとする敵を倒したり、ゲームの裏をついて賞金を大量獲得したり、心音と遊んだり…こいつら本当にデスゲームしているのか?という相手を嘲笑うかのような碧の行動に痺れましたね!探偵という要素を活かした相手の裏を各行動や推理も楽しい!手錠があるとはいえ、なんだかんだ碧に付き合ってあげている?心音も可愛かったです!妹が裏でハッキングなどでサポートしていくのもよかったですね!終盤はゲームの主催者に目を付けられた碧がピンチに…まぁ本神ピンチとも思ってなさそうですけど…鮮やかな展開を見せてくれる碧はかっこよかったですし、どうしようもないラストでまたやられちゃいましたね!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
碧は探偵としての能力が凄まじくて反則級でしたね…なんでも見ればわかる状態でした。でも陰キャで女心がわからず完璧なのにどこか人間臭いところもあり、その両面が魅力的でしたね!心音は図らずとも碧と一緒に行動することになってしまったデスゲームの司会者の少女。辛い過去があったり今に絶望していたりしますが、時折見せる女の子らしいところが魅力的でしたね!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
アンチデスゲーム探偵×デスゲームものとして楽しく読ませていただきました!これはぜひ2巻も読みたいですね!ラストがアレでしたし…続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
アンチデスゲームものと聞いてピンと来た方は!人を殺さないというデスゲームの真逆を行く碧のスタイリッシュな賞金獲得劇はハマる人はハマるはず!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

横溝碧の倫理なき遊戯の壊し方



著者

枢木縁



レーベル

MF文庫J


ISBN

978-4-04-684007-3

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どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは風深模杳さんの

「ソフィア、君は死んでいないのか? ~魔法研究を引退した俺は、北欧王女の婚約者と学園生活を楽しむ……はずだった~」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、魔法の名家・火神家の子として幼い頃から研究者としての道を歩む火神陽太。そんな彼は共に研究者としての道を歩んできたフィンランド王国第四王女のソフィアを婚約する。15歳になり研究者を引退した陽太はソフィアと共に魔法学園に入学することに。しかしソフィアは入学式の前日に亡くなってしまう。失意の底に叩き落とされる陽太だがなんとソフィアは同棲するはずだった部屋にいて…陽太があの時確認した死体はなんだったのか。そして学園都市から出ることのできないソフィアの謎は…とこんな感じです!

〜婚約者は生きている?死んでいる?〜

風深模杳さんの作品!本作がデビュー作ですね!ヒロインが生きているか死んでいるかわからないという不思議な感覚で進む魔法学園ものとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
物語は陽太とソフィアの幼少期からソフィアが亡くなるまでの過程から始まります!昨今珍しい50pを超えるプロローグの中で陽太とソフィアが幼い頃から研究者として成功してきた過程、陽太がソフィアのことを好きになるまでの過程、そしてソフィが亡くなり同棲するはずだった部屋で再会するまでが描かれます。密度が高いながらもテンポ良く読めますね!そして死んだはずのソフィアとの謎に満ちた魔法学園生活が始まります!魔法学園といっても魔法はかなり科学よりで、印象的にはSFに近いですかね?ソフィアが死んだことは死体を見て確認しているのにソフィアは確かに実在する。魔法学園のデータと本人のデータも完璧に一致している。ソフィア本人も死んでないと言う。しかし学園都市の外に出られなかったりと不可解な点も多くて…こうしたサスペンスと魔法学園の組み合わせは新鮮で引き込まれましたね!魔法学園での生活もすごく良くて魔法の授業だったり、魔法を司る五行の家だったり、癖のある教師や先輩だったり…ソフィアが死んでいるのか生きているのか、という軸を支えるお話もすごく楽しかったです!終盤では学園をやめようとするソフィアを一悶着あり…すごくラブコメしつつ魔法を使ったバトルも楽しい盛り上がる展開でしたね!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
陽太は理屈っぽくてちょっと?癖のある感じの男の子でしたね。でもソフィアのことになると頼り甲斐がありました!ソフィアのことをきちんとかわいいと言えるのもグッド!ソフィアはイタズラ好きな天真爛漫な女の子!死んでいるのか生きているのかというミステリアスさはありますが、見ていて楽しいかわいい女の子でしたね!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
一風変わった魔法学園ものとして楽しく読ませていただきました!これはぜひ続きが読みたいですね!ソフィアの謎が解決するまでを見届けたい!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
魔法学園ものが好きな方は!サスペンス要素と魔法学園もの要素の組み合わせがすごく面白いです!なかなか味わえない読後感を味わえるので気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

ソフィア、君は死んでいないのか? ~魔法研究を引退した俺は、北欧王女の婚約者と学園生活を楽しむ……はずだった~



著者

風深模杳



レーベル

MF文庫J


ISBN

978-4-04-684013-4

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どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのはスクイッドさんの

「必中のダンジョン探索 1~必中なので安全圏からペチペチ矢を射ってレベルアップ~」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、日本各地でダンジョンができた世界。不遇と言われる弓使いかつソロでダンジョンに挑む天宮楓は不可視の矢を作る魔法矢という地味なスキルで日々低ランクのダンジョンを攻略していた。そんなある日、必中という矢を放てば確実に命中するというスキルを発現させる。ボス部屋の外から壁を貫通する必中の矢を打ち続けるというチート攻略法により凄まじい速度でボスの攻略が可能になった楓はとんでもないスピードでレベルをあげていくが…とこんな感じです!

〜必中のスキルで爆速レベルアップ〜

第4回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門受賞作!参加させていただいているHJ文庫公式レビュアープログラムの作品です。ありがとうございます。必中の矢でどんどんレベルアップしていく過程が楽しい現代ダンジョンものとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。楓の日常が描かれます。低ランクのダンジョンで弓を使いソロでダンジョン攻略をする楓。地味というか派手さが一切ない渋い感じの戦い方ですね…そんな楓はある日元々もっていた魔法矢のユニークスキルに加えて補足という遠距離攻撃が必ず当たる必中のスキルを発現させます。これにより魔法矢の攻撃が必ず当たるようになった楓はボス部屋の外からボスを討伐するという方法を確立してドンドンとレベルをあげていきます!この辺りから本作の魅力の一つであるサクサクレベルが上がる感じが全面に押し出されてきて読んでいて楽しかったですね!ただボスを倒すだけではなくステータスが上がる過程や、ボスをより簡単に倒すにはどうすれば良いか、より効率的に倒すためにはどうすれば良いかという工夫が楽しかったです!中盤以降は配信者のリーシェをはじめとしたヒロインが登場したりと賑やかになり、終盤ではスタンピートというファンタジー世界では定番の展開もありで楽しく読ませていただきました!

キャラ A
楓はかなり地味なタイプの主人公ですが魔法矢と必中でどんどんレベルアップしていく過程が楽しかったですね。リーシェをはじめとしたヒロインたちはまだ出番が少なかったので今後に期待ですね

最後に
サクサクレベルが上がるのが楽しい現代ダンジョンものとして楽しく読ませていただきました。

どんな人にオススメか?
現代ダンジョンものが好きな方は!サクサクと上がるレベルやボス部屋の外から弓を打ってボスを倒していく過程が楽しい作品です!好きな人はハマるはず!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

必中のダンジョン探索 1~必中なので安全圏からペチペチ矢を射ってレベルアップ~



著者

スクイッド



レーベル

HJ文庫


ISBN

978-4-7986-3610-8

表紙画像のリンク先


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