福井県の北陸自動車道では、大雪の影響で、福井インターチェンジから金津インターチェンジの間の上下線で、午前7時現在、合わせておよそ1090台が立往生していて、福井県は陸上自衛隊に災害派遣の要請を行いました。
中日本高速道路によりますと、北陸自動車道の上り線では、雪による事故の影響で9日から丸岡インターチェンジから福井インターチェンジの間で、通行止めとなっています。
事故のあとこの区間にいた車のうちおよそ330台は区間の外に出られましたが、さらに別の事故が起きて後続の車に立往生が発生し、19時間以上がたつ10日午前7時現在も、およそ80台の立往生が続いています。
上り線ではさらに、金津インターチェンジから丸岡インターチェンジの間でもおよそ220台が立往生しているということです。
また、下り線では、9日夜、福井北インターチェンジ付近と丸岡インターチェンジ付近の2か所で大規模な渋滞が起き、午前1時すぎ、武生インターチェンジから福井インターチェンジまでを通行止めにしました。
しかし、その後もインターチェンジの閉鎖に時間がかかり新たに車が入ってくるなどして、10日午前7時現在、下り線の2か所で合わせておよそ790台が立往生しているということです。
現在、中日本高速道路が、車をけん引するなど立往生の解消に向けた作業を進めるとともに、立往生している車に水や食料、携帯トイレなどを順次届けているということです。
一方、福井県内で、北陸自動車道の立往生など大雪による大規模な被害が出ていることを受けて、福井県は午前4時、陸上自衛隊に車両のけん引などを求めて災害派遣を要請しました。
立往生の男性「精神的にも非常に厳しい状態」
車の立往生が発生している北陸自動車道の下り線の丸岡インターチェンジから南におよそ2キロほどの場所で撮影された映像では乗用車やトラックが複数停車し、道路に雪が積もっている様子が確認できます。
撮影した男性によりますと車の周りの積雪の深さは午前6時の時点で25センチほどあり、除雪しなければ車は動かせない状態だということです。
男性によりますと車は9日夕方ごろに福井北インターチェンジの手前で2時間ほど停車した後、いったんは動いたものの午後8時ごろ福井北インターチェンジと丸岡インターチェンジの間で再び止まってからは完全に車の動きが止まったということです。いつ動き出すか見通しがつかないため、今はエンジンを切って、防寒具を着てしのいでいるということです。
男性は「見通しがつかない状態がつらく、いつ動くのかとにかく情報がほしいです。周りには買い出しできるような場所もなく、精神的にも非常に厳しい状態です」と話していました。