2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

吾妻ひでお 『うつうつひでお日記』

吾妻(あづま)ひでお『うつうつひでお日記』(ISBN:4048539779)。 見どころは,あじまによる模写の数々。頭身が縮んで足首が太くなった「ヘンリエッタ」や「両儀式」や「ちぃ」や「ちせ」や「柚姫」や「葉月」や「木之本桜」や「早坂のぞみ」や「かおなし…

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ツガノガク 『時をかける少女』

古書店にて,ツガノガク『時をかける少女』の第1巻(ISBN:4047136204)を見かけたので購入。『エース特濃』Vol.2(2003年5月)から連載されていたもの。原作者に筒井康隆の名が挙げられているが,アリスン・アトリー『時の旅人 a traveller in time』(ISBN:…

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細田守『時をかける少女』と近藤喜文『耳をすませば』の相同

細田守監督の映画『時をかける少女』を観てきました。 良かった。 特筆すべきは声の演技。例えば随所に組み込まれているキャッチボールをするシーン。「気怠い日常」を表現する場面だが,ここで過剰な演出をされたり,逆に素人芝居をされたら台無しになると…

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大学院はてな :: 無効な普通解雇+無効な懲戒解雇=有効な普通解雇?

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研究会にて,第一工業事件(東京地判・平成18年3月10日・労働経済判例速報1933号19頁)の検討。 原告Xは被告Y社の経理担当者であった者で,小口現金を手提げ金庫で管理していた。 2004年10月14日,XはYから《普通解雇》された。その理由は,(1)残業代申請…

渡辺誠 『もしも宮中晩餐会に招かれたら』

渡辺誠(わたなべ・まこと)『もしも宮中晩餐会に招かれたら――至高のマナー学』(ISBN:4047040193)を読んで,ちょっと気乗りしない時間帯をやり過ごす。 著者は宮内庁の大膳課(言わば厨房)に勤めていた人物。文章が軽妙で面白い。功名心をくすぐる書名だ…

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ガンビアのニンキナンカ

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今日はスペイン語の自主勉強会。BBCが配信しているスペイン語版ニュースを毎週3本選び,最新の時事ネタを輪読している。海外の通信社が配信するニュースを定期的に読んでいると,日本で報道されていることは一面記事ですら些末なことに思えてくる*1。 http:/…

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あさりよしとお 『少女探偵 金田はじめの事件簿』

あさりよしとお『少女探偵 金田はじめの事件簿』(ISBN:4592142535)。4月に出版されていたのに見逃していた……。1999年から翌2000年にかけて『ウルトラジャンプ』誌に連載されていたものの未完となっていた作品が,最終話を描き下ろしての単行本化。 当代き…

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川原泉 『レナード現象には理由がある』

川原泉(かわはら・いずみ)の新刊『レナード現象には理由(わけ)がある』(ISBN:4592142659)は,少女まんが好きならずとも楽しめる短編集。あ,一人称の主体が少年になっているものもあるから,少女まんがでは無いかも……。それ以前に,カーラ教授を〈少女…

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大学院はてな :: 近親婚と遺族厚生年金(改)

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研究会にて,遺族厚生年金不支給処分取消請求事件の検討。ちょうど1年前,第一審*1について討論したことがあるが(id:genesis:20050716:p1),今回は控訴審判決*2が検討対象。 前回は請求を認めなかった高裁判決の原文が出まわっておらず,新聞報道を頼りに…

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仲正昌樹 『松本清張の現実と虚構』

文学研での読書会。今回の課題図書は,仲正昌樹(なかまさ・まさき)『松本清張の現実(リアル)と虚構(フィクション)――あなたは清張の意図にどこまで気づいているか』(ISBN:4828412549)。 清張作品では〈人間〉がリアリティをもっているとされているの…

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古橋秀之 『ある日、爆弾がおちてきて』

古橋秀之(ふるはし・ひでゆき)『ある日、爆弾がおちてきて』(ISBN:4840231826)読了。 いずれも《時間》を主題に取った7本の連作。得てして著者自身による作品解説というのは趣を削がれるものだが,こと本作にあっては〈男の子の時間〉と〈女の子の時間〉…

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刑法には「人を殺してはいけない」とは書かれていない

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かねてより気になっていたことを,つらつらと。取り留めもない話になるけれど。 法律に不慣れな人は,下手に法律を持ち出して議論しない方がいい。べつに「シロウトは法律問題に口を出すな!」というわけではないです。法律は《技巧》の上に成り立っているの…

大学院はてな :: 結婚相手が同業他社に勤めていることを理由とする解雇

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研究会にて,O法律事務所(事務員解雇)事件の検討。 被告Yは名古屋市内で開業している弁護士事務所の経営者(ボス弁)。原告X(女性)はYの事務員であった者。 2002年11月,Xは同じ名古屋市内の別な法律事務所に勤める弁護士と近く結婚することにし,Yに対…

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別冊太陽 『松本清張――昭和と生きた,最後の文豪』

次の研究会では松本清張を題材にします,という連絡が来ました。それで,困ってしまったわけです。どんな作家なのか,まったくもって知らないので。 思い起こせば,最初に読んだ現代ミステリーは綾辻行人でした。たぶん1988年の出来事。高校生だった頃は素直…

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佐藤達夫=木俣元一 『図説 大聖堂物語』

ここしばらくは,就寝前の時間を『図説 大聖堂物語――ゴシックの建築と美術』(ISBN:4309726429)を眺めて過ごしていた。佐藤達夫*1=木俣元一*2の共著。 1140年頃にパリを中心とする〈イール・ド・フランス〉地域で起こった芸術様式――後のルネサンス期の人々…

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大学院はてな :: 組合間対立の中での配転命令

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研究会にて,JR北海道(配転命令)事件の検討。 鉄道旅客事業を営むY社では,労働組合が併存する状況下にある。旧鉄産労と国労の一部が合同して2003年10月に結成された「北労組」(以下,A組合),JR総連加盟の「北鉄労」(以下,B組合)などが存在している…

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