御堂筋線とは (ミドウスジセンとは) [単語記事]

ミドウマッスルライン御堂筋線とは、江坂駅となかもず駅を結ぶ大阪市高速電気軌道（OsakaMetro）の路線である。

概要

路線データ
路線総延長	24.5km
駅数	20
軌間	1435mm
複線区間	全線複線
電化方式	直流 750V （第三軌条方式）
ラインカラー	（臙脂色）
駅ナンバリング	M（Midosuji）

大阪府吹田市の江坂駅から梅田駅･心斎橋駅･難波駅･天王寺駅を通り、堺市北区のなかもず駅を結ぶ。ラインカラーは大動脈をイメージした臙脂色。

江坂駅より箕面萱野駅まで北大阪急行電鉄南北線が伸びており、御堂筋線と相互直通運転を行っている。

大阪市内の主要都市をつなぐ路線でもあるため、黒字額は年間約360億円、営業係数45.5と、公営地下鉄では日本一黒字額が大きい路線であり、莫大な黒字を稼いでいる。このため大阪市高速電気軌道のドル箱路線と言えるのだが、その黒字は一部の赤字路線に食われているのも事実である。

かつてはこの御堂筋線のみが黒字で、他市営地下鉄線の赤字をこいつ一人が穴埋めして支える……というなんとも男らしい活躍を見せていたが、一部の問題児今里筋線を除けば収益が改善、順次黒字化しつつあり、巨大な黒字路線として安定している。

開通当時から17m級車8～12両分（12両対応は梅田駅～なんば駅間の5駅のみ）と、かなり余裕を持ったホーム長･トンネル規格となっていたため、現在の18m級車10連対応･冷房化についてもさほど大きな工事も無く対応できたという逸話がある(開業当時は1両で運行していた)。

大阪の地下鉄第一号として作られた路線であるため、一部の駅は後に作られた各路線とは異なり先進的なデザインが多く用いられている。梅田駅、淀屋橋駅、本町駅、心斎橋駅、天王寺駅の一部は天井の高いかまぼこ状の宮殿型天井に、シャンデリアとまではいかないものの大きな吊り下げ型照明を使用している。

2019年 11月には梅田駅ホームに電車2両分程の巨大なLED モニター「Umeda Metro Vision」を設置、世界一大きな地下設置のLED スクリーンディスプレイとしてギネス認定されている。

2022年 2月には全駅で可動式ホームドアの設置が完了した。

関西は私鉄王国と言われる程私鉄各社が強いが、大阪市内は本線の利用者が圧倒的に多いため、利便性向上と乗客増加のため各社こぞって連絡するようになっている。詳細は駅一覧参照。

かつてPlayStation2向けのソフト「Train Simulator 御堂筋線」が非一般販売ソフトとして大阪市交通局もしくは相互直通である北大阪急行から直接購入できた。御堂筋線と北大阪急行の発売当時の全車両を運転することが可能で、車内アナウンスもリアルタイムで流れる。シリーズ作中で唯一夜間運転が可能なソフトでもあった。現在は販売していないためゲームショップでレアソフトとして扱われている。

運行形態

箕面萱野駅～なかもず駅の大運転系統と新大阪駅（一部中津駅）～天王寺駅（一部あびこ駅･新金岡駅）の小運転系統の2つがあり、これらは基本的に交互に運行されている。

あびこ発の列車は、なかもず駅（大阪市ではなく堺市）まで延伸した際、「大阪市営地下鉄なのに大阪市民が（始発で）座って通勤できないのはけしからん」という理由で残った、という噂がある。が、時代の流れでじわじわと本数を減らされている。

中津発着の列車については利用客の多い梅田駅で折り返せない都合で設定されているが、2駅先の新大阪駅まで行かないことからよく文句を言われている。年々新大阪発着に置き換えられており、土休日にいたっては終電ぐらいでしか行先を見なくなってしまった。

ラッシュの時間帯は2～3分に1本の間隔で運行されており、ほぼ常時どちらかのホームに電車がいる程の過密ダイヤとなっている。発車したと思ったら即座に後続の電車が入ってくるアナウンスが流れてくる。そうした背景もあり、過去には駅掲示時刻表の過密時間帯がばっさり省略される頃もあった。

新型車両の導入について

2022年 8月にバリアフリー制度での値上げを発表した際、御堂筋線の18編成180両について「車両の低床化を目的とした車両更新を行う」と発表した。導入年度は2026年～2036年とみられ、置き換え対象は新20系の21系とみられる。

導入車両については最近中央線に導入された400系になるか、整備の手間を考慮した30000A系になるか、はたまたどちらでもない新型車両になるか、真相は不明である。

使用車両

主にOsaka Metro 車両が全系統、北大阪急行車両が大運転系統で運転される。なお、2024年 3月23日のダイヤ改正以降は、新大阪駅〜天王寺駅間の小運転系統に北大阪急行車両が使われるようになった。

10系(10A系)は2022年 7月に全車引退した。

大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)
- 21系
- 30000系
北大阪急行電鉄
- 8000形
- 9000形

駅一覧

駅番号	駅名	乗り換え・備考	駅所在地
北大阪急行電鉄南北線・M06 箕面萱野駅まで相互直通運転
M11	江坂駅えさか Esaka	※北大阪急行電鉄との共同使用駅（大阪市高速電気軌道管轄）	大阪府吹田市
M12	東三国駅ひがしみくに Higashimikuni		大阪府大阪市	淀川区
M13	新大阪駅しんおおさか Shin-Osaka	東海旅客鉄道：東海道新幹線西日本旅客鉄道：山陽新幹線・東海道本線（JR京都線）・おおさか東線
M14	西中島南方駅にしなかじまみなみがた Nishinakajima-minam igata	阪急電鉄【南方駅】：京都本線
M15	中津駅なかつ Naka tsu	※阪急電鉄の中津駅とは別位置		北区
M16	梅田駅うめだ Umeda	大阪市高速電気軌道：四つ橋線【西梅田駅】（Y11）・谷町線【東梅田駅】（T20）西日本旅客鉄道：【大阪駅】東海道本線（JR京都線・JR神戸線）・福知山線（JR宝塚線）・大阪環状線・おおさか東線【北新地駅】JR東西線阪急電鉄：神戸本線・宝塚本線・京都本線阪神電気鉄道：本線 ※四つ橋線【西梅田駅】・谷町線【東梅田駅】とは乗り継ぎ制度あり		北区
M17	淀屋橋駅（市役所前）よどやばし Yodoya bashi	京阪電気鉄道：京阪本線・中之島線【大江橋駅】		中央区
M18	本町駅（船場西）ほんまち Hommachi	大阪市高速電気軌道：中央線（C16）・四つ橋線（Y13）
M19	心斎橋駅しんさいばし Shin saib ashi	大阪市高速電気軌道：長堀鶴見緑地線（N15）・四つ橋線【四ツ橋駅】（Y14）
M20	なんば駅 Namba	大阪市高速電気軌道：千日前線（S16）・四つ橋線（Y15）西日本旅客鉄道【JR難波駅】：関西本線（大和路線）近畿日本鉄道【大阪難波駅】：難波線（近鉄奈良方面）阪神電気鉄道【大阪難波駅】：阪神なんば線（阪神三宮方面）南海電気鉄道：（NK01）南海本線・高野線
M21	大国町駅だいこくちょう Dai kokucho	大阪市高速電気軌道：四つ橋線（Y16） ※四つ橋線とは同一ホームで乗り換え可能		浪速区
M22	動物園前駅（新世界）どうぶつえんまえ Dobut suen-mae	大阪市高速電気軌道：堺筋線（K19）西日本旅客鉄道【新今宮駅】：関西本線（大和路線）・大阪環状線南海電気鉄道【新今宮駅】：（NK03）南海本線・高野線阪堺電気軌道【新今宮駅前停留場】：（HN52）阪堺線		西成区
M23	天王寺駅てんのうじ Tennoji	大阪市高速電気軌道：谷町線（T27）西日本旅客鉄道：関西本線（大和路線）・阪和線・大阪環状線近畿日本鉄道【大阪阿部野橋駅】：南大阪線阪堺電気軌道【天王寺駅前停留場】：（HN01）上町線		阿倍野区
M24	昭和町駅しょうわちょう Show acho
M25	西田辺駅にしたなべ Ni shitanabe
M26	長居駅ながい Nagai	西日本旅客鉄道：阪和線		住吉区
M27	あびこ駅 Abiko			住吉区
M28	北花田駅きたはなだ Kitahanada		大阪府堺市	北区
M29	新金岡駅しんかなおか Shin kana oka
M30	なかもず駅 Naka mozu	南海電気鉄道：高野線（NK59）泉北高速鉄道：泉北高速鉄道線（SB01）
駅番号	駅名	乗り換え・備考	駅所在地