四つ橋線とは、西梅田駅と住之江公園駅を結ぶ大阪市高速電気軌道(OsakaMetro)の路線である。
「四ツ橋」の片仮名「ツ」ではなく、平仮名「つ」を用いる。
路線データ | |
---|---|
路線総延長 | 11.4km(実キロ) 11.8km(営業キロ) |
駅数 | 11 |
軌間 | 1435mm |
複線区間 | 全線複線 |
電化方式 | 直流 750V (第三軌条方式) |
ラインカラー | (縹色) |
駅ナンバリング | Y(Yotsubashi) |
大阪市北区の西梅田駅から本町駅・なんば駅を通り、同市住之江区の住之江公園駅を結ぶ路線である。正式名称は高速電気軌道第3号線。ラインカラーは大動脈な御堂筋線に対して静脈な意味や、御堂筋線より海側を走っている為、縹色である。
開業は1942年5月10日、大国町駅から花園町駅までの一区間のみであった。その後は堺市方面に延伸していくが(1956年6月1日:花園町~岸里間、1958年5月31日:岸里~玉出間開業)、この路線(3号線)は御堂筋線(当時は1号線)と大国町駅で接続する支線的な存在であり、元々梅田方面への延伸は全く考えられていなかった。
この状況が一変するのは、1957年5月20日に南海電鉄が南海本線を難波手前で分岐し、大阪球場(現:なんばパークス)西側の新川下水跡を北上して湊町駅(現:JR難波駅)付近から西横堀川の下を梅田まで走るという路線(南海西横堀川線)の申請を行ったことによってである。
この時期にはまだ2号線(現:谷町線)も開業しておらず(東梅田~谷町四丁目間が1967年3月24日開業)、1号線の大混雑は苛烈そのものであった。モータリゼーションの進展により大阪市電の存廃も問われる事態になっており、1962年6月27日から都市交通審議会大阪部会が開催され、大阪圏の高速鉄道網の再検討がなされた。同年11月22日に都市交通審議会大阪部会は意見をまとめ、同年12月3日に「大阪市高速鉄道第1号線の輸送限界に対する方策に関する中間決定」が出され、ここで3号線の西梅田~大国町間の建設が提言された。
当時の南海がどこまで本気だったかは分からないが、同年9月に南海は申請を取り下げてしまう。ただ、大阪市を動かしたという意味で、この申請には大きな意義があったのかも知れない。
西梅田~大国町間は、御堂筋線の混雑緩和のために建設が急務とされていたためか、異例のスピードで特許を得ることが出来た。特に利用客の多い難波駅と梅田駅は既設ターミナルに出来るだけ近づけたかったが、諸事情により現在の位置で建設されることになる。そして、先の都市交通審議会からわずか3年後の1965年10月1日に西梅田~大国町間が開業した。
駅位置が異なるため、駅名は1号線と異なるものになったが、東西方向の路線が新規開業するのに伴い、駅名も統合された(信濃橋駅→本町駅(1969年7月1日)、難波元町駅→難波駅(1970年3月11日))。ただし、四ツ橋駅は長堀鶴見緑地線の開業で心斎橋駅と改札内乗り換えが可能になったが、駅名はそのまま残った。
なお、肥後橋駅は現在でも淀屋橋駅と改札内乗り換えが不可能だが、両駅は同一駅扱いされている。
1972年11月9日に玉出~住之江公園間が開業し、全通した。
ちなみに、玉出~住之江公園間は元々の計画には存在しなかったが、1968年9月30日に廃線となった大阪市電阪堺線(私鉄の阪堺電鉄を買収)の代替路線として、この区間が開通した。
かつて西梅田駅から先、西梅田・十三連絡線(仮称)、阪急新大阪連絡線(未成線)を経由して新大阪駅まで延伸する構想があった。途中駅は大阪駅(北ヤード)、十三駅となる予定だった。ただ、阪神本線が延伸のための障害となっていることや、阪急が新大阪連絡線をなにわ筋線との直通に変更することとしたため、この構想は事実上消滅している。
朝ラッシュ時は2-3分間隔で日中は6-7.5分間隔で運行される。土休日には住之江公園のボートレース需要があるため、夕方の運転本数が土休日でも平日の夕ラッシュ時並みの本数であるという特色がある。朝もそれなりに運転本数は増えるが、夕方ほど多くはない。
西梅田駅から住之江公園駅まではほとんどが直通運転だが早朝と夕方のラッシュ時には車両基地のある北加賀屋駅止まりや同駅発の電車がある。
大阪市高速電気軌道の中で4番目に利用者が多いが長らく赤字経営が続いていた。2013年度にようやく黒字転換したが、年間黒字は2.8億円と、御堂筋線の黒字額 の1%程度に過ぎない。また黒字達成の主な要因が日中の運転本数削減(平日5→6分間隔、土休日6→7.5分間隔)によるものであったことから、手放しでは喜べない側面もある。
駅番号 | 駅名 | 乗り換え・備考 | 駅所在地 | |
---|---|---|---|---|
Y11 | 西梅田駅 にしうめだ Nishi-Umeda (ヒルトンプラザ前) |
大阪市高速電気軌道:御堂筋線【梅田駅】(M16)・谷町線【西梅田駅】(T20) 西日本旅客鉄道: 【大阪駅】東海道本線(JR京都線・JR神戸線)・福知山線(JR宝塚線)・大阪環状線・おおさか東線 【北新地駅】JR東西線 阪急電鉄:神戸本線・宝塚本線・京都本線 阪神電気鉄道:本線 ※御堂筋線【梅田駅】・谷町線【西梅田駅】とは乗り継ぎ制度あり |
大 阪 府 大 阪 市 |
北区 |
Y12 | 肥後橋駅 ひごばし Higobashi |
京阪電気鉄道【渡辺橋駅】:中之島線 | 西区 | |
Y13 | 本町駅 ほんまち Hommachi |
大阪市高速電気軌道:中央線(C16)・御堂筋線(M18) | 中央区 | |
Y14 | 四ツ橋駅 よつばし Yotsubashi |
大阪市高速電気軌道【心斎橋駅】:長堀鶴見緑地線(N15)・御堂筋線(M19) | 西区 | |
Y15 | なんば駅 Namba (なんばウォーク前) |
大阪市高速電気軌道:千日前線(S16)・御堂筋線(M20) 西日本旅客鉄道【JR難波駅】:関西本線(大和路線) 近畿日本鉄道【大阪難波駅】:難波線(奈良方面) 阪神電気鉄道【大阪難波駅】:阪神なんば線(三宮方面) 南海電気鉄道:(NK01)南海本線・高野線 |
中央区 | |
Y16 | 大国町駅 だいこくちょう Daikokucho |
大阪市高速電気軌道:御堂筋線(M21) ※御堂筋線とは同一ホームで乗り換え可能 |
浪速区 | |
Y17 | 花園町駅 はなぞのちょう Hanazonocho |
西成区 | ||
Y18 | 岸里駅 きしのさと Kishinosato |
|||
Y19 | 玉出駅 たまで Tamade |
|||
Y20 | 北加賀屋駅 きたかがや Kitakagaya |
住之江区 | ||
Y21 | 住之江公園駅 すみのえこうえん Suminoekoen |
大阪市高速電気軌道:南港ポートタウン線(P18) | ||
駅番号 | 駅名 | 乗り換え・備考 | 駅所在地 |
大阪市高速電気軌道・ニュートラム | ||
---|---|---|
御堂筋線 |
谷町線 |
四つ橋線 |
中央線 |
千日前線 |
堺筋線 |
長堀鶴見緑地線 |
今里筋線 |
南港ポートタウン線 |
掲示板
6 ななしのよっしん
2021/10/14(木) 01:39:21 ID: 81fJ4+Jrhd
また黒字達成の主な要因が日中の運転本数削減(平日5→6分間隔、土休日6→7.5分間隔)によるものであったことから、手放しでは喜べない側面もある。
新型コロナ禍で「実は真昼間って前から乗車率悪かったから実態に合わせて減便します」という路線が多い中、それ以前から経費削減して黒字転換するっていうのはかなり先見性があったと思う大阪市交通局。
7 ななしのよっしん
2023/02/12(日) 21:14:36 ID: TukaDEJQ0u
>>5
ラッシュ時のみ全線運転で、閑散時間帯は大国町~住之江公園間折り返し説は…さすがに無いか。
※一応大国町駅には西梅田寄りに渡り線があるので物理的に不可能ではない。
8 ななしのよっしん
2023/04/16(日) 01:31:59 ID: 81fJ4+Jrhd
>>5
四つ橋線ですら駅が変なところにあるって言われるのに、うめきたホームとJR難波を結ぶ路線にわざわざ乗るやついないと思う。
JRユーザーは地下鉄と運賃別立てにならずに済むから流れてくるかも!?
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最終更新:2025/01/11(土) 04:00
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