ギエピー!とは、「月刊コロコロコミック」等にて連載中の、穴久保幸作が描く異次元ポケモンギャグマンガ『ポケットモンスター』に登場する、かわいくないピッピの決め台詞(断末魔の叫び)である。
基礎データ | |||
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名前 | ピッピ | タイプ | ノーマル / ― |
英語名 | Clefairy | 高さ/重さ | 0.6m / 9.9kg |
分類 | ふしぎ | とくせい | メロメロボディ |
全国図鑑 | -- | マジックガード | |
ジョウト | -- | グループ | ようせい |
ホウエン | ― | 孵化歩数 | 2560歩 |
シンオウ | -- | 性別比率 | ♂25% : ♀75% |
世代 | 第1世代~ | 努力値 | HP+2 |
進化 | けつばん→ ピッピ(レベルアップ)→ ピクシー(つきのいし) │ ※突然変異した場合のみ → ミュウスリー(?) |
ゲーム『ポケットモンスター』が発売される少し前、コロコロ編集部に一件の依頼が届いた。
「ピッピが しゅやくの まんがを かいてほしい !」
当時アイドル路線を歩むことが想定されていたピッピに対するゲームフリークからの依頼であった。
ゲーフリから小学館に託されたこの願いは、「コロコロ」に連載を持つ、ある実力派作家に委ねられることになった。
その作家は…かつて「月刊コロコロコミック」にて「熱血硬派くにおくん」の漫画化作品「俺は男だ!くにおくん」を手掛けた漫画家、穴久保幸作であった。穴久保はポケモンを理解しているのかしていないのか、とにかく「くにおくん」と同じノリで漫画を描き始めた…そして生まれたのが、ポケモンずかんでスッパマンみたいな表情をしているあのピッピである。
当初は『ふしぎポケモン ピッピ』という名前で連載するが、数ヵ月後に『ポケットモンスター』へと改題し、さらに1996年9月号をもって「別冊コロコロコミック」から「月刊コロコロコミック」に昇格した。
そのため、後のポケモン漫画の源流と言われることもある。
しかし下述のように一部の層には受け入れがたいデザインであったため、この連載作品は一般に「穴久保ポケモン」と呼ばれるようになる。
余談だが、この穴久保ポケモンは上述くにおくんの漫画(11巻)よりも巻数が多い(25巻)。
『出会い編』
この漫画の主人公にしてピッピである。性別はオスである。ちゃんとピクシーに進化はできる。
ときどき、ミュウスリーに分岐進化できたりもする。
身体の大半を顔に使用したデブピッピというデザインは、読者をして
「本当にピッピなのか?」
と確認させたくなるほど、元のピッピのかわいさが消え失せたデザイン+デブポケモンという設定だった。
実際はそれほど太ってはいないようにも見えるのだが…。
この反則級の強さ、初期技にバリアーがあったりとそのフリーダムさゆえに専門家からは、このピッピが『けつばん』から進化したのだと唱える声も少なくない。
ことの始まりはマサラタウンのトレーナーの一人レッド「本名・赤井 勇(あかい いさむ)」が一目惚れし、当時の御三家、フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメを押しのけて大抜擢!
当時の子供たちの期待を色々な意味で裏切り、意気揚々と旅に出発する所から始まる。
正規プレイでは絶対に受け取るはずのない最初のポケモンでスタートしたとはいえ、「コロコロ」の看板を背負うことを期待された漫画であることには変わらない。読者も期待に胸を膨らませた。その期待に対して穴久保ポケモンは、
当然のように人語をペラペラと話すポケモン達と
トキワの森にミュウツーが普通に野生ポケモンとして登場するという形で答えたのだ。
アニメのホウオウ、ポケスペのミュウと同じくいきなりの伝説のポケモンの登場、さらにこの漫画のポケモンたちは当然のように言葉を話し(語尾にポケモンの名前の一部をつける)、
例)
エンテイ「わたしにかなうと思っているのかテイ!」
ルギア「命をかけてかかってこいギア!」
シェイミ「みんなミーについてくるでシェイ!」
なぜか唯一言葉を話せないピカチュウが浮いているという異様な光景が読者に襲いかかったのである。
また、小さいお子様に配慮してポケモン漫画ではおろそかになりがちな相性についても
という、レッドのフォローが異様な輝きを放つ展開を見せていた(流石にこれは単行本で「や、やばい。強力な攻撃だ!!」に修正されている)。
果てには今やポケモンの代名詞ともいえるピカチュウに野グソをさせ、それをピカチュウの顔に叩きつけるという荒業までも披露し、元祖ポケモン漫画としての風格を表すことに成功した。
(全国の女子高生とピカチュウファンのために一部修正を入れさせていただきました。)
主人公に立ちはだかるライバルは付き物である。もちろん個性豊かなライバルたちが待っていた。
彼らは初代編から金銀編まで活躍したが、いつの間にか登場しなくなってしまった。
今ではヨシノシティにて牛丼屋を経営していると解釈せざるを得ないのが現状である。
ちなみに金銀編、ルビー・サファイア編、ダイヤモンド・パール編にも、
…といったライバルトレーナーになりえるトレーナーは出てきたものの、数えるほどしか出てきておらず、むしろ博士が出てきた話のほうが多いという、この漫画が一体誰を対象にして描かれているのか根本的な疑問が産まれてしまう結果となった。
ご存じ、ポケモン学会では名の通った彼ら。もちろんこの漫画でも欠かすことのできない人たちばかりである。
またこの他にも、穴久保ポケモンオリジナルのユニークな博士や刑事ハンサム。
果てにはキンセツシティの5大おやじである、
『シンガーそんぐおやじ、メルヘンおやじ、でんせつおやじ、グッズこうかんおやじ、ナウイおやじ』
といったオヤジたちを異常なまでに出演させるなど、信頼のオヤジ率は常にナンバー1である。
NGワード:需要
原作のゲームでも個性豊かな人柄で人気の人たち。しかしここでも穴久保ポケモンは…
カスミだと言って筋肉質の姉御を出すという、性格改変に飽き足らず、外見改変まで行ってしまったのである。
マサキの顔は転送装置から出てきても怪物の顔のままだった。
その後の金銀編では何事もなかったかのように原作通りの顔で出てきたという離れ業もやってのけた。
エリカはシルフカンパニーの社長令嬢という、エリカ様状態。サカキはまさかの双子設定。
ポケモン屈指のミス・名言『してんのう・カリン』には「四天王が修行してんのしってんの!!」と言わせ、MISS・迷言として新たなる可能性を見出させた。
その後、ジムリーダーの露出はルビー・サファイア編のテッセン以降途絶え、ストーリー性が失われた。
これはホウエン地方で最初に戦うセンリをただの酔っ払いおやじ化したり、トウキをぺリッパー型便器にハマったデブキャラにして苦情が殺到したためという説が濃厚である…。
その後シンオウ編にて、久々にジムリーダーヒョウタが血の気が多いキャラとして描かれた。
手書きMADなどではなく本当にこのピッピがどう転んだのか、ポケモンアニメに出演したのである。
『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』第86話「映画はバクーダに乗って!!」にて、“昔見て面白かった映画”として、この作品のピッピ(CV:山口眞弓)レッド、ピカチュウが登場した。
くれぐれも言っておくが、ネタではない。マジである。(ただし、「ギエピー」とは言っていなかった)
詳細は関連動画を参照。
しかしながら、この物語は主人公がポケモン図鑑を完成させてポケモンマスターになるという偉業を後にも先にも今現在、唯一達成した漫画なのである。
そしてその後、数々の偉業を成し遂げたピッピがロケット団の放ったミサイルに特攻し派手に散るという主人公死亡エンドが待っていた…。
初代編は…。そう、初代編は…。
死んだはずのピッピは直後の号であっさり生還を果たし、その後も金銀編、ルビー・サファイア編とシリーズを変えて連載は続き、現在に至る。
この漫画の非常に力の入った画。「ヒ、ヒエー!」「やろー!」「ウップ」などの覚えやすい数々の名台詞。
初代編でのピッピとピカチュウのいとこ設定、サワムラーとエビワラーの兄弟設定等、後のタマゴグループを暗示しているとしか思えない発想。金銀編にて、いち早くポケモンコンテストを漫画に登場させるほどの想像力。
何より他の漫画とは違い、参考となる漫画が何もない所から始めた、後にも先にも最初で最後の漫画でもあることを踏まえると、この漫画も決して馬鹿にしたものではないと言えるのではないだろうか。
もっとも、ゲームフリークのピッピアイドル化計画を見事に粉砕したのも99%この漫画が原因であると、つーか、そうとしか思えないのも事実ではあるが…。
…というか、このノリはどう見ても「くにおくん」のノリそのまんまです。本当にありがとうございました。
当時のコロコロ読者であった子供たちからはギャグタッチのポケモン漫画ということで一定の評価や支持を得ており、曲がりなりにも穴久保氏は20年以上もその声援に応えているのである。
設定の誤解は多少あれど大筋では問題がなかったことから、単に初期連載の時点でポケモンの知識がまだ欠如していただけであろう。このことは、初代ポケモンの発売日(1996年2月27日)と連載開始日がたったの1日違いとほぼ同時な事からも(連載が始まった別コロ4月号は同年2月28日発売な為、作者の執筆初期にゲームはまだ発売されていない事になる)裏付けられる。
また、ピカチュウがまだ全然知名度を持たなかった時期にピカチュウをレギュラーへ大抜擢したという隠れた偉業も忘れてはならない。他のポケモンがギャグに徹する中、「ピチュピチュー」と鳴くその姿はう○ここそすれど頭がよく素直という設定で読者にピカチュウという可愛いポケモンが存在する事を伝えたのである。
「原作にそこまでこだわらない、そもそも(連載開始時期からしても)ポケモンそのものを知らない」読者向けの漫画を描き、それがコロコロ読者へとしっかり受け入れられ、子供達がポケットモンスターというゲームに興味を持ち最初期のポケモンブームに繋がったという事実は特筆しておかなければならない。
ポケモンという存在に興味を持たせる為に連載が始まった漫画と、ポケモンが人気だから連載が始まった漫画では役割は当然違う。この漫画がなかった場合、他のポケモン漫画も存在してなかった可能性すらあるのだ。
コロコロアニキ2018年冬号のポケモン特集の一環として、本作の連載20周年を記念した漫画が掲載されたが、まさかの自己ツッコミ漫画であった。
ネット上での評価や「ギエピー」の呼称は穴久保氏もしっかり認識しているらしく、連載初期の「第2話に登場した、実在しないポケモン」「ハゲなオーキド博士」「ミュウスリー」「ピカチュウの野グソ」など話題のネタの一部を取り上げ、作中のポケモン達がピッピやレッドに謝罪会見を強要すると言う内容だった。
とは言え、単なる自虐漫画では終わらず、最後はピッピが「30年、40年と連載は続くので応援よろしくッピ」と宣言し、ツッコミ所満載を自認した第1巻の電子書籍版と最新刊の宣伝で終了した。
上記の号発売の数日後、ニコニコ生放送で公開されたコロコロ生アニキ#6に穴久保氏が登場し当時の事情を語った。
『くにおくん』の突然の連載終了と本作の開始を同時に告げられたとの事だが、上述した通り当時はゲーム発売前。穴久保氏もその時までポケモンの事など知る由も無く、加えてやはりろくな資料が無かった事を明かした。なんと連載の話が持ち上がった当初の資料では御三家、ピッピ、ピカチュウの5匹しか分からなかった、モンスターボールの設定すら無かったとか。当然、ゲーム発売前なので他所から予備知識を得る事も出来ず、そのまま極めて見切り発車的な形で連載が始まり、氏はその結果「事故が起きた」と表現している。
また、主役ポケモンについても揉めたらしく、穴久保氏はピカチュウが良いと主張していたが、担当に言い負かされてピッピに決まったとの事(エッセイによると、ピッピをデブでアホにしたのも担当の指示だったとか)。実際、そのピカチュウは今やポケモン界のスターなのだから、やはり氏に先見の明があったと言える。だが仮に主役になっていたらどうなっていた事か…。この経緯は翌号のコロコロアニキでもコミック・エッセイ『コロコロ時代』枠にて、穴久保氏自身に漫画化された。
ちなみに氏によると「ギエピー」の正しい発音は「ピー」の語尾を上げるとの事である。お間違えの無いように。
伝説は終わらないッピ。
掲示板
531 ななしのよっしん
2024/05/27(月) 13:19:46 ID: x9/6J+5rq0
初期の頃(カントー編)は資料が少なかったからかアレだけど、金銀編になるとホウオウの為に修行するマツバとか、アカリちゃんを看病するミカン等結構原作に忠実なのね
532 ななしのよっしん
2024/09/12(木) 00:56:22 ID: KsSItqFp5F
ギエピーはヒカルやHIKAKINより金の稼ぎ方は知ってる、大金持ちになったら作品的に面白くないから毎回失敗しているだけ
533 ななしのよっしん
2024/09/21(土) 05:50:52 ID: KsSItqFp5F
三中元克ってギエピー!みたいなものなのになんで好かれてないの?
急上昇ワード改
最終更新:2025/01/09(木) 07:00
最終更新:2025/01/09(木) 07:00
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