みかん 単語

1962件

ミカン

1.2万文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

みかん(蜜柑)とは、ミカン科ミカン属の植物、またその植物の実部分の事。日本でみかんと言えば、ほぼウンシュウミカン(温州みかん)の実をす事が多い。この記事ではウンシュウミカンに付いて解説する。

曖昧さ回避

概要

ニコニコ大百科植物
ウンシュウミカン(みかん)

分類 ムクロミカン科ミカン属
学名 Citrus unshiu

Citrusシトロンラテン語古名
unshiu→日本語名から
ミカン科 Rutaceae

みかん - オレンジ - すだち - ダイダイ - - ゆず - ライム - レモン

このテンプレートについて

ウンシュウミカン植物としては木に分類される。
その木に成る果物は、日本の代表的な果物とされ、単にみかんと呼べばそれをす事が多い。原産が鹿児島県長島と推測される事から、欧では"Satsuma"と呼ばれ、手でむけ簡単に食べられることからかなりの人気がある(テレビを見ながら食べられるので"TV orange"とよばれるというのはガセネタ)。

ウンシュウミカンの名は、柑橘類が有名な中国浙江省の温州(ウェンジョウ・うんしゅう)のイメージにちなんだもので、直接の関係はない。

果実

みかんの皮をむくと中に8-18個の袋(じょう嚢)があるが、これには通常種がなく、薄皮ごと生で食べられる。袋の外側には一般に「すじ」とよばれている部分があるが、正式には「アルベド」といい、食物繊維が豊富。

薄皮をむくと多数のいわゆる「みかんの粒」があるが、これは「じょう」といい、果汁が中に詰まっている。

缶詰のみかんの薄皮が余りにもきれいに剥かれているのは、薄いにつけて軟らかくしてから剥いているからである(はその後同濃度のナトリウムで中和するので健康上の問題はない)。物騒な名前が出てくるが、ナトリウムを中和させるとただの食塩になるというのは化学常識である。

食用

生食が最も定番であり、子供でも剥けるという皮の剥きやすさが最大の魅力である。ただ、すじやふくろみ込むのが苦手という人も多かったが、近年はすじふくろがだいぶ薄くなっており、み込みやすくなっている。また、昔は種も混ざることがあったが、今日種はなくなっている。

また、加工品としては果汁が豊富なのでジュースゼリーなどに好まれる。産地なら持て余したみかんを毎搾ってフレッシュジュースに…ということもしくない。

凍らせて冷凍みかんとして食べることもあるが、これは学校給食でおなじみのデザートである。ジュース缶詰にも加工される。ジュース世界において、粒がたくさん入っていることは一つのステータスである。

みかんの皮を燥させたものを陳皮といい、これは七味唐辛子材料の一つで、漢方薬にも用いられる。また「マンダリン」の名でカレーなど香辛料にも利用されることもある。陳皮といえば筑波山麓の福来みかんが知られるが、厳密には「カラタチ」である。

みかんを食べる前に、揉んだりお手玉したり自転車のカゴに入れて走ったりすると、刺によってが減少して甘くなるのはよく知られているが、お湯などで温めるのもよい。

栽培と歴史

みかんみかんというと江戸時代にみかんで大けした紀伊屋文左衛門を思い浮かべる人がいるかもしれないが、その時代にはまだウンシュウミカンは普及しておらず、彼がの中、紀州から江戸まで運んだみかんは、現在のものよりずっと小柄なシュウミカンC. kinokuni)という種類だった。

日本では明治期から広く栽培され、ナツミカン・ネーブルとともに柑橘類三大勢力をなし、その筆頭であった。戦後ハッサクイヨカンも台頭してきたが、未だにみかんは王者の座を譲らずにいる。1世帯当たりの果物年間消費量はバナナ、そしてりんごにも抜かれたとはいえ、まだまだの味覚として存在感を呈している。また、みかん生産県ではみかんは買うものではなく、もらうものという認識があるため、消費量は相変わらず高い。

日本では最も多く生産されている果物で、に暖かい地方で栽培されるが、寒さにもそこそこ耐え、佐渡島でも生産されている。また、みかん産地の特徴といえば、(場所によっては河川沼)に面した急斜面となっているが、これには3つの理由がある。

1つはみかんは太陽を浴びて甘くなるといわれるように、急斜面と面からの反射をふんだんに木に採り入れているのである(加えて石垣、またはマルチシートを使っている産地もある)。2つめははけの問題であり、急斜面にすることで、地面にしみこんだがいつまでも滞ることなく、捌けていくからである(分がたまりすぎるとみかんがっぽくなる)。3つめは、みかんは燥に強い反面、湿気、そして霜には弱い。そのため、通しがよくないと湿気が多くなったり、霜も降りたりしてみかんが育たないのである。また、西側と南側の斜面に産地が多いが、これは場になっても一日の気温が下がりにくい(温暖な時間が長い)ことが関係しており、実際東向きや北向きの産地より寒が少なく、燥を保つことができる。そのため、これらに該当する産地は収穫のい極生種を植えたり、ハウス栽培でみかんを作ったり、別の柑橘類(寒さに較的強い中晩柑。伊予柑はっさくなど)を植えたり、他の果(特にキウイフルーツいちじくが多い)を植えたりしている。

そんなわけで、要な産地のほとんどは太平洋瀬戸内海に面した沿域で、和歌山県愛媛県静岡県が首位を競っており、内外で不毛な争いを続けている。その後熊本県長崎県佐賀県九州勢が続き愛知県広島県福岡県神奈川県三重県が上位10位以内を競っている。その他、大阪府山口県徳島県香川県高知県大分県宮崎県鹿児島県の19府県が産地として扱われる。ちなみに、西日本太平洋瀬戸内海に面して産地に属しないのは兵庫県岡山県沖縄県だけである。また、近畿以西の西日本では鳥取県滋賀県以外にみかん産地(京都奈良島根にも中小規模の産地はある)がある。

最北端は佐渡島南部となっており、ここは明治時代から細々とミカンが自消費用に栽培されていたが、近年温暖化なのか出荷を行い話題となり、産地にもなってしまった。ちなみに、近年の地球温暖化にそなえ、山形県がみかん栽培に挑戦中らしい(同県で一作れない果物がみかんで、果の誇りに賭けているのだろうが、5℃以下の日が続くと枯死するのに正直無茶しやがって…)

みかんは千両みかんなんて落語もあるように、昔はにしか食べることができない食材だった。また、野菜などが乏しい場の重な栄養だったのである。今日でもこたつにみかん(そして)といえば、日本冬の風物詩であり、場にビタミンCの豊富なみかんを食することは理に適っている(また、ふくろごと食べることで保温効果も期待できるという)。しかしながら今日ではハウス栽培の浸透にともない、年中みかんの味をしむことができる。ハウスみかんでは佐賀県愛知県大分県高知県が多く、熊本県愛媛県静岡県和歌山県でもハウス栽培に特化した産地が見られ、ハウス栽培からもブランド産地やブランド品が誕生しているなど、露地物に遜色ない。また、に左右されることが少ないので、安定した品質を見込めるのが強みである(ただし、原油高騰のモロに受けやすい)。一方で、産地では案外、シーズン以外にみかんを食べたりしない傾向が見られる(割高なハウスみかんを買う気がしないから)。

みかんの生産量はコタツの需要低下とともにオレンジ輸入自由化や転作奨励、果物の多様化などによって年々減少を続けていたが、近年は色々と栄養効果が見直されたり(果物一、健康効果を標榜できるようになった)、皮やふくろが薄く、糖度の高く甘いみかんがあちこちで栽培されるなどして、横ばいと微減を続けている。また、個人農家や組合、各JA、共同選果場などの努力もあってブランドみかんがあちこちで開発されている。

みかんの産地とその動向

まずは御三家とも呼ばれている三大産地である和歌山県愛媛県静岡県の近況である

和歌山県

和歌山県2004年から2016年現在に至るまで内一のみかん生産県となっている。江戸時代から続く名産地であり、有田有田擁する有田みかんが全的に知られている(詰めるだけで売上がアップする魔法段ボールも知られるほど)。そして、実は沿いの有田より内陸部に位置する有田の方が生産量が多い(防災上の理由もあるから仕方ないね。「味一みかん」などをブランド化しているほか、新堂みかん田村みかんなどが、その品質の高さで知られている。有田に続くのが海南市町であり、しもつ)みかんは、収穫後に土蔵に貯蔵し、糖度を引き出す蔵出しみかんが特徴、ブランド戦略有田より活発である。他に、田辺市大坊地区を中心として、「木熟みかん 」「」などのブランドを持つ紀南みかんや「ゆらっ子」みかんで売出し中の由良町、若野みかんなど隠れた名産地の日高町(旧川辺町)、極生、生みかん栽培が盛んなJA紀の里ブランドで知られ、観音山周辺など大規模農園も多い紀の川市はっさくでも有名)など、至る所にみかんの産地が展開する。ただ、首都圏での知名度が低い(シェアはだいぶ上がった)ことで、今後いかに首都圏にPRしていくかが課題となっている。一方、お膝元の京阪神では絶対的なブランド力と販売網を持ち、特に有田みかんは現地の23倍近い値段で高級品として販売され、和歌山以上に共選にブランドがついていたりする(県民は「宮原」とか「マルス」とか知らんから)。また、意外に思われるかも知れないが、他の産地が遠すぎて相手にしなかった北海道への売り込みは最も進んでいたため、今も内に流通されるみかんの半数が和歌山産である(毎年有田と下キャラバン札幌市場に遠征し、正直下みかんに至っては大阪よりブランド力が高い)。それから新潟も得意先である(昔、汽車にみかんを乗せて走って行った名残)。

愛媛県

愛媛県2004年台風が原因で、みかん生産から他の柑に切り替えたもあり、以後はずっと和歌山に首位を譲っているものの、依然、柑橘類の生産なら日本一を誇る。また、戦後から南和を皮切りに戦地の首都圏を相手にしてきたため、ブランドみかん戦略が活発である。中でも八幡浜市(とその周辺町)を持つJAしうわ管轄の共同選果場ブランドがよく知られる所で、8つの選果場で最高級ブランドの色からと呼ばれ、県が推奨する”」あるブランド”に選定されている)を持つ。築地市場で毎年最高値を付けるという日の丸共選(向地区のみかんで日の丸みかんと呼ばれる。日の丸千両」が有名)に選果場としては最も知名度が高い共選昭和の大合併まで存在したで、網代と井の集落名から。「みかん」と呼ばれる)、そして「味ピカ」「味ピカ小太郎ブランドを持つ川上共選(川上も元は名前から)が三大選果場といわれ、この3箇所はみかん専門の産地となっている。これに「蜜る」ブランドを持ち、保内という名を捨てた選果場の名前を変えたみつる共選、同管内では最も生産量が多い八幡浜共選、八協共選、方共選(伊方町三瓶(みかめ)共選(西予市三瓶)と互いのブランドを競っている(あと三崎と磯がある。三崎は清見タンゴールで有名。は…まあうん)。これらの産地を総称して西和みかんとも呼ぶ。西和以外も、八幡浜の陰に隠れてしまった宇和島市吉田を中心とするJAひめ南もうわので名高い名産地で、古くから和みかんと呼ばれている名産地。特に玉選果場のものが知られ、和玉産は人気ブランドとして名を馳せている。「美柑王」「お袋さん」などのブランドもあり、近年はの産地としても名高い。他にも二大産地の八幡浜に挟まれた西予市(ここだけ管轄はJAひがしうわで、橙色、ちなみに同じ三瓶JAしうわ。どうしてこうなった)、みかんとして知られる松山市(ごごしま)、同じくみかんとして有名な中島まどんなやせとかの産地で知られる越智今治、そしてハウスみかんで知られる伊予・砥部などの産地があり、みかん県の通り名も決して大げさではない。また、伊予柑だけでなく甘まどんな、せとか、はれひめなどの新品種柑橘類の栽培も盛んで、和歌山県せいぜいミカンだけ作っていい気になってろと牽制している。出荷先は、関東のほか甲信越方面も多いが、関西市場ではシェア佐賀県産にも負けるなど苦戦を強いられており、みかんや日の丸みかんの知名度はまるでないと言ってもいい。

静岡県

静岡県普通温州の生産なら日本一であり、ウンシュウミカンの定番、青島温州の発祥地でもある。産地は大きく分けて、西部中部、東部に大別される。中でも県西部浜松市界隈の生産量が多い。とりわけ、名古屋市場など中京圏ではトップブランドとして君臨する三ヶ日みかんが全的によく知られ、高級ブランドの「ミカエース」や利きの果問屋に因む「マルマみかん」が有名。その他、皇室献上の歴史を持ちネーブルで知られる細江、湖西市にも中尾、知波田といった産地がある。これに対して県東部にある沼津市西浦みかん歴史の古い名産地。寿太郎温州という高糖度の新品種を売り出しており、味が強い静岡みかんのイメージを覆そうとしている。更に、沼津市が「ラブライブ」の舞台の一つである関係もあり、コラボしたみかんも売られている(アニメにも寿太郎みかんが登場するシーンがある)。また、静岡青島みかんと名乗っているものがあるが、これはおおよそ静岡市あたりの中部で作られたみかん産地であり、青島温州の発祥地だから名乗っている。他にも清水のミカンとして露地からハウス、その他柑橘類に至るまで全般的に盛んな静岡市清水や輸出向けみかんの拠点となっている藤枝市ハウスみかん栽培が盛んな島田市、そして熱海伊東などの伊豆地方にもみかん産地が点在し、流石御三家といったところである。中京圏北陸首都圏のほか、仙台を中心とする東北地方への出荷が多い。特に名古屋市場では三ヶ日みかんは圧倒的なブランド力を持つ。また、愛媛和歌山より東に位置するため、旬の期間が長く4月上旬まで露地物のみかんが出荷されている。

九州

この御三家に次ぐ大産地が九州勢である。

熊本県は極生を中心に9月頃から全に出荷を始める。熊本市西部の斜面で作られる河内みかん(昔はなどのもっと名前がややこしい産地もあった)が名高いが、悲しいかな、大阪産のみかんと勘違いされるので熊本みかんと名乗っていることが多くなった。ここは未来みかんという名で4つの選果場を統合して売り出しており、「の恵」という厳選ブランドがある。他に、夏目漱石小説、「」で知られ、同名のブランド品を持つみかん(小みかん)、デコポンの一大産地として知られ、肥のあかり、肥のあけぼのなどの新品種生みかんで売り込み中の三角みすみ)みかんなどが知られ、ほかに金峰(きんぽう)みかん、ブランド志向の天草苓北(れいほく)みかんなどがある。また、八代に高田(こうだ)みかんという紀州みかんのルーツにもなったといわれる古い産地があったが、産地としては大きく衰退している。また、熊本不知火デコポン)の産地として有名。なお、極生の生産は一番多い。市場九州岡山中京圏(特に極生種)など。余談だが、熊本出身の作者、尾田が描く「ワンピース」に登場するナミおばベルメールのみかんモデルは、そのまんま熊本のみかん風景であり(写真でググってみな)、ワンピースコラボした熊本みかんも販売されている。

長崎県に面した山あいの斜面が多く、マルチシート被覆率が50%えるなど糖度の高いみかんを多く生産する。そして近年、佐賀県を抜き、全5位に躍り出たみかん産地で、首都圏を中心に出島人気が著しい。この出島最低基準は糖度14という、内最高準の規格で、させぼ温州という品種における県共通ブランド。これをに栽培し、その他「味っ子」ブランドを送り出しているのが佐世保市JAながさき西海であり、西海(さいかい)みかんと名乗っている。それとは別に、西海市JA大西現在JA長崎せいひ)があり紛らわしいったらありゃしない、「長崎」「長崎ロマン」などのブランドで売っている。また、ゼリーで有名なたらみの発祥地である諫早市多良見町はブランド産地として名高い木力(いきりき)みかんのある場所で、長崎みかんと言えばこの産地がっ先に知られた。他に原、そして県央(大村棚など)などの産地ががある。さらには、県共通の袋栽培みかんブランド、「長崎みかん」などもあり、愛媛に負けじとブランド戦略が活発である。後追いとか言わないように。

佐賀県は露地みかんの他にハウスみかんの産地が多く、ハウスみかんでは日本一を誇る。露地みかんでは山山麓と多良岳山麓にオレンジベルトと呼ばれるみかん産地が展開し、それぞれ山みかん太良みかんなどと呼ばれている。山みかんでは「プレミアム山」「あんみつ」「孔子の里」などの地域別ブランドも名高く、太良みかんは産直通販サイトタラッタ」(ギリシア語す)による販促が盛ん。対して、唐津市浜崎地区や玉地区玉町)は全有数のハウスみかん産地となっており、「うまか美人」や「うわばの」といった高級ブランドも備えている。…とはいえ産地としての知名度が低く、近年は熊本長崎などの産地に圧されていたため、県が産地の威信を賭けた統一ブランド「さが美人で巻き返しを図っている。なお、佐賀県は上の2県と違い、ハウスみかん産地の関係もあって、京阪神福岡など西日本を得意先としている。

福岡県みやま市(旧山川町)の山川みかんが名高い(「ハニーみかん」「マイルド130」のほか、博多にはほど遠いのに博多マイルド」も広く知られる)。また、キウイ生産日本一で名高い八女市立花町(旧立花町)もみかんの生産が盛んである…が、検索してもあたしんち立花みかんしか出てこない。大分県は、みかん栽培には不利な東側に当たるため、ハウスみかんの産地が発達。中でも斜面の多い杵築市が一大産地で、ブランドみかん「美」(みこ)を売り出している。ハウスみかん産地では4月からと、最も出荷時期がい。日向金柑で有名な宮崎県は極生の生産が中心だが、近年は通販による売り込みも盛んで、日南市の「ひょっとこみかん」や、宮崎市南郷町の「太陽ブランド通販などで人気を集めている。鹿児島県ペットボトルキャップ大の桜島小みかんが知られるほか、日本で最も生の旬がい産地である出水市(こめのつ)みかんがある。

中四国(愛媛除く)

瀬戸内を中心とした中四国も、愛媛県以外にみかん産地が多い。

広島県は古くから知られるみかん産地で、瀬戸内で盛ん。中でも大崎の旧豊町を中心とした大長(おおちょう)みかんが有名どころで、「大長エース」は高級ブランド大崎町の石積みかんも有名。ほかに「せとだの五つ」で知られる瀬戸瀬戸田はレモン、ネーブルも有名)、糖度の高い石地(いしじ)みかんで売出し中の倉、高根みかんと呼ばれる高根(こうねしま)、八朔で有名な因尾道市)、佐木三原市)などみかん産地が集中する。県本土にも産地は点在するが、都市化のもあって島嶼部ほど盛んではない。古くは京阪神を中心に、県外に盛んに出荷されたが、今日は地元消費が中心(といっても需要は多い)。しかしながら、一部の高級ブランドは今も京阪神で根強い人気がある。

山口県周防大島でみかん栽培が盛んであり、みかん鍋なる闇鍋郷土料理もある。香川県は三崎半島に位置する三豊市(旧仁尾町)が中心で、小原という皮がいみかんが有名。産地としては曽保(そお)みかんがあり、四国市場にて高値で取引される。徳島県萌えマスコット「ちょぞっ(わざわざキャラが動いて喋るPR動画まで作ってしまったたらしい。がそこまでやれと…)で宣伝中の勝浦みかんがあり、ここは和歌山県の下とともに貯蔵みかんで有名な産地。また、阿南市ではハウスみかん栽培が盛ん。高知県香南市(旧香美町)の山北みかんが有名で、ここは露地栽培とハウス栽培ハイブリッドであり、年間通してみかんが作られるしい産地である。

その他主要産地(伊勢湾、神奈川、大阪)

伊勢湾一帯も温暖な気を利用したみかん栽培が盛んな地である。愛知県蒲郡市唐津市と並ぶハウスみかんの一大産地であり、温泉を生かして始められ一大産地となった。みかんは地域団体商標となっっており、温室みかんというブランド名で首都圏を中心に出荷され、「」などの高級品もある。また、知多半島美浜町東海市などでもみかん栽培が盛ん。三重県は御町を中心に三重南紀みかん南紀だけじゃ和歌山県と間違えるので)として県単位でブランド化を図っており、中京圏で評価の高い「マルゴ」ブランドの五ケ所みかんのほか、極生の「みえの一番」などのブランドがある。

神奈川県も古くからのみかん産地として知られ、静岡に次ぐ東日本で2番の産地である。新幹線から見える河原みかん小田原市小田原みかん、片みかん、足柄みかんなどがあり、湘南横須賀などでも生産。産地としては東端に当たり、日本の産地で最も味が強めで、甘い愛媛長崎のみかんを味がボケているとdisり、味と甘味バランスを売りとしている。また首都圏に近いため、観光農園も多い。

大阪府はかつて、和歌山県に次ぐ2位の産地だったが、都市化と他地方との競争に敗れて縮小したものの、今も州の和泉岸和田を中心にみかんが広がる。ただ、ブドウなどにブランド化も遅れており、昔ながらの味が強めのみかんが多い。そのため、JAXAクルーに売り出すなど独自の宣伝方法を行っている(そして、採用されたことをPRしているが、他に5産地選ばれていることは機密事項)。また、神奈川と同様に、観光農園も多い(パラダイスで有名なオレンヂ園も大阪にある)。

北の国から

また、みかんといえば温暖な地方で育つイメージが強いため、逆に寒冷な場所で育つということはそれだけで話題となる。よって、全には何カ所も北限の産地があったりする。例を挙げてみると

つまり、現在で本当に北限になっているのは佐渡島である。なんでこんなことになったかというと、時代の流れとともに品種改良、栽培技術のレベルアップ、そして気条件の変化によって、年々北限の産地が移動していっていったからである。また、沿いより内陸や高地、太平洋側より日本海側の方が寒いわけなので、単純に緯度だけで片付けられない。また、同じ北限の産地でも年間の収穫量は数トンの所もあれば万トン単位の所もあるので、単純に較はできない。

みんな違って、みんなどうでもいい。

論、日本の果産業で最も生産量が多く、りんごと並ぶ要産地だけに、過去に産地を調した書籍、研究資料、文献も非常に多いので、興味があればを通してみればいかがだろう。色々と、日本の歴史が垣間見えてくる。

なお、日本以外では韓国済州島)や中国のほか、トルコスペインロシア黒海沿)・南アフリカ南米イスラエルなどでも栽培されている。

象徴

ミカンの愛媛県の県のに制定されており、愛媛県蛇口をひねると出てくるポンジュースウンシュウミカンの果汁である。

温室栽培がなかった時代は、みかんはからにかけてしか食べることができなかった。「こたつにみかん(に桃鉄)」は日本冬の風物詩である。

腐ったみかん」とは、放っておくと全体をだめにしてしまう人の喩えで、ドラマ3年B組金八先生」の「腐ったみかん方程式」のエピソードで広く知られるようになった。

その他・豆知識

ニコニコ動画におけるみかん

鏡音リン

初音ミクネギ」に続くVOCALOID関連アイテムとして、鏡音リンはその髪の色リボンからみかんのイメージが強かった(他にはタマネギたくあんとうもろこしなどがあった)。それらのイメージのうちには突如出現したロードローラーされたものもあったが、今でも(特に同人誌などでは)みかんがリンの持ちアイテム小ネタとして登場することはあり、リンといえばみかん、というイメージファンの間では普遍的なものになっている。

とれたてみったん

key半島西部に位置する和歌山県有田湯浅町のとある醤油さんのキャラクター。当地の名産である有田みかんをイメージしたデザインになっている。ネット界隈話題になり、ニコニコ動画にも関連動画が多く存在する。鏡音リンと似ていることも話題になった。詳しくはみったんの項を参照のこと。

雲雀恭弥

漫画家庭教師ヒットマンREBORN!」の登場人物。伝説コミックス16巻のお便りコーナーにある1枚のハガキから始まった…。ナッポーことパイナップル六道骸)とセットで扱われることが多い。なぜみかんなのかは不明だが、頭が丸いからとの説もある。

呪いの館

ゲーム呪いの館」で画面外から飛んでくるオレンジ色の球体(当たったらイ゙ェアアアア)をみかんといい、それに似せたコメントからなる弾幕をみかん弾幕とよぶ。

その他

ピカチュウの大乱闘において

ピカチュウが「みかーん」に聞こえてくる動画
 

LED方向幕製作所ニコ生支部の放送において

防護無線)が放送中にみかんを食べ始め、
その結果みかんのLED謹賀新年LED製作された。

その1は削除されてみることはできない。

みかんに関連する楽曲

一般の楽曲

ニコニコ動画関連の楽曲

関連動画

関連項目

主な国内の産地…「愛は静かに」と覚えよう。ただし、愛知県と混同しないように。
その他
この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
ニコニ広告[単語]

提供: 宮下智子

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/12/23(月) 10:00

ほめられた記事

最終更新:2024/12/23(月) 10:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP