湊かなえさんの、「贖罪」についての質問です。今日、贖罪を読み終わりましたが、最終章に、 血がつながることをしらない父子ー とありましたが、南条弘章は血がつながることを知っていなかったのに、なぜエミリを殺したんですか？また、その後レイプしたのもわけがわかりません…。 教えてください。

「贖罪」、何年か前に読んだので、うろ覚えなところがあるかも知れませんが、回答させて頂きます。 まず、南条が復讐したかった相手は、麻子です。エミリちゃんが、“麻子の子供だと知って、故意に殺した”という点は宜しいですか？麻子本人を殺すのではなく、麻子の一番大切な人を消すことで、より彼女を苦しめる事ができる、と南条は考えたのでしょうね。 また、レイプすることで、より残酷さを与え、麻子を奈落の底に突き落としたかったのだと思います。(ここは、特に明記されている訳ではありません。) あと、ココが重要ですが、南条はエミリちゃんを殺して、後に麻子に告げられるまで、自分の子だとは“気づいていなかった”という点です。ココも確か明記されてなかったと思いますが、自分の子だとわかっていて殺す、しかもレイプするなんて、状況や立場から考えてあり得ないでしょう。 また、麻子が南条にエミリが“私とあなた子である”と告げたあと、南条は何らかの行動に出ています。(最終章の麻子からの手紙の内容から)具体的には書いてありませんが、確か、「そのあと彼(南条)がどうなったかはあなたたちも知っていることと思います」のような文がありました。(ちなみに「その後」とは、麻子が南条にエミリちゃんのことを伝えたあとの事です。) 結論的に言いますと、南条がエミリちゃんを殺したのは、「麻子への復讐」であり、エミリちゃんが「自分の子供だと知らなかったから」です。レイプして殺したのは、麻子をより深く悲しみのどん底に突き落とすため、です。 こんな分かりにくい文章であり、うろ覚えで申し訳ありません。 御参考になれば幸いです。