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おすすめの本は数あれど、個人的な経験から申し上げると、文章力を上げるための本を何十冊と読んだところで、作法やら技術やらコツやらの知識は豊富にはなるものの、文章力向上となるとほとんど効果は得られませんでした。逆にいえば、たった一冊でもボロボロになるまで読み込んで文章の練習に励めば文章力が鍛えられると思うのです。 『私の文章修業』(朝日選書)という本があります。作家をはじめエッセイスト、俳優、学者など数十名の錚々たる文章の達人たちがみずからの修業体験を語っています。「相撲をみて、その勝負の経過をなるべくくわしく、正確に記述する練習をした」、「ただし、その訓練は何年もやった」とか、太宰の文章に「いかれたという時期があり、その一部の文章を模倣したりした」とか。 なかには「文章修業などやったことがない。」「方法も知らない」「文章修業はムズカシイ問題だよ、だからオレはやらないの」と豪語する人もいるにはいますが・・・。 いずれにしても、相当な期間にわたって意識的に修業を続けていたことは共通しています。またほとんど皆相当の読書家です。とにかく頭の中にあふれるくらいに言葉に触れる機会を増やし、毎日のように「書く」ということを習慣にしていくこと、それが文章力向上の第一歩であると思う次第です。 参考までに文章関連の書物をご紹介します。単なる文章技術にとどまらず、幅広い観点から選んでみました。 「読み手に届く文章技術」石黒圭 ちくまプリマ―新書 『「考える力」トレーニング』白鳥春彦 知的生き方文庫 「知的文章術」外山滋比古 大和文庫 「日本の文章」外山滋比古 講談社学術文庫 「文豪の古典力」島内景二 文春新書 『「ことば」に殺される前に』高橋源一郎 河出新書 「文章修行帖」岩崎夏子 勉誠出版 「悪文」岩淵悦太郎 角川ソフィア文庫 「日本語の作法~しなやかな文章術」中村明 青土社 「日本語作文術」野内良三 中公新書 「800字を書く力」鈴木信一 祥伝社新書 「文章表現 400字からのレッスン」梅田卓夫 ちくま学芸文庫 「文章読本さん江」齋藤美奈子 ちくま文庫 『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』 藤吉豊/小川真理子/日経BP
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質問者からのお礼コメント
ご返答ありがとうございます! 短い質問だったのにも関わらず丁寧に教えて頂きありがとうございました!
お礼日時:10/9 22:42
その他の回答(4件)
文章を書く力を鍛えるために最も重要なことは、毎日なんらかの文章を書く習慣を持つことです。その際に強力なガイドとなる本を挙げてみます。 ◆本多勝一『日本語の作文技術』(朝日文庫) ◆丸山健二『まだ見ぬ書き手へ』(朝日文芸文庫) ◆井上ひさし『自家製 文章読本』(新潮文庫) リンク先も参照してください。コメントを添えて上の本を紹介しました。それ以外の本も何冊か挙げてあります。必要に応じてお読みください。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13263403103
良いテキストを選んで、毎日少しずつでいいから、音読を続けることです。なるべく論理的な文章が好ましいです。何度も繰り返して音読することで、著者の文体やリズムが身に染みて感じられるようになります。文章の型が身に付くようになります。 テキストのお勧めとしては、文章の上手さに定評のある一流の学者が、一般向けに啓蒙のために書いた本が一番です。すぐ思いつくのは、物理学者や数学者の文章ですけど、社会科学系や人文科学系の学者でも、お手本になる文章を書く人はけっこうおられます。 小説で選びたいというなら、語学の素養のある作家が良いです。特にフランス語やフランス文学に深くかかわった人なら間違いないところです。英語やドイツ語に加えて、漢文学でも鍛えられた夏目漱石や森鴎外の文章も素晴らしいです。
本じゃないけど、私はニュースの記事とかコラム、好きな本の一節なんかをノートに書き写してました。 いい文章に触れると、それだけで勉強になるし、理解もぐっと深まるんです。 ただ、書き写しは“作業”になっちゃダメ。ちゃんと意味を考えながら、理解を意識してやるのがおすすめです。 何を書けばいいか迷ったら、まずは「天声人語」を書き写してみるといいと思います。 ちなみに私はよくNHKの記事を書き写してました!