ティンシャとは、チベタンベルとも呼ばれ、チベット密教法具の楽器です。
魔よけとしても用いられています。

ヨガでは、瞑想に入るときや目覚めるときに主に使われます。
ティンシャの清らかな音色は、その場を浄化し、体と心を清めてくれます。
どこまでも続くような余韻が、本当に心地良いんですよね。

＜ヒーリング効果＞
「1/fゆらぎ」という心音や川のせせらぎ、木の葉が風にそよぐ音などと同じ波長が含まれている。

＜素材＞
様々。真鍮（胴と亜鉛の混合）、黄銅（銅と亜鉛の混合）、鉄と銅の混合など。中でも響きが良いと言われる7メタル。7メタルとは、チベット密教古来の占星術にある製法、金（太陽）、銀（月）、水銀（水星）、銅（火星）、鉄（金星）、錫（スズ、木星）、鉛（土星）の７つの金属を原料に鋳造されたベル、ボウルのことを指す。（※水銀、鉛などは鋳造段階で配合されているので人体に影響はありません）チベット密教では、7つのメタルを使うことは伝統的にとても重要なこととされている。

＜絵柄＞
様々。龍、八吉祥（八宝）、蓮、マントラなど。

「オム・マニ・ペメ・フム」(Om・Mani・ Pedme・Hum)のマントラ↓


チベット仏教では「Om Mani Padme Hum」(オム・マニ・ペメ・フム)というマントラ(真言)がよく唱えられる。慈悲の化身とされる観音菩薩のこの真言を唱えることにより悪業から逃れ、徳を積み、苦しみの海から出て、悟りを開く助けになると信じられている。オム・マ・ニ・ペ・メ・フムという六つの真言で構成されている。ダライ・ラマによると、これら六つの真言は、私たちの不浄な身体・言葉・思考を、完全に統一された秩序と知恵の教えの道に導くことにより、仏陀になれるということを意味しているという。


「オム・マニ・ペメ・フム」（Om・Mani・ Pedme・Hum）とは

オム（Om）：悟りの境地。
私たちの不浄な身体・言葉・思考とともに、高尚純粋な釈迦の身体・言葉・思考を表している。
「悟りの道を開いて純粋な境地に到達したとき、過去の不浄から負の属性を取り除き、
不浄な身体・言葉・思考も変わることが出来る」と釈迦は説いている。その意味がこの言葉に集約されている。

マニ（Mani）：宝石の意味。悟りを開くための要素。
宝石を意味する。秩序、慈悲、他者への思いやりなど悟りを開くための要素を表す。
「宝石が貧困をなくすことができるように、利他主義的な悟りの境地は、
貧困・孤独を取り除くことができる。宝石が私たちの望みをかなえてくれるように、
利他主義の心によって悟りを開き、私たちの望みは実現される」とダライ・ラマは言う。

ペメ（Padme）：蓮の意味。知恵の本質。
蓮を意味する。知恵を表す。泥の中に生えていても泥に染まらない蓮は、
私たちを矛盾から救い出す知恵の本質を示している。

フム（Hum）：分離不可能の意味。知恵と秩序が結合・調和し至ることのできる純粋なる境地。
分離できないものを意味する。秩序と知恵が調和することにより至る純粋なる境地を表す。


ティンシャは、ひとつひとつそれぞれ個性があって、音が違います。
お店などで試す機会がありましたら、音の響きを感じてみてくださいね♪