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Weekend In 心は L.A.

音楽と楽器、そして海外に

 

Street Life(1979) by Joe Sample / Crusaders最大のヒット作 / Coverしてみた

[プロローグ]

コロナ禍となってからは、リアルの演奏機会が減り、ここ2年近くオンラインセッション中心となっています。リアルの演奏の良さは、もちろん現実に皆で演奏できることですが、それに加えて色々な奏者と知り合いになれることす。この歳になって、仕事以外で人と親しくなるなんてことは、楽器をやってなければほぼ無いですから。
オンラインセッションのカバー作を聞きながらお読み下さい。昨年初夏の作品です。


Vocal : Marie
Piano : C. Sugita
A.Sax : T.Saitou
Bass : S. Kawano
Guitar:Aki (Fender Japan Stratocaster ST-80SPL/R)
Drum : BIAB
Backing Photo : Union Square, NYC, USA
Arranged : Akissh
Composed : Joe Sample

昨春のとあるセッション。特定のお店に集まる楽器奏者など限られているので、大抵はどこかでお会いしましたよね、という感じになることが多い。その中で、初めてみるアルトサックスの人が演奏。ともかく上手い。音が全然違う。曲が始まって10秒経たないうちに、ただ者でないとわかる。もちろん、自分の知らない上手い人がいても不思議は無いのですが、回りの常連に聞くも誰も知らない人だと。

一曲一緒にやらせて下さいとお願いをすると快諾。本流ジャズの人だと直ぐにわかったので、その方面をやるとレベルが違い過ぎて恥をかきそうだったので「Strasbourg St. Denis」に。トランペッターRoy Hargroveの曲ですが、普通は16Beatで演奏されます。

演奏後「この曲、初めてやったけど、Candy Dulfer がやっているのですか。」ということから話が盛り上がる。盛り上がりついでに「実はオンラインセッションをやっていて‥‥‥」とお願いする。こんな経緯で実現したのが、今回のオンラインセッションです。


2019.4 Seattle, WA, USA

[曲について]

Crusadersは、アメリカの田舎的な少し垢ぬけないファンクサウンドが、一部に人気だったわけですが、Street Lifeで、それまでのアルバムとガラリと方向性を変えた大人っぽいサウンドになり大人気に。Randy Crawford のVocal を大々的にフューチャーしたこの曲が彼らの代表作になりました。

アレンジにかかる直前に、Crusaders版ではなく Joe Sample & Lalah Hathaway版(1997)でやりたいとの提案がメンバーから。そのバージョンは知らなかったけど、アレンジは作曲者のJoe Sampleが担当したもの。転調でガーッと盛り上がるオリジナルと異なり、原曲よりダークでよりファンキーなテイスト。Crusaders版はたまにセッションでやるので、今回はこちらでやってみました。バース部分は省略です。(Randy Crawford 版も素晴らしいので聞いてみて下さい。)



譜面はテーマ部分で、ボーカル、Gtソロ、SAXソロはこのコード進行です。曲のキーはFm(Ab)。このテーマ部分を間奏でつないでいる構成なので、テーマ以外のコピーはすぐに出来ると思います。譜面ラスト4小節のコード進行が面白い。ここがStreet Lifeらしさです。この進行、いつか絶対使ってみよう。

こういうテンポの曲は、ドラムとベースで大半が決まってしまう。原曲のテンポはさすがにきついので、少しテンポを上げました。BIABのとつとつとしたドラムに、ベースのリフが効果的に組み合わさっています。腕利きさんのベース、さすがです。ボーカルさんはこの曲を歌うのは初めてで、苦労して練習したようですが歌いこなしてくれました。一聴それほど難しくなさそうですが、よく聞くとかなり難しい。

ボーカル曲に3人がソロをとるのも何なので、ソロパートはA.SaxとGtの2人となるようアレンジする。
齊藤さんから送られてきたSaxトラック、一聴で参りました。自宅で録音出来ないので、どこで録音したのか聞いたらカラオケボックスとのこと。(今は、違うのではないかと思っています。原トラックにかかった微かなナチュラルリバーブは、どう聞いてもどこかのスタジオだと思います。)

参考に、Joe Sample & Lalah Hathaway版(1997)を載せておきます。
私のカバーバージョンに比べ、生ピを生かした相当ファンキーなテイストです。
ボーカルは、、、ここまで歌える人はアマはもちろんプロでも中々いないですね、日本人には。



[エピローグ]

オンラインセッションは、自室でヘッドフォンを被ってDAWでの作業が大半ですが、最終段階になるとスピーカーで鳴らし、サウンド全体のチューニングに取り掛かります。ここまで来ると、神経を張りつめる作業は概ね終わったらしいとわかるので、伴侶が時々覗きにくる。

伴侶が部屋に入ってくるなり 「このSAX 誰?一人だけ全然音が違うのだけど。」
やはりすぐにわかるんだ。そりゃそうだよね、音が全然違うもの。
他のメンバーもアマチュアとしては平均を超えた人たちですが、桁が違う。

お誘いした時に、JAZZセッションホストをやっていることは聞いていたけど、ホストなんて私でもやったことがある位で、特別な腕が必要とも言えない。楽器も教えていると聞いたけど‥‥ふと思いついてネットを検索する。

vol.95 Interview Plays Wood Stone 日野林 晋×齊藤 達彌

こんな感じで活躍されているプロの方でした。
普通なら私など一緒に演奏出来る訳ない方ですが、たまたまコロナ禍で演奏の機会が少なくなったところに、オンラインセッションに誘われ乗って頂いたということです。あの時、声をかけて良かった。

オンラインセッション、こんなこともあるのですね‥‥‥

Comments
 ストリートライフ
「歌わないヒーロー」なるアルバムまで出していたクルセイダーズが、驚きのボーカル曲でしたし、この1曲でほとんど無名だったランディ・クロフォードが一気にフュージョン界の歌姫に上り詰めたように思います。

セッションが昨年初夏ということなので、ブログ記事を見落としていたかと思いましたが、おそらく蔵出し音源ですよね。

ベースのノリ、ボーカルの妖艶さ、ピアノのバッキングのステディさと、どれをとっても見事ですが、サックスが出音からずば抜けていますね。

Akisshさんのギターも、「スクラッチ」の頃のナチュラルサウンドのカールトンみたいで、いつになくノリノリで弾きまくっているように聴こえます。
 Re: ストリートライフ
おはようございます。ギターマジシャンさん。
クルセイダーズは、Street Life前、Street Life後で分けられるほど、雰囲気が変わりましたね。
端的に言えば、Joe Sampleが前に出て、ソフト&メロウ路線に乗ったということでしょう。

このブログ以外の場でも、オンラインセッションをやっていて、色々な曲のカバーを作成しているので、
その中からこのブログにも少しづつ紹介していこうと思っています。

YouTube等でオンラインセッションを見かけるようになったからか、
3年位前は話をしても「???」という人が多かったのですが、
最近は「1度やってみたいと思っています。」という人が増えて来た気がします。
 
こんにちは。
レイラバージョンのリズムは、ワンドロップから発展した様なHipHop系のリズムのタイプで
そこに絡むジョーさんの南部色濃いピアノがカッコよさのミソですよね。
(レオン・ラッセルもこんな感じで弾いたりしますね)

今回のセッションでのドラムはシンプルなので、ベースも自由に豊富なフレーズで
レイラバージョンよりフュージョンしててカッコイイですね。
サックスにはコメントしません。出来ません(笑)カッコ良過ぎですもん!
そんな中途半端ならコメントするな、怒られちゃいますね。
AKISSHさんのギター、グッと抑え目な所シブイです。
「もう少し前に出てても良かったのに...」と思いました。

やっぱり流石!!です。
 Re: タイトルなし
こんばんわ、コタパパさん。
今回のアレンジはコタパパさんの好みに近いのかな、なんて思っていました。
(もちろん、Joe Sampleのです。私のでは無くて(笑))
当たり前ですが、このレベルの人達は引き出しが無限にあるようで、このバージョンを初めて聞いた時に感心しました。

コタパパさんには、ギターはもう少し前に出ていいよ、といつも背を押されます。
遠慮しているつもりは無いのですけどね。
歌伴はボーカルを絶対殺さないように、という意識が強すぎるのかな。
 
クルセイダーズは大好きで、今でもよく聴いています。男っぽいというかおっさんぽいというか、硬派な感じですね。あと独特な粘っこいファンキーなハネが良いです。

サックスの方はさすがプロという音ですね。当然ですが。

こういった曲はリズム隊の音でほぼ決まってしまうのですが、BIABだとストレートなノリになってしまうので、ベースの方は弾きにくかったのではと思います。
 Re: タイトルなし
こんばんわ、JK4HNN/とっとりLC575さん。
管とギターが組み合わさったバンドは、クルセイダーズあたりが元祖ではなかったかと思います。
残念ながら、ジャズ系の1回限りのものを除いては、最近、余り見なくなりました。
日本人がやるとなかなか泥臭いファンキーな感じにならないので、やはりこういう乗りは貴重ですね。
 素晴らしい!
こんばんは。
皆さん素晴らしいですが、アルトサックスの方はさすがですね。
ホストバンドのプロのサックス奏者は何人かご一緒させていただいたことがありますが、ここまでの音を出せる方にはお目にかかったことはありません。
本物のプロの条件は、何といっても音ですね。
以前フルートの公開マスタークラスを聴講した際に、講師もやっている相当上手い方が、出音の小ささを指摘され続け、全く曲のレッスンに進めなかったことを思い出しました。
 Re: 素晴らしい!
こんばんわ、yellowmagicwomanさん。
管やバイオリン系楽器は、まずいい音を出すこと自体が大変なので、一層こういう凄さを感じるでしょう。
ギターやピアノでさえも、音が全然違いますが。
CDを聞くのもいいですが、目の前でプロの音を聞くのは価値がありますね。
やはり生で接しないと。
 渋いです!
こんばんわ♪

まず原曲を拝聴しました。
いい曲ですね! ここんとこ聴く曲が偏ってるのでこういう感じの曲も聴くべきだな~と思いました。VocalのLalah Hathawayが実にいいです。

カバーはクオリティの高い仕上がりになってて安心して聴けますね。
サックスが実に素晴らしいです。それでいてしっかりとVocalを引き立てていて素晴らしいと思いました。
クルセイダーズをじっくり聴き込んでみたくなりました。
 Re: 渋いです!
こんばんわ、ももPAPAさん。
いえいえ、ももPAPAさんの幅広い守備範囲には感心させられています。
音楽系のブログに行って、自分の知らなかった曲やアーティストを発見するのは楽しいです。
夜、好きなお酒とつまみを片手に、こんな曲を聞いて過ごすのもおつですね。

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