酒造業との関連とは? わかりやすく解説

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酒造業との関連

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 00:37 UTC 版)

仙台裸参り」の記事における「酒造業との関連」の解説

前記通り1850年頃『仙臺年中行事絵巻』に描かれ裸参り男性酒造業携わっていたとみられている。 菊地勝之助仙台郷土事物起原考」(1964年昭和39年8月初版)には、「仙台年中行事絵巻載せてある裸参り姿は、今より約百余年前、仙台城下国分町酒醸菅原屋(今の千松島醸元菅原家先代)が醸造の安全を祈願された際のものであるという。」 と記載している。 平成16年大崎八幡宮どんと祭パンフレットどんと祭 裸まいりの御案内」では「二百五十年余歴史をもつ、全国でも最大級正月神送り神事である大崎八幡神社ママ)の松焚祭裸まいりは、神々神の国へ登られるための炎を目指し厳寒の中、裸で参られるものですが、前述通り、寒の仕込みに入る酒杜氏新酒祈願のための神詣でありました。」と記している。 長らく大崎八幡宮近傍位置し氏子総代として神社運営携わってきた天賞酒造は、大崎八幡宮裸参りとは特別に緊密な関係を持ってきたとされる佐藤雅也2000年の『宮城県文化財調査報告書82宮城県祭り・行事』(宮城県教育委員会掲載の「大崎八幡宮どんと祭」において、下記のように指摘した引用は『大崎八幡宮松焚祭りと裸参り』による)。 なお、現在、南部杜氏の里、岩手県紫波町志和八幡宮一月五日の五か日祭)や盛岡市盛岡八幡宮一月十五日)には「裸参り」の行事伝わっている。文化年間(1804~1818以降には、杜氏蔵人仙台地方冬場出稼ぎにくるようになるが、大崎八幡宮松焚祭における裸参りが、これらの南部杜氏蔵人たちによって広められたのではないだろうか。 — 佐藤雅成、宮城県教育委員会2000 天賞酒造蔵人多く石鳥谷町北部位置する紫波町と、隣接する矢巾町からの出稼ぎ労働者構成された。 岩手県紫波町志和八幡宮で は「五元日祭」(1月5日)と合わせて町の酒蔵醤油勤め若者たち醸造安全を祈願して裸参りおこなったといわれている[誰によって?]。紫波町石鳥谷町(現・花巻市)とならんで南部杜氏の里として知られている。このように南部杜氏伝統行事として新酒奉納のための裸参り習俗があったことが知られている。 大崎八幡宮小正月裸参り起源について文化年間以降南部杜氏蔵人仙台方面冬場出稼ぎに来るようになり、これらの人々大崎八幡松焚祭どんと祭)において裸参りはじめたではないかとの推察がある(前掲宮城県文化財調査報告書82宮城県祭り・行事2000年)。 同じく裸参り造り酒屋の「杜氏連中」が素裸 の腰に注連飾り下げただけで鈴を鳴らしつつ寒風をついて参拝して醸造祈願をしたのがはじまりであるとしている。 現在[いつ?]の紫波町青年団高橋一会長によると、紫波町でも古くより裸参りが行われており、戦時中一時中断するも青年団古参より伝播され、現在も続けられている(毎年1月5日志和八幡宮「五元日祭」にて実施)[要出典]。 1941年昭和16年)に平山蘆江により描かれた「天賞裸参り絵巻」には、1940年および1941年大崎八幡宮松焚祭裸参り参加した平山蘆江自身の目で見た裸参り様子を知ることができる。以下絵巻中解説文。 (一) 昭和十五一月十四日 奇縁ありてわか天江富弥氏にさそはれ仙台松焚祭を見る 天江家実家丸屋勘兵衛青葉城下に名高き旧家酒造家なり 嘉例としてこの夜大崎八幡裸参りする行事あり 有縁の衆として且ある心願仔細あり おのれもまた裸参り一行に加はる かしわ手二度打ちを二杯あびる 自木綿の行衣に大きな牛薯じめを腰にまき 向鉢まきをしめ口に力紙くはへる 片手振鈴 片手提灯八時お蔵前に勢揃ひをして 一行三十余人高提灯先登お蔵のまはりを三度まはりて のっしのっし大またに力あしをふみしめつつ 約三四丁はなれし大崎八幡へまゐり 御社殿をふみつつここも亦 三度まはりてお神酒頂き 社殿のどんどの火焔中に ごぼうじめ投げて おまゐりは終るその日思い出を偲びつつ 辛巳平山蘆江 (二) 辛巳正月再び大崎八幡す このとし丸屋新築なりて裸参り行事亦賑やか也 辰どしは寒さ殊の外強く根雪悉く凍りて 肌をつんざく寒風烈しかりしが 巳どしは我が故郷長崎の冬とおなじほどの温かさなり 先登は高はり提灯 ご主人名代文弥杜氏親方 十九歳青年 この人威勢甚だよく道々閥歩せり 御神酒 おさかな おそなえ 武運長久九時頃おまゐり終りて夜あかしの酒宴あり かくし垂いろいろ 諸々たる和気中に行事を終わる 昭和辛巳 早春 平山蘆江

※この「酒造業との関連」の解説は、「仙台裸参り」の解説の一部です。
「酒造業との関連」を含む「仙台裸参り」の記事については、「仙台裸参り」の概要を参照ください。

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