単線・複線・複々線
ある駅から次の駅に向かう列車と逆の方向に走る列車が同じ線路を共用して走る線路を単線(single track)といいます。一方、上下列車がそれぞれ別の線路で走るのを複線(double track)といいます。日本では原則的に左側通行です。
単線は、反対方向から来る列車と駅か信号場で行き違うので、そのための施設を設ける必要があります。こうした状況から運転本数や運転速度が制約を受けるので、輸送需要が多くなると輸送力が足りなくなります。
複線化すると、単線に比べて列車本数が3倍近くにまで増やせるうえスピードアップできるので、輸送力も約3倍に上がります。踏切事故などでダイヤが乱れた場合にも、後続列車への影響が単線より少なく、復旧も早いという利点があります。
複々線(four−track line)は、複線が2つ並んだ形といえ、特急、急行と各駅停車が同じ方向に並んで走るという効率的な運転が可能です。
大都市圏では、輸送需要が増加したため、複々線化工事を進めている区間が増えています。新しい用地買収が困難なため高架化、地下化を伴う工事が目立ちます。
新しい考えとして1.5複線の構想も示されています。複線と複々線の中間で、複線に1本の線路を加えた形ともいえますが、これは大都市圏の通勤・通学輸送のようにラッシュ時の一方向に偏る場合、それに複線で対応しようという考えです。
複線
複線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 13:39 UTC 版)
「リバプール・アンド・マンチェスター鉄道」の記事における「複線」の解説
路線は標準軌複線で建設された。予想された輸送量は単線では実現できないことに加え、電信が実用化される以前であったので、単線の線路に複数の列車を運行させるのは現実的でないと考えられたためである。 また複線間隔は軌間と同じにすることとした。これは、合計4本のレールのうち中央の2本を使って列車を走らせることで、車両限界を超えた大型の貨物を輸送できるようにしようと考えたためである。しかし線路の間隔の狭さに車体幅も制約を受ける結果となり、後に間隔が広げられた。なお狭い車体幅のため、客車の狭苦しさの結果後述の最初の鉄道事故の原因ともなり、また対向する線路に列車を走らせながらの保線作業も非常に危険なものであった。
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複線
出典:『Wiktionary』 (2021/07/26 11:36 UTC 版)
名詞
- 複数の平行している線。対義語は単線。
- [比喩] (語釈1に譬えて)併存する複数の道筋。対義語は単線。
- [鉄道(広義)] 複線軌道(上り・下りの線路が並行して敷設されている軌道)が敷設されていること。また、その軌道。対義語は、鉄道における単線(wp)(単線軌道)。
- [鉄道(狭義)] 語釈3のうち、上りと下りの2本で構成される複線軌道のみを指す。複々線(wp)・三複線・四複線などの他の複線軌道と区別される。対義語は、鉄道における単線(単線軌道)。
発音(?)
翻訳
- 語義1
- 語義3
- 語義4
- ドイツ語: Zweigleisige Eisenbahnstrecke (de)
- 英語: double-track (en)
- フランス語: double voie (fr)
- アイルランド語: déraonach (en)
- 中国語: 双线铁路(w:zh. shuāngxiàntiělù. 雙綫鐵路。和訳:双線鉄路), 双轨铁路(shuāngguǐtiělù. 雙軌鐵路。和訳:双軌鉄路), 双轨(shuāngguǐ. 雙軌。和訳:双軌)
関連語
類義語
- 二線/2線
- 中国語では、平行もしくは並行して2本以上ある線は「复线 (zh)(和訳:複線)」で、2本しかない複線は「双綫 (zh)(和訳:双線)」であるが、日本語の場合は、線が2本以上あっても2本しかなくても「複線」である。線が2本である旨を明示する必要がある場合は、「二線(2線とも)」と表現されることが多い(用例:二線式信号変換器。公衆電話の二線式区間。二線メッシュ工法)。ただし、鉄道の分野では、慣例上「複線」が「二線(双線)」を意味し、本数が2を超えて増える場合には「複線」と異なる呼称を用いる。なお、中国語と同じ「双線」という語も日本語として成り立つが、使用例はほとんど見られない。
対義語
- 語義1
その他
- 語義1
- 語義2
- 複線軌道(複線)
「複線」の例文・使い方・用例・文例
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