称名滝とは? わかりやすく解説

しょうみょう‐だき〔シヨウミヤウ‐〕【称名滝】

読み方:しょうみょうだき

富山県東部中新川(にいかわ)郡立山町流れ称名川にある滝。弥陀ヶ原台地V字状に浸食し、約350メートル落下する。その規模日本一といわれる。滝は4段分かれ、最も下の滝は高さ約126メートル達する。国の名勝天然記念物指定されている。


称名滝

富山県立山町

●よく聞ける時期
4月下旬から11月末日

●よく聞けるところ
滝見園地

寄りみち
富山から立山訪れる際には、山岳観光立山黒部アルペンルートへ足をのばすようなプランをたてるといい。日本の屋根北アルプス大自然の中を、さまざまな乗り物乗り継いで長野県信濃大町抜け山岳展望ルートだ。

称名滝 日本代表する北アルプス立山連峰一気集め全長350メートル流れ落ちるのが、称名滝である。その昔立山開山主人公佐伯有頼嶮しい坂にかかったときに、称名念仏の声に励まされて坂を越えたが、これが滝の音だったという伝説由来する

 滝には毎秒トン流れ豊水時には100トン越えことがある。また雪解け時には称名滝の向かって右手に、滝壺同じくしたハンノキ滝流れ落ち、2本の滝が巨大なV字型を描く。滝壺直径60メートル水深メートルで、滝壺近くでの爆音大迫力だ。

 新緑紅葉など四季の変化もとより1日陽光移り変わりに応じて、称名滝その姿を刻々と変えている。

アクセス

電車・バス富山地方鉄道立山駅から立山開発鉄道バス20分で称名滝下車徒歩20分。
マイカー立山ICから称名駐車場まで約30キロ駐車場から滝見園地まで徒歩キロ

問合わせ先
立山町住民生活生活環境係・富山県中新川郡立山町前沢2440、0764・63・1121


称名滝

史跡名勝記念物のほかの用語一覧
名勝:  神懸山  福田寺庭園  秋保大滝  称名滝  種差海岸  立久恵  竜ヶ岳

称名滝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/23 08:15 UTC 版)

称名滝
所在地 富山県中新川郡立山町
位置 北緯36度34分31秒 東経137度31分24秒 / 北緯36.57528度 東経137.52333度 / 36.57528; 137.52333
落差 350 m
滝幅 10 - 15 m
水系 常願寺川水系称名川
プロジェクト 地形
テンプレートを表示

称名滝(しょうみょうだき)は、富山県中新川郡立山町にある立山連峰を源流とする。その落差は350mで、日本一を誇る。弥陀ヶ原台地から一気に流れ落ち、称名川となった後に常願寺川へ注ぎ込む。

概要

称名滝の落差は350mで、日本一とも言われる規模を誇る四段構成の滝であり、一段目(最上部)が70m、二段目58m、三段目96m、四段目が126mで、滝つぼの直径は60m、深さは約6mある[1]。国指定の名勝および天然記念物であり、日本の滝百選日本の音風景100選に選定されている他、日本三大名瀑に選ばれることがある。名称は、法然が滝の轟音を「南無阿弥陀仏」という称名念仏の声と聞いたことに由来すると伝えられている。

7月の称名滝と
ハンノキ滝(右)

雪解け水が多く流れ込む春などには、称名滝の右側にハンノキ滝[2]が現れて、2つの滝が流れ落ちる。また、特に流量が増した場合には、ハンノキ滝の右側にソーメン滝も現れて、3つの滝が並んだ光景を見ることができる。ハンノキ滝の落差は497m(一般には500mとされる)で、350mの称名滝よりも大きいものの、いつも存在している滝ではないとして、日本一の落差の滝としては通常認められない。

称名滝は、10万年ほど前は、現在よりも15km下流の小見地区付近に位置していたと考えられている。その後、長い年月をかけて基岩の溶結凝灰岩を年間10cm程度ずつ削りながら、途中、悪城の壁といった急峻な地形を造りながら現在の場所まで後退してきた[3]

1945年昭和20年)、戦時で電力事情が逼迫する背景の中、日本発送電が滝の中段に水力発電用取水施設を作るべく、滝の北側の崖を削る工事を行った。工事の途中に終戦を迎え、事業を引き継いだ北陸電力は工事の続行を取りやめたが、現在もなお3段目の滝つぼから水平方向に掘削した跡が残されている[4]

2020年令和2年)時点で、この付近は降雪も含め年間約6000mmもの降水量による水量や、地質の関係で最下段(四段目)部分に新たな段差が出来て、滝の段差が5段になりつつあることが、立山カルデラ砂防博物館の調査でわかった[5][6]。なお新たな段差ができ始めた時期は2005年平成17年)頃とされており、今後の調査・研究により明らかにしたいとしている[6]

称名滝より上流には称名廊下という大峡谷がある。

交通アクセス

滝見台から見る称名滝(右奥)

富山県道6号富山立山公園線を立山方面へ進み、立山有料道路との分岐点から、富山県道170号弘法称名立山停車場線を進む。終点には駐車場があり、その駐車場から1.3 km, 徒歩約30分で行くことができる。また、季節によっては立山黒部貫光バス称名滝線(立山駅 - 称名滝)が運行されている。

ドキュメンタリー

  • 日本一の氷瀑に挑む「立山連峰ハンノキ滝 単独初登攀の記録」(2021年5月29日、NHK BSP[2]

脚注

出典

  1. ^ 『富山の吉日 日本一の落差を誇る称名滝』北日本新聞 2018年7月13日7面
  2. ^ a b 立山連峰ハンノキ滝 単独初登攀の記録”. NHK (2021年5月29日). 2021年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月31日閲覧。
  3. ^ 称名滝は1年間に10cm後退! 称名渓谷ジオサイト 富山Style(2016年8月29日) 2017年10月6日閲覧
  4. ^ 富山県ナチュラリスト協会編『新装・改訂 立山道を歩く』p39 2004年 北日本新聞社
  5. ^ 『北日本新聞』2022年4月26日付1面『称名滝 5段に? 水量・地質原因か』より。
  6. ^ a b 『社会を知ろう! ニュースピックアップ 今回のテーマ 称名滝の形状が変わった?』北日本新聞 2022年5月7日26面

関連項目

外部リンク




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引

「称名滝」の関連用語






6
12% |||||



9
8% |||||

10
8% |||||

称名滝のお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



称名滝のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
環境省環境省
Copyright © 2025 Kankyosho All rights reserved.
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2025 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの称名滝 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS