己とは？ わかりやすく解説

読み方：おれ

［代］一人称の人代名詞。元来、男女の別なく用いたが、現代では、男子が同輩または目下に対して用いる。「—と貴様の仲」

読み方：おどれ

［代］《「おのれ」の音変化》二人称の人代名詞。相手をののしっていう語。きさま。うぬ。

「—はろくなことをしくさらん」〈黒島・二銭銅貨〉

読み方：おの

［代］

１ 反射代名詞。自分自身。自分。

２ 一人称の人代名詞。わたし。

３ 二人称の人代名詞。相手をさげすんでいう。おまえ。

「—、のちに会はざらんやは」〈宇治拾遺・九〉

[補説] 通常、格助詞「が」を伴って用いる。→己(おの)が

読み方：おのれ

《「れ」は「われ」「たれ」などの「れ」と同じもの》

［代］

１ 反射代名詞。その人、またはそのもの自身。自分。自分自身。「—を省みる」

２ 二人称の人代名詞。目下に対して、または相手をののしっていう。おまえ。きさま。「—には関係ないことだ」

３ 一人称の人代名詞。わたくし。卑下して用いることが多い。

「風をいたみ岩打つ波の—のみくだけてものを思ふ頃かな」〈詞花・恋上〉

［副］自分自身で。ひとりでに。

「松の木の—起きかへりて」〈源・末摘花〉

［感］激して発する語。やい。ちきしょう。「—、逃がしてなるものか」

読み方：おら

［代］一人称の人代名詞。おれ。おいら。近世には、江戸町人の女性も用いた。

読み方：き

⇒こ

読み方：き

十干(じっかん)の第六。つちのと。

読み方：こ

［音］コ（呉）　キ（漢）　［訓］おのれ　つちのと

［学習漢字］6年

〈コ〉おのれ。自分。「一己・自己・利己」

〈キ〉おのれ。「克己・知己」

［名のり］おと・な・み

読み方：つちのと

《「土の弟(と)」の意》十干の6番目。き。

読み方：な

［代］

１ 一人称の人代名詞。わたくし。自分。

「常世辺(とこよへ)に住むべきものを剣大刀—が心からおそやこの君」〈万・一七四一〉

２ 二人称の人代名詞。あなた。おまえ。なんじ。

「千鳥鳴く佐保の川門(かはと)の瀬を広み打橋渡す—が来と思へば」〈万・五二八〉

[補説] もと一人称であったものが、二人称に転用されたもの。

読み方：うぬ

［代］

１ 二人称の人代名詞。相手をののしっていう語。「おの」の音変化ともいう。きさま。てめえ。

「—まで死なせてなるものか」〈鴎外・山椒大夫〉

２ 反射代名詞。自分自身。

「バカ、—がケンカをして、泣くやつがあるか」〈山本有三・生きとし生けるもの〉

［感］相手に対する憎しみやあざけりを表す語。

「—如何(どう)するか見やがれ」〈二葉亭・浮雲〉