坊主頭
『西遊記』百回本第84~85回 滅法国の王は、かつて僧に誹謗されたことを恨み、「1万人の僧を殺そう」と願を立て、9996人まで殺す。孫悟空が腕の毛で百人の小悟空を作り、夜のうちに、眠る国王・皇后・文武百官らの髪を剃って、皆を坊主頭にしてしまう。国王らは、「僧形になったのは仏罰か」と恐れ、そこへ現れた三蔵・悟空・八戒・悟浄一行に帰依する。悟空は、「滅法国を改めて、『欽法国』とせよ」と教える。
『六人僧』(狂言) 男が、連れ2人と仏詣にでかける。途中、男が疲れて眠り、連れ2人がいたずら心から、男の髪を剃って坊主頭にする。目覚めた男は家へ戻り、連れ2人の女房に「お前たちの夫は川で水死した。私は2人の菩提を弔うべく坊主になった」と嘘を言う。女房たちは嘆いて剃髪し、尼姿になる。そこへ連れ2人が帰って来て、仕返しに男の妻の髪を剃る。「6人の坊主頭ができたのは、仏様の『後世(ごせ)を願え』とのお告げであろう」と彼らは考え、皆で念仏を唱える〔*『大山詣り』(落語)の原話〕。
★1b.眠っている間に坊主頭にされたため、それが自分だと認識できない人。
『笑府』巻6-296「解僧卒」 兵卒が、罪を犯した坊主を護送する。途中、坊主は酒を用いて兵卒を眠らせ、兵卒の頭髪を剃り落として逃げ去る。目覚めた兵卒は坊主を捜し、自分の頭をなでて叫ぶ。「坊主はここにいる。しかし俺はどこへ行ったのだ?」。
『坊主の遊び』(落語) 坊主頭の隠居が吉原へ行くが、女郎は「いやな坊さんだ」と言って、尻をむけて寝る。怒った隠居は、眠る女郎の髪を剃り、丸坊主にして帰る。遣り手婆が「お客様のお帰りだよ」と女郎を起こすと、寝ぼけた女郎は自分の頭をなでて、「まだ、ここにいるじゃないか」と言う。
『西鶴諸国ばなし』(井原西鶴)巻1-7「狐四天王」 米屋門兵衛の屋敷に僧が訪れたので茶でもてなすと、役人たちが来て「お尋ね者の僧をかくまったな」と咎め、門兵衛と妻を丸坊主にする。また、門兵衛の家の嫁の所へ、旅先にいるはずの夫が現れ「お前は不義をした」と言って、嫁の頭を剃る。翌日、門兵衛の老親のもとへ、門兵衛死去の虚報がもたらされ、老親は嘆いて坊主になる。これらはすべて狐のしわざだった→〔石つぶて〕2。
『短夜』(内田百閒) 「私」は他人の赤ん坊を、狐の化けたものだと誤って死なせてしまう。「私」は住職に連れられて山寺へ行き、頭の毛を剃ってもらい、赤ん坊の冥福を祈って念仏を唱える。夜が明けると、「私」は禿山の天辺に坐っており、髪の毛を噛みむしられた頭の地が、ぴりぴりと痛んだ→〔狐〕2b。
丸刈り
坊主頭(ぼうずあたま)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 01:08 UTC 版)
「風の市兵衛シリーズの登場人物」の記事における「坊主頭(ぼうずあたま)」の解説
巡景に仕える用達役の1人。段造と共に久弥を殺害した。お高一家と文蔵一家の出入りでは、戦いに先駆けて市兵衞と一騎打ちをし、斃される。
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