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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 11:45 UTC 版)
千葉(チバ) 日本の千葉市。“臓器移植や神経接合や微細生体工学と同義語となった千葉”、“千葉の闇クリニック群こそ最先端”などと表現され、アンダーグラウンドで違法なサイバネ技術やコンピュータ技術に群がる怪しげな外国人が大量にいる。ケイスがうろついている「仁清」(ニンセイ)はそうした外国人がたむろする一種の治外法権地域のようで、日本人は近寄らない。有名な書き出しから始まる“千葉市憂愁”は評価が高く、また千葉は後々になっても重要な要素として語られる。 チャット 茶壺(チャツボ)。千葉の仁清にある「筋金入り」の国外居住者用バーで、ここで一週間飲み続けても日本語を耳にすることはないという。 安ホテル(チープホテル) 棺桶(コフイン)と呼ばれるカプセル状の個室を備えた宿泊施設。(カプセルホテル) 新円(ニュー・イェン) 作中で使われる日本の旧紙幣。電子マネーが一般的になった劇中でも、世界中の闇マーケットで流通しているという。 叶和圓(イェヘユァン) 作中でケイスが好んで吸うタバコの銘柄。 ウルトラスエード 車の内装に使われていた素材。実在する東レの人造皮革エクセーヌの北米向け名も「ウルトラスウェード」だが、同一かは不明。 擬態ポリカーボン 背景に合わせて模様が変化する光学迷彩服。決まった模様を再生する録画機能を備えた服もあり、ファッションにも応用されている。 カウボーイ コンピュータ・カウボーイ。ジョッキーとも。デッキを使ってジャック・インし、電脳空間を駆け抜けるハッカー(クラッカー)のこと。 BAMA 通称"スプロール"。「ボストン=アトランタ=メトロポリタン軸帯」の略称。ニューヨーク市、アトランタ市、ボストン市の3つを合わせた北米東部のベルト地帯。ドームに覆われた空に無数の高層建築が立ち並ぶ。ケイスの故郷とされ、世界中のマトリックス・ハッカー文化の中心。 マトリックス 電脳空間(サイバースペース)。電子情報網を視覚象徴化した共感覚幻想(GUI)。マトリックス内のデータは現実の地理に対応した座標が割り当てられており、格子空間の中に浮かぶ輝くネオンの立体物として表示される。 氷(アイス) Intrusion Countermeasure Electronics(ICE:侵入対抗電子機器)の略称。重要なデータやネットワークを不正なアクセスから守るためのセキュリティシステム。翻訳版では「氷」に「アイス」というルビで書かれており、この語は作者の別作品でもよく使用される。特に黒い氷と呼ばれるものは潜入に失敗するとハッカーの脳を焼き切り死に至らしめる。(参照:攻性防壁) 氷破り(アイスブレイカー) ICEを突破するための専用のクラッキング・ソフトウェア。 デッキ(Deck) コンピューター・カウボーイが「ジャック・イン」するのに使用する端末。平べったい皮膚電極を額につけて使用する。マトリックスにジャック・インする「マトリックス・デッキ」や「シムスティム・デッキ」などがあり、用途に応じて組み合わせて使用する。 ケイスに与えられたのは「オノ=センダイ・サイバースペース7」というモデルで、これにホサカのコンピューターやソニーのモニタなどを接続して使用する。メーカーによって接続コネクターの規格が違う。 疑験(シムスティム) 「シムスティム・デッキ」を介して、他人の視覚・聴覚・触覚などの感覚を共有する。訳は「疑似体験」の略だと思われる。生中継の他に、編集された記録へのアクセスも可能。 構造物 個人の人格や記憶などを記録したROMカセット。電源を切るたびに短期記憶が消えてしまうので、長期間活動させるには、外部に記憶媒体(バンク)を用意しておく必要がある。またROMであるが故に、行動がほぼ予測できるという。本作中では既に故人のディクシー・フラットラインのものが登場。 マイクロソフト 知識などを記録したシリコンの断片で、耳の後ろに埋め込んだソケットに差し込んで使用する。ちなみにマイクロソフト社の設立時期は本作よりも早く1975年設立。 個室屋(?) 性サービス業。手術を受けて無意識状態のホスト(ホステス)に、客の嗜好に合わせたソフトウェアを乗せて楽しむ。 スクリーミング・フィスト 先の戦争でアメリカがソ連の情報ネットワークに潜入しようとした軍事作戦。隊員は軽飛(マイクロフライト)でソ連領内に侵入し、同乗した操作卓オペレーターがソ連のアイスを突破してウイルスを注入する手筈だったが、軍上層部の裏切りで壊滅した。この作戦の操作卓オペレーターが、コンピュータ・カウボーイの起源であるという。 パンサー・モダンズ スプロールで流行している不良少年集団。モリイの依頼でセンス/ネット社に対する陽動作戦を担当した。典型的なモダンズは歯牙移植手術等による獣じみた容貌に、耳には大量のマイクロソフトを挿し、擬態ポリカーボンを着込んでいる。 ザイオン人 高軌道のザイオン・クラスタに住むラスタファリアン。独特の言葉遣いで話す。 ザイバツ、ヤクザ 多国籍の企業組織/犯罪組織を指す。圧倒的な規模と影響力を持った存在であることが示唆される。財閥は作中、オノ=センダイ、ホサカ、センス/ネット、テスィエ=アシュプールなどの名が出る。 テスィエ=アシュプール株式会社(SA) T=A。同族経営の強力な財閥(ザイバツ)の一つで、高軌道上に本拠を持つ。閉鎖的で、クローン技術によって一族を増やしてきた。AI“冬寂”(ウィンターミュート)を所有する。 自由界(フリーサイド) テスィエ=アシュプールが所有する、高軌道上の保養地(スペースコロニー)。紡錘体(スピンドル)で、遠心力によって人工重力を発生させている。 迷光(ストレイライト) ヴィラ・ストレイライト。自由市の先端部にあたる、テスィエ=アシュプール一族の邸宅。内側に向かって増殖。 AI 人工知能。人間を凌駕する情報処理能力を持つが、運用には莫大な費用がかかるため大企業でなければ保有できない。 チューリング AI(人工知能)が必要以上の能力を得て人類の管理から脱することがないように監視する公的機関。名称はチューリング・テストなどを考案したアラン・チューリングに由来すると思われる。
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